「こんにちわッ、テディちゃでス!
どうぶつかいィもォ、ころもがえッ!」
「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!鋭意換毛中~!)
こんにちは、ネーさです。
寒さが増すシーズンとなれば、
動物たちも夏毛から冬毛へ、
装いを変えてゆく最中でしょうか。
そこで、本日の読書タイムでは、
今頃は換毛中に違いない或る生きものさんの活躍譚を、
さあ、どうぞ~♪

―― ニャン氏の憂鬱 ――
著者は松尾由美(まつお・ゆみ)さん、
2020年8月に発行されました。
『MR NYAN'S BLUES』と英語題名が付されています。
『ニャン氏の事件簿』『ニャン氏の童心』に続く
《ニャン氏》シリーズの第3作ですよ。
「ふァいッ! ねこォだけどォ~♫」
「ぐるるがるぐぅるる?」(←訳:ただのネコじゃない?)
このニャンコには
逆らえないよなぁ……。
そう考えたのは、
製缶会社に務める
茶谷歩(ちゃたに・あゆむ)くん、24歳。
製缶会社、といっても、
そこは“缶詰の中身を作る”のではなく、
缶の製造や技術の開発をする会社ですし、
茶谷くんは総務部の所属ですから……
「びッくりィしたのでス!」
「がるるぐるるる!」(←訳:ご指名だなんて!)
ウチの会社の、
大株主の実業家さんの、秘書さん。
その秘書さんがやって来て、
“音楽をやっている社員さんと話したい”
と言うのなら、
社長さんも、重役さんも、
茶谷くんの上司さんも、拒めませんよね。
当然、茶谷くんも。
「あはァ! もしかしてッ?」
「ぐるるるるがるるるる?」(←訳:茶谷さんは音楽家さん?)
ロックバンドをやっている茶谷くん、
“音楽をやっている社員”として、
秘書さんとお話しすることになります。
で、応接室のドアをノックしてみれば。
「わほォ~♫」
「がる~♪」
そこにいたのは、
秘書さんと……
ネコ。
身体の大部分が黒で、
お腹と足先と、
顔は頬から下が白い、
いわゆるタキシードキャットちゃん。
「しッぽもォ~ぴんッ!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:本当にネコだよ!)
応接室にネコ、
という組み合わせに驚きつつも、
大株主の秘書さん相手では文句を付けようもなく。
ネコちゃんのニャ―ニャー声の合間に
缶の製法のあれこれについて、
秘書さんと検討する茶谷くん。
話題が、いつしか缶の製法から逸れ、
密室事件の謎へと変わっていったのは、
秘書さんが、いえ、
ネコちゃんが後押ししたせい、
だったのでしょうか。
そうして、茶谷くんは感じます。
かつて経験した摩訶不思議な、
けれど今も心に残る、
ひとつの謎が解かれようとしている……。
「どきどきィ~しまスゥ!」
「がるぐるる???」(←訳:謎の答えは??)
茶谷くんの憂いを解き明かす
『密室のカナリア』に始まり、
『見張り台からずっと』
『黄昏のブロック塀』
『猫を見たかい』
『ホスピタル・オディティ』
『アンダー・ヒズ・サム』と、
計6篇から成る
『ニャン氏の憂鬱』は、
ネコ好きさん&ミステリ好きさんにも、
音楽好きさんにおすすめの
連作短編集です。
探偵・ニャン氏の愉快な物語を、
皆さま、ぜひ♪
どうぶつかいィもォ、ころもがえッ!」
「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!鋭意換毛中~!)
こんにちは、ネーさです。
寒さが増すシーズンとなれば、
動物たちも夏毛から冬毛へ、
装いを変えてゆく最中でしょうか。
そこで、本日の読書タイムでは、
今頃は換毛中に違いない或る生きものさんの活躍譚を、
さあ、どうぞ~♪

―― ニャン氏の憂鬱 ――
著者は松尾由美(まつお・ゆみ)さん、
2020年8月に発行されました。
『MR NYAN'S BLUES』と英語題名が付されています。
『ニャン氏の事件簿』『ニャン氏の童心』に続く
《ニャン氏》シリーズの第3作ですよ。
「ふァいッ! ねこォだけどォ~♫」
「ぐるるがるぐぅるる?」(←訳:ただのネコじゃない?)
このニャンコには
逆らえないよなぁ……。
そう考えたのは、
製缶会社に務める
茶谷歩(ちゃたに・あゆむ)くん、24歳。
製缶会社、といっても、
そこは“缶詰の中身を作る”のではなく、
缶の製造や技術の開発をする会社ですし、
茶谷くんは総務部の所属ですから……
「びッくりィしたのでス!」
「がるるぐるるる!」(←訳:ご指名だなんて!)
ウチの会社の、
大株主の実業家さんの、秘書さん。
その秘書さんがやって来て、
“音楽をやっている社員さんと話したい”
と言うのなら、
社長さんも、重役さんも、
茶谷くんの上司さんも、拒めませんよね。
当然、茶谷くんも。
「あはァ! もしかしてッ?」
「ぐるるるるがるるるる?」(←訳:茶谷さんは音楽家さん?)
ロックバンドをやっている茶谷くん、
“音楽をやっている社員”として、
秘書さんとお話しすることになります。
で、応接室のドアをノックしてみれば。
「わほォ~♫」
「がる~♪」
そこにいたのは、
秘書さんと……
ネコ。
身体の大部分が黒で、
お腹と足先と、
顔は頬から下が白い、
いわゆるタキシードキャットちゃん。
「しッぽもォ~ぴんッ!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:本当にネコだよ!)
応接室にネコ、
という組み合わせに驚きつつも、
大株主の秘書さん相手では文句を付けようもなく。
ネコちゃんのニャ―ニャー声の合間に
缶の製法のあれこれについて、
秘書さんと検討する茶谷くん。
話題が、いつしか缶の製法から逸れ、
密室事件の謎へと変わっていったのは、
秘書さんが、いえ、
ネコちゃんが後押ししたせい、
だったのでしょうか。
そうして、茶谷くんは感じます。
かつて経験した摩訶不思議な、
けれど今も心に残る、
ひとつの謎が解かれようとしている……。
「どきどきィ~しまスゥ!」
「がるぐるる???」(←訳:謎の答えは??)
茶谷くんの憂いを解き明かす
『密室のカナリア』に始まり、
『見張り台からずっと』
『黄昏のブロック塀』
『猫を見たかい』
『ホスピタル・オディティ』
『アンダー・ヒズ・サム』と、
計6篇から成る
『ニャン氏の憂鬱』は、
ネコ好きさん&ミステリ好きさんにも、
音楽好きさんにおすすめの
連作短編集です。
探偵・ニャン氏の愉快な物語を、
皆さま、ぜひ♪