テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 美味なる宝石 ~

2020-09-22 23:10:20 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きせつはァ、しょくよくのォ~あきィ~♪」
「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!パクパク行こう!)

 こんにちは、ネーさです。
 食卓を彩るマスカット、梨、リンゴや柿……
 4連休最終日となった本日の読書タイムは、
 食欲の秋到来に合わせて、
 こちらの御本を、さあ、どうぞ~♪

  



      ―― トリュフの真相 ――



 著者はライアン・ジェイコブズさん、
 原著は2019年に、日本語版は2020年7月に発行されました。
 英語原題は『THE TRUFFLE UNDERGROUND』、
 『世界で最も高価なキノコ物語』と
 日本語副題が付されています。

「でたッ!」
「ぐるる!」(←訳:大物だ!)

 黒いダイヤモンド――トリュフ。

 高級料理の世界で最も珍重される食材のひとつが、
 キノコの一種であるトリュフ、ですね。

 美味しくて、
 大勢の料理人さんや食通さんから求められ、
 でも、そんじょそこらにあるモノではないので。

「おたかいィのでス!」
「がるるるぐる!」(←訳:争奪戦も発生!)

 皆が欲しがる
 黒い宝石。

 ええ、ポイントはここですね。
 需要はあるのに、
 供給量はごくわずか。
 なので、お値段は高騰してゆく。

 そして、大金が動く陰には……

「しんじられないィじけんがァ、いッぱいでス!」
「ぐるがるるぅるるぅるぐるる!」(←訳:これノンフィクションなのに!)

 トリュフの栽培、
 収穫と流通経路は秘密だらけ。

 普通の農業では起こらないことが、
 ここでは常識です。
 
 窃盗。
 妨害工作。
 トリュフを泥棒から守るための武装。
 
 挙句の果てには、
 森でトリュフを探し当てる犬たちを排除しようと、
 毒餌を仕掛けることも。

「なんたるゥ!」
「がるぐぅる!」(←訳:悪夢じゃん!)

 著者・ジェイコブズさんは、
 資料を集め、
 入念に下調べをし、
 黒トリュフの産地フランスと
 白トリュフの産地イタリアへ
 乗り込みます。

「ほんばのォ、とりゅふゥ!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:美味しさ保証付き!)

 あ、それにね、
 米国オレゴン州の一部でも
 トリュフが獲れるんだそうですよ。

 つまるところ、
 欧州、米国、
 近年はオーストラリアや中国でも、
 トリュフについての研究や
 ビジネスが盛んになっている訳ですが……

「にせものはァ~」
「がるぐるるる!」(←訳:所詮ニセもの!)

 本物のトリュフ、
 最高級のトリュフを求めて
 右往左往する人間たちの
 悲劇と喜劇。

 フィクションなのかと疑ってしまうような
 強力ノンフィクション作品は、
 美食家を自認する活字マニアさんに
 おすすめです。
 秋の味覚がお店に並ぶこの季節に、
 ぜひ、一読してみてくださいね~♫

 

 
コメント
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