「こんにちわッ、テディちゃでス!
こんかいもォ、ずッしりィ~!」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!内容もズシンと!)
こんにちは、ネーさです。
前回記事で御紹介しました『世界の絶滅危惧食』は、
なかなか分厚いノンフィクション作品でした……
そして、本日の読書タイムは、
これもやっぱり厚いぞ!な↓こちらの御本を、さあ、どうぞ~♪
―― シャーロック・ホームズ・バイブル ――
著者は日暮雅通(ひぐらし・まさみち)さん、
2022年10月に発行されました。
『The Sherlock Holmes BIBLE』と英語題名が、
『永遠の名探偵をめぐる170年の物語』と副題が付されています。
我らが名探偵シャーロック・ホームズさんが
ヴィクトリア朝の英国で産声を上げてから、
時は流れ流れて、21世紀となりました。
「それでもォ、かわらぬゥにんきィ!」
「ぐるがるるるぐる!」(←訳:今も第一人者だよ!)
ホームズさんの研究家として名高い著者・日暮さんによる、
まさに『バイブル』的なガイドブックは、
はぁ~…物凄い充実ぶりです。
目次をちょこっと覗き見してみますと、
序章『ホームズ物語の全体像とアプローチのしかた』
第1部『ホームズ物語の時代背景』
第2部『コナン・ドイルの人生とホームズ物語』
第3部『ホームズ物語の詳細』
第4部『アダプテーションとファン活動』
第5部『日本への移入史と翻訳の話題』
『序章』だけでも、
これは力作だ!と感服されられるのに加えて、
特筆すべきは、
作者・ドイルさんの生涯をテーマとする第2部です。
ヴィクトリア時代は、
英国が大帝国となって繁栄した時代ではありましたが、
ディケンズさんの作品に描かれているように、
みながみな幸せな時代ではありませんでした……
ドイルさんの父・チャールズさんは
アルコール中毒のために苦しみ、
その“影”はドイルさんの作品中にも織り込まれています。
そんなドイルさんの人生と
著作活動の変遷を照らし合わせてみれば、
“ホームズ物語を書くこと“の苦労・苦悩も
じんわりと伝わってきましょうか。
「さくひんッそのものにもォ~」
「がるぐる!」(←訳:注目して!)
第3部では、打って変わって
登場人物の紹介、
作品中の名セリフや名シーン、
人気投票の結果までも解説!
はたして、どの作品がベストなのか――
ドイルさんによる自薦リスト、
雑誌やファンクラブでの人気ランキングは、
う~む、けっこう差違がありますねえ。
「おきにいりはァ~ひとォそれぞれッ!」
「ぐるるがるるるるぅ!」(←訳:そこがいいんだよぅ!)
コラムを含めて
本文中のどのページも、
全力で拍手を送りたくなる快作!です……が、
読み落とさないでいただきたい箇所が
ひとつあります。
それは、表紙。
表紙のカバーのあちこちに記されているのは、
『221B Baker Street,London NW1 It is always 1985. 』
『The Best and the wisest man whom I have ever known.』
といった、
ファンの皆さまにはお馴染みの名文句の数々……!
「わふふゥ!」
「がる~!」(←訳:胸熱~!)
霧の彼方に浮かぶ、ロンドンの街灯。
ほのかな光のもとを歩んでゆく、
あの後ろ姿――
図版資料も豊富に収録されている
我らが《永遠の名探偵》さんのバイブルを、
ミステリ好きな活字マニアさんは、ぜひ~♪