「こんにちわッ、テディちゃでス!
はなやさんでェ、はッけんッしたのでスゥ!」
「がるる!ぐるがるるるる~♪」(←訳:虎です!春の使者さんだ~♪)
こんにちは、ネーさです。
お花屋さんで発見したのは、
ネコヤナギ……!
可愛らしい春の使者さんにうっとりしながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの新書作品を、どうぞ~♪
―― 歴史学者という病 ――
著者は本郷和人(ほんごう・かずと)さん、
2022年8月に発行されました。
東京大学史料編纂所教授の任に在る本郷さん、
専門としているのが
承久の乱(1221年)~鎌倉幕府滅亡(1333年)なので
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の時代とカブることもあり、
関連する歴史系TV番組に引っ張りだこ状態でしたね。
「べんきょうゥにィ~なッたのでス!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:激動の鎌倉時代!)
この御本は、
鎌倉時代を読み解く本郷さんの著書『承久の乱』や
『北条氏の時代』他とは異なり、
本郷さんの半生と、
歴史学への提言が中心になっています。
いわば、“歴史エッセイ”的な作品、でしょうか。
「がくしゃさんのォ、せかいィ……!」
「がっるるぐるる!」(←訳:ビックリだらけ!)
喘息を病み、孤独と向き合った少年の頃――
本郷さんは思いました。
医者になろう。
自分のように喘息に苦しむ人を救いたい。
けれど……フナの解剖実験が本郷少年を挫折させます。
メスを握って解剖なんて、とても出来ない。
医者になったら、人体を解剖?
絶対に無理だ……!
「うんうんッ!」
「ぐるるるがるぐるぅ!」(←訳:ボクらも無理だよぅ!)
医者への道を諦めた本郷さんを支えたのは、
読書で知った歴史の魅力でした。
が、受験勉強を戦い抜き、
ついに合格した東京大学で
本郷さんを待っていたのは
新たな衝撃……!
“物語としての歴史”と
“学問としての歴史”、
このふたつは、まったく別のもの……??
歴史読本や歴史小説が大好きな本郷さんを
打ちのめす現実です。
「はわわァ~…」
「がるるぐる~…」(←訳:つらいよう~…)
高名な教授さんたちの授業に出席しても、
なんだかしっくりしない……のめり込めない……
いや待て。
物語としての歴史に拘泥することはしまい。
前を向こう。
学問をやろう。
講義をたくさん受けてみよう。
見えない世界を見に行こう。
「そしたらァ、ようやくゥ!」
「ぐるがるる~!」(←訳:巡りあえた~!)
心から尊敬できる先生に巡り会えて、
本郷さんの学究生活は安心安泰……とは成りません。
歴史学の世界に幅を利かせる
いくつもの権威、史観。
“歴史で食ってゆく“ことの葛藤と決意。
「そうぞういじょうにィ、たいへんッ!」
「がるるぐるるる~!」(←訳:迷子になりそう~!)
ヒトと、
ヒトが積み上げてゆく歴史というもの。
本郷さんの『半生記(反省記)』は
歴史学好きな御方に、
物語としての歴史も愛する活字マニアさんにも
おすすめのノンフィクション作品です。
歴史学の未来を知るためにも、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪