テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 4色、それぞれ―

2020-09-25 23:28:58 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うれしいィ~さいほうそうゥ、でしたでス!」
「がるる!ぐるるがるるっる!」(←訳:虎です!いいね音楽劇って!)

 こんにちは、ネーさです。
 『のだめカンタービレ』再放送が楽しすぎて、
 DVDのBOXとか欲しくなっちゃいました♪
 『鹿男あをによし』も再放送して欲しいなぁと願いつつ、
 さあ、読書タイムです。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  


 
      ―― 不連続な 四つの謎 ――



 著者は海堂尊(かいどう・たける)さん、
 中山七里(なかやま・しちり)さん、
 乾緑郎(いぬい・ろくろう)さん、
 安生正(あんじょう・ただし)さん、
 2020年6月に発行されました。
 『《このミステリーがすごい!》大賞作家アンソロジー』と
 副題が付されています。

「よッつのォ、みすてりィ!」
「ぐるるるがるる~る!」(←訳:仕掛けがありま~す!)

 この御本に収録されているのは、
 短編ミステリ4作品。
 
 4人の作家さんによる4篇のミステリは、
 それぞれ全く別の物語でありながら、
 巧妙な”つなぎ“が封入されています。

 ちょこっと説明いたしますと、
 いちばん初めに収録されている
 中山七里さん著
 『残されたセンリツ』は……

「おんがくゥ!」
「がるるぐるるがる!」(←訳:舞台も主役も音楽!)

 有名なピアニストさんが、
 コンサート直後に亡くなったとの報を受け、
 事件現場となった楽屋は
 捜査関係者で満杯になりました。

 立ち入り禁止のテープの内側で、
 担当捜査員の河原崎刑事は考え込みます。

 これは、事故か、
 自殺か、
 それとも……?

「うむむゥ~ん?」
「ぐるるがるるるる?」(←訳:判断が難しいんだ?)

 遺書はある、けれども。

 たった数分前に、
 超絶技巧を要する難曲を
 ミスひとつ無く弾ききって、
 嵐のような拍手喝采を浴びた音楽家が
 そう簡単に世を儚んでしまうものだろうか?

 疑いを抱いた河原崎さんは、
 ピアニストさんのマネージャーさんに、
 仕事仲間さんに、
 そして遺族さんにも、
 細かく問い質してゆきますが……。

「せいとうはッでスねッ!」
「がるるぐるるがるる!」(←訳:短編の良さがキラリ!)

 スピーディな展開と、
 意外な“犯人“。

 短編ミステリの良いところを
 きっちり押さえた物語のラストシーンは、
 そのまま、
 乾緑郎さん著『黒いパンテル』の世界へと
 ゆるやかに繋がってゆきます。

 そして、その流れは、

 安生正さん著『ダイヤモンドダスト』へ、

 海堂尊さん著『カシオペアのエンドロール』へも。

「つながりィましたでスよゥ!」
「ぐるるるる!」(←訳:なるほどね!)

 4作家さんの個性が形作る
 ヒネリを効かせたアンソロジーは、
 短編ミステリ好きな活字マニアさんに
 おすすめですよ。
 ぜひ、一読してみてくださいね~♫
 
 
 
コメント
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