「こんにちわッ、テディちゃでス!
くんくんッ! よいィかおりィ~!」
「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!旬だね~!)
こんにちは、ネーさです。
長野県産のリンゴ《秋映》が
フルーツ売り場を紅色に染めたら、
秋も深まってきたしるしですね。
リンゴの香りにうっとりしながら、
さあ、本日の読書タイムは、
こちらの御本を、どうぞ~♪

―― 図書館の子 ――
著者は佐々木譲(ささき・じょう)さん、
2020年7月に発行されました。
影山徹さんによる幻想的な表紙装画には
目を奪われてしまいますね♫
「さッ、さむそうゥ~!」
「ぐるるがる?」(←訳:季節は真冬?)
この御本に収録されているのは、
『遭難者』
『地下廃駅』
『図書館の子』
『錬金術師の卵』
『追奏ホテル』
『傷心列車』
という短編6作品です。
収録順に読むのもよし、
題名が気になった作品から読むのもよし……
ですが、ここは、
表紙画中央の情景に敬意を表し、
また、表題作品でもある
『図書館の子』
から読み始めてみましょうか。
そこは、北国らしき、或る町――
「きたかぜェ、つよいィ~でス!」
「がるるぐるるがるる!」(←訳:朝から気温も低いよ!)
寒い戸外へ、
厚いコートを着て、
ゴム長靴をはいて、
ひとりの少年が出掛けてゆきます。
少年の名は、クルミ。
いえ、本名じゃありません。
目や髪の色がクルミ色をしているので、
お母さんや叔母さん、
同級生からも、
クルミ、と呼ばれているのです。
「くるみくんッ、どちらへェおでかけェでスかッ?」
「ぐるがる?」(←訳:学校かな?)
学校へ行って、
その後は、
お母さんが迎えに来てくれるまで、
叔母さんの家で過ごす、のが
クルミ少年の習慣です。
けれども、
叔母さんがお仕事で忙しい今日、
う~ん、クルミ少年は
どこで過ごしたものか……?
「あッ! そうだッ!」
「がるるるる!」(←訳:閃きました!)
お母さんが思いついたのは、
図書館。
お母さんが迎えに行くのを、
図書館で待っていればいい、と。
言われた通り、
学校の授業が終わって、
クルミ少年はひとり、
図書館へ向かいますが。
朝方からの風はいっそう強まり、
雪も激しさを増すばかり。
「どうしようゥ~…!」
「ぐるがる!」(←訳:不安だよ!)
クルミくんと、図書館。
そこで奏でられる
不思議な旋律は、
他の5つの物語の奥底でも
確かに響いているようです。
著者・佐々木さんのファンの方々はもちろん、
ミステリアスなお話が好きな活字マニアさんにも
おすすめの一冊です。
クルミ少年を描いた愛らしい表紙画を目印に、
本屋さんで、図書館で、
ぜひ、探してみてくださいね~♪
くんくんッ! よいィかおりィ~!」
「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!旬だね~!)
こんにちは、ネーさです。
長野県産のリンゴ《秋映》が
フルーツ売り場を紅色に染めたら、
秋も深まってきたしるしですね。
リンゴの香りにうっとりしながら、
さあ、本日の読書タイムは、
こちらの御本を、どうぞ~♪

―― 図書館の子 ――
著者は佐々木譲(ささき・じょう)さん、
2020年7月に発行されました。
影山徹さんによる幻想的な表紙装画には
目を奪われてしまいますね♫
「さッ、さむそうゥ~!」
「ぐるるがる?」(←訳:季節は真冬?)
この御本に収録されているのは、
『遭難者』
『地下廃駅』
『図書館の子』
『錬金術師の卵』
『追奏ホテル』
『傷心列車』
という短編6作品です。
収録順に読むのもよし、
題名が気になった作品から読むのもよし……
ですが、ここは、
表紙画中央の情景に敬意を表し、
また、表題作品でもある
『図書館の子』
から読み始めてみましょうか。
そこは、北国らしき、或る町――
「きたかぜェ、つよいィ~でス!」
「がるるぐるるがるる!」(←訳:朝から気温も低いよ!)
寒い戸外へ、
厚いコートを着て、
ゴム長靴をはいて、
ひとりの少年が出掛けてゆきます。
少年の名は、クルミ。
いえ、本名じゃありません。
目や髪の色がクルミ色をしているので、
お母さんや叔母さん、
同級生からも、
クルミ、と呼ばれているのです。
「くるみくんッ、どちらへェおでかけェでスかッ?」
「ぐるがる?」(←訳:学校かな?)
学校へ行って、
その後は、
お母さんが迎えに来てくれるまで、
叔母さんの家で過ごす、のが
クルミ少年の習慣です。
けれども、
叔母さんがお仕事で忙しい今日、
う~ん、クルミ少年は
どこで過ごしたものか……?
「あッ! そうだッ!」
「がるるるる!」(←訳:閃きました!)
お母さんが思いついたのは、
図書館。
お母さんが迎えに行くのを、
図書館で待っていればいい、と。
言われた通り、
学校の授業が終わって、
クルミ少年はひとり、
図書館へ向かいますが。
朝方からの風はいっそう強まり、
雪も激しさを増すばかり。
「どうしようゥ~…!」
「ぐるがる!」(←訳:不安だよ!)
クルミくんと、図書館。
そこで奏でられる
不思議な旋律は、
他の5つの物語の奥底でも
確かに響いているようです。
著者・佐々木さんのファンの方々はもちろん、
ミステリアスなお話が好きな活字マニアさんにも
おすすめの一冊です。
クルミ少年を描いた愛らしい表紙画を目印に、
本屋さんで、図書館で、
ぜひ、探してみてくださいね~♪