テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 粋なふたりの、リレー語り ~

2021-07-30 22:16:30 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はなびィ~たいかいィ?」
「がるる!ぐるがるる?」(←訳:虎です!金魚すくい?)

 こんにちは、ネーさです。
 花火大会や夜店の賑わい……
 御神輿や山車の行列……
 お祭りが恋しくなる夏の週末の読書タイムは、
 うふふっ♪と笑えてしまう
 楽しいエッセイ作品を御紹介いたしますよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  


 
       ―― 青豆とうふ ――



 著者は安西水丸(あんざい・みずまる)さん、
 和田誠(わだ・まこと)さん、
 単行本は2003年に、
 画像の文庫新版は2021年5月に発行されました。

 活字マニアさんなら
 知らぬ者はない御二方――
 デザイナーにしてイラストレーターにして
 作家にして……と、
 最高に多才なアーティスト
 安西水丸さんと和田誠さんによる
 《リレー・エッセイ》作品です。

「はじまりィはァ~…むむッ??」
「ぐるがるぐる??」(←訳:この御題から??)

 まず、最初にエッセイを書くのは
 安西さん。

 安西さんが書いたエッセイのテーマを
 和田さんが引き継いで、
 別の話につなげ、
 それをまた安西さんが受け取って
 エッセイを書く。

 というリレー形式で始まるこの御本の、
 第一話は……

 『ハゲの話』。

「ふァ~…」
「がるるぐる~…」(←訳:それはまた~…)

 安西さんの『ハゲ』の話を、
 和田さんが受け……たのも束の間、
 テーマはくるりと変わって、
 『取材の話』へ。

 その『取材の話』が、
 安西さんの筆にかかると、
 なぜか、
 『フランク・ロイド・ライト』へ。

「はちゃめちゃッ♪」
「ぐるるるがる!」(←訳:ランダムだね!)

 思いつくまま、
 気の向くまま、
 御二人のリレーは続きます。

 わけても、
 頭抜けて愉しいのは、
 和田さんの
 『ファン→ジェイムズ・スチュアート』。

 ええ、そうです、
 他ならぬ映画俳優の、
 ジェイムズ・スチュアートさん。
 ハリウッドスターの
 ジェイムズ・スチュアートさん。 

 高校時代のこと、
 和田さんがファンレターを出した相手が
 ジェイムズ・スチュアートさんだったんです。
 鉛筆で丁寧に描いた似顔絵も
 同封して。

 そして、なんと!
 スチュアートさんからお返事が!!

「おおおおォ~ッ!」
「がぅるっ!」(←訳:きゃあっ!)

 憧れのスターさんからの、お手紙……
 その嬉しいサプライズから、15年。
 またも大事件が!
 東京国際映画祭のゲストとして
 来日したスチュアートさんと、
 和田さんは対談することに!

 ああ、目の前に
 本物のジェイムズ・スチュアートさんがいる……!

「かんげきィなのでスゥ!」
「ぐるる……!」(←訳:感無量……!)

 安西さんも負けてはいませんよ。
 『ジェイムズ・スチュアート』と来て、
 次のお題目が、
 『IVY(アイビー)ファッション』。

 安西さんにとっての
 IVYとは……?

「かッこいいィんだからァ、もうゥ!」
「がるるぐるる!」(←訳:お洒落だよね!)

 『青豆とうふ』なる
 謎めいだ題名を思いついたのは、
 村上春樹さん。

 その経緯は御本冒頭の『まえがき』に
 説明されています。
 巻末には、
 村上春樹さんが
 『《青豆とうふ》文庫版のおまけ』
 を寄せていて、
 和田さん&安西さんとの思い出話に、
 読み手の私たちはついホロリ……。

「すてきなァ、おふたりィ!」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:それぞれに唯一無二!)

 ページを捲るたび、
 ウフフ、とにやついたり、
 うんうん、と頷いたり。

 安西さん和田さんの
 イラストもた~くさん掲載されている
 痛快で爽快なエッセイ集は、
 全活字マニアさんにおすすめですよ。
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
 
 
 
コメント
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