「こんにちわッ、テディちゃでス!
あらためましてェ、しんねんッおめでとゥございまスゥ!」
「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!おめでとう~!)
こんにちは、ネーさです。
HAPPY NEW YEAR 2023!
新春特別企画でたっぷり遊んだあとは、
新年最初の読書タイムですよ。
朗らかな《春》にふさわしいこちらの御本を、さあ、どうぞ~♪
―― 凛として弓を引く 青雲篇 ――
著者は碧野圭(あおの・けい)さん、
2022年10月に発行されました。
《凛として弓を引く》シリーズ2作目となる
【青雲篇】で描かれるのは、
“部活動”の艱難辛苦~!
「ぶかつゥのォ、くろうゥ~…!」
「ぐるる~!」(←訳:分かる~!)
主人公は、矢口楓(やぐち・かえで)さん。
前作『凛として弓を引く』での楓さんは、
高校1年生になったばかり、でした。
そのタイミングで、
弓道と出会い、
地元の弓道会に参加して、
“弓を引く”ことの楽しさ、奥深さに
ぐんぐんと惹かれて行きます。
そうして、ふたたびの春。
高校2年生になろうとする楓さんに、
友人が或る提案を持ちかけて、これが……!
「ふァいッ! はじめェましょゥ~!」
「がるるる!」(←訳:部活動を!)
この4月から楓さんと同じ高校に進学する
友人の賢人(けんと)くんは言うんです。
学校に弓道部を作ろう!
「わほゥ!」
「ぐるるがるるぅる!」(←訳:良いアイディア!)
楓さんの学校――
武蔵野西高校には弓道部がありません。
でも、もしあれば。
弓道会とは別に、
自分のスケジュールに合わせて練習日を組めるし、
何より、
試合に出られる!
弓道会での目標は
段級審査に合格することだけれど、
審査と試合はまったく異なるもの。
試合に出る、っていうのを……やってみたい!
「うむうむッ! わきゃりィ~まス!」
「がるるぐるるるるがるるるぅ!」(←訳:練習にメリハリが生まれるぅ!)
ただ、ちょっと問題が。
新しく部を作るには、
いくつものハードルをクリアせねばなりません。
部員は、最低でも5人。
書類を整えて生徒会に届け出をして、
一年目は同好会として出発して。
顧問になってくれる先生や、
練習場所に、練習の道具を確保して。
文化系のクラブだったら楓さんたちの苦労も
さほどではなかったかもしれませんが、
弓道は体育会系ですからね、
練習場を見つけるだけでもタイヘンです。
「それにィ~…うふふッ♪」
「ぐるるるる!」(←訳:部長さんだ!)
新生弓道部の、いえ、弓道同好会の部長は、
なんと、楓さんに決定してしまいました。
しかも、部を立ち上げるドタバタの最中、
楓さんたちは気になることを耳にしたのです。
武蔵野西高校には、以前、
弓道部があった――と。
「むむッ! ほんとうゥでスかッ?」
「がるぐる!がるるぐる!」(←訳:本当だよ!部室もある!)
校内の、部室棟。
その一角に、弓道部の部室は有りました。
鍵が掛けられたドアの周囲には埃と枯葉がたまり、
長らく使われていない様子ではあったものの、
ドアには『弓道部』の表記もあります。
弓道部は、確かに在った……
けれど、この放置ぶりは?
「すておけないィ、のでスよゥ!」
「ぐるがるるる!」(←訳:謎を明らかに!)
休部になった経緯を突き止めるよう、
生徒会の役員さんから求められたこともあり、
楓さんたちは調べ始めます。
なぜ、弓道部の“時”は止まってしまったのか――
かつて学生だったすべての方々、
いま学生生活を送っている方々にも、
そうそう!部活ってこんなだよね!
こういう苦労あったわ!
と心当たりありまくりな物語は、
弓道を知らない方々にもおすすめですよ。
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪