「こんにちわッ、テディちゃでス!
すそもようゥにィ、うッとりィ~♫」
「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!髪飾りもステキ!)
こんにちは、ネーさです。
つい先日の《成人の日》は、
振袖姿の女性を見かけるたび、
カワイイ!別嬪さんだ!とひそかに拍手を送ったものでした。
そこで、本日の読書タイムは
こちらの新作コミックを、さあ、どうぞ~♪
―― 銀太郎さんお頼み申す 1 ――
著者は東村アキコさん、2022年12月に発行されました。
『東京タラレバ娘』『美食探偵』他で人気の東山さんの新刊は、
着物&日本文化をテーマとする意欲作ですよ。
「ふかいィ~…!」
「ぐるるる……!」(←訳:深過ぎる……!)
前回記事で御紹介した京都のガイドブックからは、
古都の歴史の奥深さがずっしりと伝わってきました……
そして、ここにも。
奥深さでは負けていないものがありますね。
《着物》。
日本文化の象徴とも言える《着物》は、
21世紀の現在、
身近に感じる機会が少なくなっています、けれど、も……?
「さとりちゃんはァ~むちゅうゥなのでス!」
「がるるる!」(←訳:熱意の塊!)
岩下さとり さん、25歳。
新宿の追分交差点近くにあるコーヒーショップで
アルバイトをしていて、彼氏なし、
趣味はTikTokを見ること。
そんな“ごく普通の日本人女子”さとりちゃんが
惚れ込んでいるのは、
ひとりの和装美人さん。
暑~い夏の昼下がりでも、
すっきり、すらり。
その着こなしの美しさ、あでやかさに、
つい、さとりちゃんは彼女を、
「ししょうゥ~ッ!」
「ぐるる~!」(←訳:お師匠~!)
と呼んで、
ちょっと付き合ってくれない?と問われれば、
いそいそとくっついて行きますが。
……ああ、分からない!
「こッこれはァ、もうッ」
「がるるるぐる~…」(←訳:未知なる世界~…)
紗(しゃ)って、なぁに?
絽(ろ)っていうのは?
観世流水(かんぜりゅうすい)とか
桐のタンスとか、
さっぱり分からない……!
いったい何のことなの?!?
「あわてないでッ、さとりちゃんッ!」
「ぐるがるるぐる!」(←訳:全然大丈夫だよ!)
そうなんですよね、
今は、令和。
明治も大正も、江戸の時代も遠くなりました。
大勢の和装女性を目にする機会も、
それこそ成人の日くらいのもので、
私たちもさとりちゃんの無知っぷりを
笑うことは出来ません。
ゆえに、エールを送りたくなってしまいます。
頑張れ、さとりちゃん!
和装美女さんにどこまでもくっついて、
《着物》を学ぼう!
ぐんぐん吸収してゆこう!
……ところで、さとりちゃん?
その和装美人さんの、お名前は?
「えッとォ~??」
「がるるぐるがるるる!」(←訳:それもまだこれから!)
名前も知らない美しいひとに、
《着物》の世界に、
さとりちゃんが向ける憧憬のまなざし。
真っ白なさとりちゃんの“未来”に
どのような紋様が描かれてゆくのか、
いやー、第2巻の刊行が待たれます。
日本文化好き&歴史好きな活字マニアさんにも
激おすすめの一冊は、
本屋さんのコミックス新刊コーナーで
探してみてくださいね~♪