テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ ひと目で見抜く《若さま侍》 ~

2020-09-26 23:19:52 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 いよいよォ、てんのうざんッ!」
「がるる!ぐるるがるる?」(←訳:虎です!倍返しなるか?)

 こんにちは、ネーさです。
 はい! いよいよ明日は『半沢直樹』最終回です。
 TVドラマ版は原作小説とは登場人物が異なっていて、
 どんなエンディングになるのか、予想できないわ……!
 半沢さんや黒崎さんに声援を送る準備をしながら、
 さあ、それまでは読書タイムで。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


   
        ―― 菖蒲狂い ――



 著者は城昌幸(じょう・まさゆき)さん、
 編者は末國善己(すえくに・よしみ)さん、
 2020年9月に発行されました。
 『若さま侍捕物手帖』と副題が付されています。

 ドラマ『半沢直樹』を
 《令和の時代劇》
 と呼んでいる方々もいると聞いて、
 今回は時代劇風の《捕物帖》を選んでみましたよ♫

「ぶたいィはァ、えどのォまちィ!」
「ぐるるがるるぐる!」(←訳:主役は美男子さん!)

 お江戸の町を舞台に、
 岡っ引きさんや与力さんが
 事件の解決に挑む
 “捕物帖“というスタイル――

 編者・末國善己さんは巻末の解説で述べています。

   捕物帖の歴史は、
   岡本綺堂さんの『半七捕物帳』から始まり、
   佐々木味津三さんの『右門捕物帖』、
   野村胡堂さんの『銭形平次捕物帳』、
   横溝正史さんの『人形佐七捕物帳』、
   そして
   『若さま侍捕物手帖』
   を加えた5作は、
   質量を兼ね備えた
   《五大捕物帳》とされている。

「あはァ! ぜにがたのォ~おやぶんッ!」
「がるるるぐーるるるるがる!」(←訳:お江戸のホームズさんたち!)

 末國さんはまた、
 『若さま侍捕物手帖』を
 “異質“と形容しています。

 柳橋の船宿『喜仙(きせん)』。

 その一室に居候して、
 ごろごろ昼寝したり、
 気の向くままに散歩したり、
 毎日をの~んびりと過ごしている謎の侍……
 “若さま”。

「ふッふッ! の~んびりはァ、かりのォすがたッ!」
「ぐるがるるぐるる!」(←訳:実はキレ者なんだ!)

 本文の一番手に収められているのは、
 『舞扇(まいおうぎ)の謎』。

 或る日のこと、
 若さまが平穏平和に部屋でお昼寝しているところへ
 無作法に乱入して来たのは、
 数人の武士たち。

「うるさいなァ、もうゥ!」
「がるるるぐるがるるる!」(←訳:お昼寝の邪魔しないで!)

 無粋な武士たちを 
 若さまはさっさと追い返します。

 それは、おそらく数分の出来事で、
 交わした言葉も、ごくわずか。

 けれど、
 たったそれだけで、
 若さまは読み取ってしまうのです。

 武士たちの素性、目的。
 彼らが今後どのような手段に出るか。
 彼らの邪な企みを挫くには、
 どうすればよいか。

「てんかいィ、はやいィのでスゥ!」
「ぐるーるぅ!」(←訳:スピーディ!)

 あまりのスピード解決ぶりに
 つい笑ってしまうほどの
 慧眼と、先読み力。

 花の名所が事件の舞台になる表題作品
 『菖蒲狂い』に於いても、
 若さまの見立ては――

「ふァいッ! そこまでッ!」
「がるるるぐるがるる!」(←訳:ネタバレ禁止だよう!)

 おっと、失礼いたしました。
 若さまの推理力がピカリと光る『菖蒲狂い』を筆頭に、
 約250編の短編作品から
 編者・末國さんがより抜いた珠玉の25編は、
 捕物帳モノ初心者さんにもおすすめです。

 いったい、若さまの正体は?
 映像化するとしたら、
 主演の俳優さんは誰かしら?
 などと楽しく想像しながら、
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪




    では、ここで週末恒例のオマケ画像も。
   
    『ロッテ』さんの
    《チョコパイ 東京キャラメルショコラ》は、
    ほろ苦さが隠し味のクリームが美味しいですね。
    「ぱくぱくぱくりィ!」
    「ぐるるがるるる!」(←訳:紅茶に合います!)
    朝夕は、温かいお茶やコーヒーが
    欠かせない季節になりました。
    皆さま、お腹を冷やさないよう気を付けて、
    どうか穏やかな休日を。
 

 
コメント
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