テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ ダーシェンカのパパ、英国を旅す。 ~

2023-01-23 21:33:22 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふうッ! ぴんちのォ~れんぞくゥ!」

「がるる!ぐるるがるぐるがる?」(←訳:虎です!次回も危機また危機?)

 

 こんにちは、ネーさです。

 大河ドラマ『どうする家康』は予告に釘付けとなりました。

 ムロさんの藤吉郎さん!

 北川景子さんのお市さま!

 これは見ものだわ!と期待しながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

   ―― カレル・チャペックの見たイギリス ――

 

 

 著者はカレル・チャペックさん(1890~1938)、

 原著は1924年に、

 画像の日本語版は2022年10月に発行されました。

 原題は『Anglické listy』、

 戯曲『ロボット』や

 愛犬家さん必携の『ダーシェンカー子犬の生活』、

 園芸家さんにとってのバイブル『園芸家12カ月』他で

 日本でも人気の作家カレル・チャペックさんによる

 英国旅行記です。

 

「ちゃぺッくさんッ、たびずきィ~なのでス!」

「ぐるるるがるるるる!」(←訳:あちこち行きました!)

 

 ええ、チャペックさんてば

 旅がけっこうお好きだったようで、

 この英国旅行記の他に、

 スペイン旅行記、北欧旅行記、

 オランダの旅行記や、

 自国チェコスロヴァキアを旅した記録も

 著しているんですね。

 

 『Anglické Listy』は、

 『イギリスだより――カレル・チャペックの旅行記コレクション』

 などの題名で、

 幾度か日本語版が出版されてきましたが、

 この『カレル・チャペックの見たイギリス』は、

 チャペックさん自身による挿絵が

 と~っても可愛い!

 

「とくにィ、ひつじィ!」

「がるぐる!」(←訳:鳥や牛も!)

 

 イングランドから始まったチャペックさんの旅は、

 ロンドンでの交通事情や公園散歩、

 美術館巡り、動物園を訪問して、

 郊外へと進み、

 スコットランド、

 北ウェールズとアイルランド、と続き、

 再びイングランドへ戻る、

 というルートを辿ります。

 

 各地の風物を観察するチャペックさんの眼差しは、

 人間相手だとシニカルになってしまいがち、

 ではありますが、

 動物たちや自然を描いたスケッチの線は、

 優しく、やわらかく、あたたかい。

 

 チャペックさんが『ダーシェンカ、子犬の生活』を

 執筆するのは1933年ですから、

 この英国旅行よりも後のことではあるものの、

 ダーシェンカのパパらしい穏やかな目線が

 あちこちに感じられます。

 

「たッぷりィ~たびィをォしたらァ」

「ぐるがる!」(←訳:いざ家へ!)

 

   景色でいえば、ベストはイタリア。

   暮らすのなら、フランス。

   人は、というなら、一番はイギリス人。

 

   でも、私が住んで生活していけるのは

   自国以外ありません。

 

 と語って故国へ帰ってゆくチャペックさんの、

 実にユニークで、飄々とした旅行記には、

 村上春樹さんによる解説も付されていますよ。

 

 チャペックさんのファンの方々も、

 村上春樹さんのファンの方々も、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

  

コメント
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