「こんにちわッ、テディちゃでス!
おめでとうゥ、いたりあァ~!」
「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!戴冠だあ!)
こんにちは、ネーさです。
祝優勝!
ロンドン・ウェンブリースタジアムでの決勝で、
EURO2020の頂点に立ったのはイタリア!
いつか日本もW杯の場であんな風に……と
夢見たりしながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

―― アンブレイカブル ――
著者は柳広司(やなぎ・こうじ)さん、
2021年1月に発行されました。
『Unbreakable』と英語題名が付されています。
『ジョーカー・ゲーム』
『ダブル・ジョーカー』を中心とする
《ジョーカーゲーム》シリーズで
“スパイ・ミステリ“ジャンルの
第一人者となった著者・柳さんによる――
「くんくんッ!
うゥむゥ、におうゥのでスよゥ!」
「ぐるるるがる!」(←訳:スパイの匂い!)
ええ、そうなんです、
この御本もまた、
“スパイ・ミステリ”……いえ、
“間諜ミステリ”と呼ぶべきでしょうか。
収録されている
『雲雀(ひばり)』
『叛徒』
『虐殺』
『矜恃』
という4作品の背景は、
20世紀前半の日本です。
つまり、そこは……
《自由》のない世界。
「ぎすぎすゥしてまスゥ!」
「がるぅ~…」(←訳:窮屈ぅ~…)
『雲雀』の始まりは、
北海道は函館の、
とある建物の、
とある部屋から。
もと漁夫であった
谷勝巳(たに・かつみ)さんと
萩原純彦(はぎわら・すみひこ)さん。
そして、ふたりの前に座っているのは、
”プロレタリア文学の旗手“
“気鋭の小説家”
と評されている
小林多喜二(こばやし・たきじ)さん。
まるで銀行員のような風貌の、
実際に拓殖銀行小樽支店の
行員である小林さんは、
谷さんと荻原さんに、
取材をしている最中のようです。
そのテーマは……
蟹工船での生活。
「わおォ!わおおッ!」
「ぐるぅ!」
そうよね、
活字マニアさんでしたら、
胸躍らせる場面よね。
私たちはまさに
20世紀日本文学の傑作とされる『蟹工船』を
小林さんが執筆しようとしている、
その現場に立ち会おうとしているのかしら♪と。
けれども……?
「へんでスゥ!」
「がるるぐる!」(←訳:なにかヘン!)
谷さんと萩原さん、
どこか居心地が悪そうで、
萩原さんは顔色もよくありません。
実は、彼らふたりが
小林さんの取材に応じたのは、
或る事情があったため、でした。
断りたくても断れぬ、
その事情とは……。
「うむむゥ!」
「ぐるるるる!」(←訳:言えないよ!)
ネタバレに直結してしまうので、
これ以上は記せませんが、
4つの作品に登場するのは、
小説家の小林多喜二さん、
反戦川柳作家の鶴彬(つる。あきら)さん、
編集者の和田喜太郎(わだ・きたろう)さん、
哲学者の三木清(みき・きよし)さん。
上記の4人には、
共通点があります。
軍や警察から監視されている、
という共通点が。
「ぎんこういんさんがッ?」
「がるるるるる?」(←訳:哲学者さんが?)
ただの銀行員ではなかった。
ただの川柳作家でも、
ただの編集者でも、
ただの哲学者でもなかった。
時代に呑み込まれようとしている、
無残にも滅せられようとしている彼らの、
しかし、
決して無にはされない、
『敗れざる者たち(アンブレイカブル)』の
深い痕跡。
「いまこそォ、よむべきィ?」
「ぐるがるるる!」(←訳:断然読むべき!)
《ジョーカー・ゲーム》ファンの方々はもちろん、
近代史好きな活字マニアさんにも
激おすすめの一冊です。
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
おめでとうゥ、いたりあァ~!」
「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!戴冠だあ!)
こんにちは、ネーさです。
祝優勝!
ロンドン・ウェンブリースタジアムでの決勝で、
EURO2020の頂点に立ったのはイタリア!
いつか日本もW杯の場であんな風に……と
夢見たりしながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

―― アンブレイカブル ――
著者は柳広司(やなぎ・こうじ)さん、
2021年1月に発行されました。
『Unbreakable』と英語題名が付されています。
『ジョーカー・ゲーム』
『ダブル・ジョーカー』を中心とする
《ジョーカーゲーム》シリーズで
“スパイ・ミステリ“ジャンルの
第一人者となった著者・柳さんによる――
「くんくんッ!
うゥむゥ、におうゥのでスよゥ!」
「ぐるるるがる!」(←訳:スパイの匂い!)
ええ、そうなんです、
この御本もまた、
“スパイ・ミステリ”……いえ、
“間諜ミステリ”と呼ぶべきでしょうか。
収録されている
『雲雀(ひばり)』
『叛徒』
『虐殺』
『矜恃』
という4作品の背景は、
20世紀前半の日本です。
つまり、そこは……
《自由》のない世界。
「ぎすぎすゥしてまスゥ!」
「がるぅ~…」(←訳:窮屈ぅ~…)
『雲雀』の始まりは、
北海道は函館の、
とある建物の、
とある部屋から。
もと漁夫であった
谷勝巳(たに・かつみ)さんと
萩原純彦(はぎわら・すみひこ)さん。
そして、ふたりの前に座っているのは、
”プロレタリア文学の旗手“
“気鋭の小説家”
と評されている
小林多喜二(こばやし・たきじ)さん。
まるで銀行員のような風貌の、
実際に拓殖銀行小樽支店の
行員である小林さんは、
谷さんと荻原さんに、
取材をしている最中のようです。
そのテーマは……
蟹工船での生活。
「わおォ!わおおッ!」
「ぐるぅ!」
そうよね、
活字マニアさんでしたら、
胸躍らせる場面よね。
私たちはまさに
20世紀日本文学の傑作とされる『蟹工船』を
小林さんが執筆しようとしている、
その現場に立ち会おうとしているのかしら♪と。
けれども……?
「へんでスゥ!」
「がるるぐる!」(←訳:なにかヘン!)
谷さんと萩原さん、
どこか居心地が悪そうで、
萩原さんは顔色もよくありません。
実は、彼らふたりが
小林さんの取材に応じたのは、
或る事情があったため、でした。
断りたくても断れぬ、
その事情とは……。
「うむむゥ!」
「ぐるるるる!」(←訳:言えないよ!)
ネタバレに直結してしまうので、
これ以上は記せませんが、
4つの作品に登場するのは、
小説家の小林多喜二さん、
反戦川柳作家の鶴彬(つる。あきら)さん、
編集者の和田喜太郎(わだ・きたろう)さん、
哲学者の三木清(みき・きよし)さん。
上記の4人には、
共通点があります。
軍や警察から監視されている、
という共通点が。
「ぎんこういんさんがッ?」
「がるるるるる?」(←訳:哲学者さんが?)
ただの銀行員ではなかった。
ただの川柳作家でも、
ただの編集者でも、
ただの哲学者でもなかった。
時代に呑み込まれようとしている、
無残にも滅せられようとしている彼らの、
しかし、
決して無にはされない、
『敗れざる者たち(アンブレイカブル)』の
深い痕跡。
「いまこそォ、よむべきィ?」
「ぐるがるるる!」(←訳:断然読むべき!)
《ジョーカー・ゲーム》ファンの方々はもちろん、
近代史好きな活字マニアさんにも
激おすすめの一冊です。
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪