テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 火龍の夢 ~

2020-09-21 22:34:32 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 がいせんもォ~んッ!」
「がるる!ぐぅるるるる~!」(←訳:虎です!シャンゼリゼ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 《2020ツール・ド・フランス》の
 総合優勝はタディ・ポガチャルさん(国籍はスロベニア)!
 おめでとう&お疲れさま~!
 そして、3週間の過酷なレースを走り抜いた選手さんたち、
 スタッフの皆さんにも全力で拍手を!
 華やかなパリの夕景の余韻に浸りながら、
 さあ、ここからは読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



       ―― 大江戸火龍改 ――



 著者は夢枕獏(ゆめまくら・ばく)さん、
 2020年7月に発行されました。
 『大江戸火龍改』は
 『おおえどかりゅうあらため』とお読みくださいね。

「むむゥ……かッこいいィ!」
「ぐるるるる!」(←訳:イケメンだ!)

 御本の表紙に描かれているのは、
 この物語の主人公と言いますか、
 主演さんと申しましょうか、
 人形町の鯰(なまず)長屋のお住まいの、
 《謎の男》――
 遊斎(ゆうさい)さん。

 スカイエマさんの筆による
 シュッとした美男ぶりは、
 ジャケ買いならぬ
 表紙買いしたくなってしまいますが。

「ただものォじゃあァないィ~のでス!」
「がるぐる?」(←訳:不審人物?)

 奇怪で、妖しくて、
 普通でない出来事にお悩みならば、
 相談に行くべきは、
 鯰長屋の、遊斎さん宅。

 何の変哲もなさそうな、
 長屋の引き戸を開けた途端、
 目に飛び込んでくるのは、
 異国の化物の像や、
 古い幽霊の絵、
 角のある頭蓋骨、
 そして、
 遊斎さん本人。

 長い白髪を
 頭の後ろで無造作に束ね、
 道服のごとき衣服を着け。

 遠くからでは老人のように見えますけれど、
 近くに寄ってみれば……

「わかァ~いィ!」
「ぐるるがるぅ?」(←訳:三十代かなぁ?)

 遊斎さんのもとへは、
 時折り、奇妙なお客さんがやって来ます。

 おやつのお芋を
 紛失してしまった子どもたち。

 身体の内側が痒い、
 そう、外側の皮膚ではなく
 身体の内側が、
 かゆくてかゆくて、
 と訴える男性。

 お店で起こった奇妙な事件に悩む
 番頭さん。

「おいもッ?」
「がる??」(←訳:痒い??)

 奇妙奇怪な出来事の原因は、
 この世ならぬモノにあり。

 遊斎さんは鮮やかに、
 怪異の源を突き止めてゆきます。

 プロローグの
 『火龍改の語(こと)』、

 短編作品
 『遊斎の語(こと)』
 『手鬼眼童(しゅきがんわらわ)』
 『首無し幽霊』、

 長編作品
 『桜怪談』

 と、いずれも
 遊斎さんの腕が鳴りまくる怪事件ばかり?

「ぶじにィ、かいけつゥ!」
「ぐるがるるるぅる!」(←訳:してみせましょう!)

 人気シリーズ《陰陽師》のファンの方々は、
 あら?もしや遊斎さんって
 お江戸版の陰陽師さんかしら?
 とニヤリとするかもしれません。

 スカイエマさんの挿絵が
 いっそう魅力を引き立てる
 ちょっとパンクで
 ちょっとホラーな《火龍改》事件帳を、
 皆さま、ぜひ一読してみてくださいね♪
 
 
 
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