テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 夢址を歩む ~

2020-10-04 23:34:29 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 がんばれェ、きりんッ!」
「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!踏ん張ろう~!)

 こんにちは、ネーさです。
 休止期間を経て再開された
 大河ドラマ『麒麟がくる』は、
 日曜夜の視聴率バトルで
 現在ちょこっと苦戦中……ということで、
 本日の読書タイムは、
 『麒麟』さんを応援すべく、
 歴史ノンフィクション作品を御紹介しますよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  



      ―― 日本の山城を歩く ――



 編者は かゆみ歴史編集部の皆さん、
 監修は小和田哲男(おわだ・てつお)さん、
 2020年6月に発行されました。
 『隠された名城』と副題が付されています。

「ひめじィじょうゥ?」
「ぐるるるがる?」(←訳:名古屋城とか?)
「おおさかァじょうゥ?」

 ええ、そうですね、
 《お城》という単語からイメージされるのは、
 姫路城や、名古屋城、大阪城……といった、
 石垣の上に建物がそびえていて、
 天守閣も備えている《近世城郭》でしょうか。

 しかし、
 最近は事情が変わってきた、と
 監修者・小和田さんは
 御本冒頭の『はじめに』で解説しています。

   戦国期と近世の山城――
   土塁(どるい)や、堀、
   石垣しか残っていない山城に
   人々の関心が集まっている。

   山城に
   ようやく市民権が与えられた!

「てんしゅかくゥ、なくてもォ~」
「がるる~!」(←訳:大歓迎~!)

 高層建造物である天主(天守)と
 礎石建物、
 石垣を用いた《近世城郭》を
 誕生させたのは織田信長公であるとされています。

 それ以前の、
 古代山城(7~8世紀)、
 南北朝時代の山城(14世紀)、
 戦国時代の山城(15~16世紀)は、
 お城……というよりも、
 砦(とりで)に近い構造物でした。

 古代の山城の殆どは、
 役目を終えて無人になると
 いつしか土に埋もれ、
 姿を消してしまいますが……

「のこッてまスよゥ!」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:戦国時代の山城はね!)

 この御本で取り上げられているのは、
 戦国時代に築かれた山城20城。

 1章『山城を楽しむ』
 2章『大名の居城』
 3章『攻城戦の舞台』
 4章『発掘整備が進む城』
 5章『石造りの山城』
 
 と5つの章に分けて、
 日本各地の山城の、
 所在地・築城年・縄張図・復元イラストなどが
 掲載されています。

「あッ! ここはッ!」
「がるるる!」(←訳:ご近所だ!)

 そうなのよね、
 私たちも驚いたことに、
 ここ八王子の
 『滝山城』が載っています!

 八王子市民は『滝山城址(たきやまじょうし)』
 と呼んでいるあの土地が、
 これほどにも大規模な山城だったなんて、
 知りませんでした……!
 
 でも、こんなに立派なお城を、
 城主の北条氏は棄てちゃったのよね……

 で、新しく作ったお城に引っ越して、
 そうしたら秀吉さんの小田原攻めの余波を喰らって、
 あえなく落城……。

「うむむむゥ~…!」
「ぐるるるがる~…」(←訳:戦国の闇だね~…)

 ローカルなお城はともかく、
 全国の歴史マニアさんに
 ここ!行ってみたい!と思わせるのは、
 おそらく、本文54ページの……

 春日山城(かすがやまじょう)。

「ふァいッ! いッてみたいィ~でス!」
「がるるぐる!」(←訳:ここがあの!)

 上杉謙信公が、
 景勝さんが、直江兼続さんが、
 このお城に暮らしていたのね…って、
 復元イラストをガン見してしまいましたよ。
 広い、いえ、広大なスケールの山城だわ。

「さすがはァ、けんしんさんッ!」
「ぐるるがる~!」(←訳:眺望も良好~!)

 歴史好きな活字マニアさんのみならず、
 大河ドラマファンさんも
 時間を忘れて見入ってしまう
 《山城》入門書は、
 建築好きな方々にもおすすめですよ。
 ぜひ、一読してみてくださいね~♫
 
 
  
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする