テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 鵠沼のひかり ~

2019-09-20 22:32:32 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ついにィ、じつげんッしましたでス!」
「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!おめでとう~!)

 こんにちは、ネーさです。
 祝!ラグビーワールドカップ開幕!
 現役選手さんとOBさん、
 日本のすべてのラグビーファンの夢がとうとう実現しました。
 素晴らしい大会になることを心から願いつつ、
 読書タイムも頑張ります!
 本日は、こちらのご本を、さあ、どうぞ~♪

  


 
      ―― もっと知りたい 岸田劉生 ――



 著者は蔵屋美香(くらや・みか)さん、
 2019年9月に発行されました。
 『生涯と作品』と副題が付されておりますように、
 画家・岸田劉生さんの画業と生涯を紹介するアートムック本です。

「ことしはァ、めもりあるゥ!」
「ぐるがるるぐるるる!」(←訳:没後90年なんです!)

 岸田劉生(きしだ・りゅうせい)さんは、
 1891年に生まれ、
 1929年に病没……
 38歳での、早過ぎる旅立ちでした。

 今年2019年は、
 岸田さんの没後90年にあたる年であり、
 ちょうどいま、東京ステーションギャラリーで
 『岸田劉生 展』が開催されています
 (10月20日まで)。

 展覧会のポスターやチラシ(フライヤー)で
 いわば“主役”となっているのが、
 この御本の表紙にもなっている、

 《麗子肖像(麗子五歳之像)》(1918)。

「ゆうめいィでスねッ!」
「がるるるるぐるる!」(←訳:岸田さんの代名詞!)

 そうですね、
 岸田さんの名を聞けば
 先ず《麗子像》が思い浮かぶ御方も多いことでしょう。

 しかし、著者・蔵屋さんは
 本文14ページで
 このような文章を記しています。

  『《麗子像》の誕生、
   そして突然の終り』

「むゥ? おわりィ??」
「ぐるる?」(←訳:突然の?)

 1916年7月、
 岸田さんは肺結核と診断されました。

 病気の療養のため、
 東京郊外へ、
 次いで神奈川県の鵠沼(くげぬま)へ、
 岸田さん一家は転居します。

 海まで歩いて15分のそこは、
 現在の湘南とは比べものにならぬほど
 静かで穏やかな土地柄であったせいでしょうか、
 岸田さんは健康を取り戻し、
 作品の制作に力を注ぎました。

 この“鵠沼時代”に生み出されたのが
 岸田さんの長女・麗子ちゃんをモデルにした
 《麗子像》シリーズ。

「ひとめェみればァ、わすれないィ!」
「がるるぐるる!」(←訳:印象的だよね!)

 御本の巻末近くには、
 麗子像を論じた特集ページ
 『いい子のれい子、いいれい子ォ』があり、
 そこには《麗子像》シリーズについて、
 
   制作当時から人気が高く、
   ほしいというコレクターも多かった―― 

 と書かれています。

 思うに、この“鵠沼時代”が
 岸田さんにとって
 もっとも幸福な時間だったのではないでしょうか。

「えふでとォ、ともにィ~」
「ぐるるがる!」(←訳:充実の日々!)

 残念なことに、
 幸福な時間は長く続きませんでした。

 1923年9月、
 関東大震災が発生し、
 岸田さんの自宅は半壊してしまいます。

「あァ~…」
「がる~…」

 銀座生まれの都会っ子・劉生さんが、
 海辺の風の中で目にした
 つかのまの光。

 展覧会で、
 この御本で、
 岸田さんが描いた《麗子像》を、
 切り通しの赤土の風景を、
 皆さま、ぜひご覧になってくださいね。
 おすすめです!
 

 
 
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文学者《肖像》列伝。

2019-09-19 23:17:12 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 くんかッくんくんッ! このォかおりィはァ!」
「がるる!ぐるるる!」(←訳:虎です!銀木犀だ!)

 こんにちは、ネーさです。
 ラグビーワールドカップ明日開幕!を祝福するかのように、
 銀木犀の花が咲きましたよ♪
 秋の香りに包まれながらの本日の読書タイムは、
 さあ、こちらの大型本を、どうぞ~!

  


 
       ―― 図鑑 世界の文学者 ――



 監修はピーター・ヒュームさん、日本語版監修は斎藤孝さん、
 原著は2018年に、日本語版は2019年8月に発行されました。
 英語原題は『writers: THEIR LIVES AND WORKS』、
 世界の文学者さん198人と代表作品の解説、
 肖像画・写真も多数収録した《文学者図鑑》です。

「いッちばんめェはァ~…」
「ぐるるがる!」(←訳:ダンテさん!)

 御本の本文は、

 CHAPTER1『18世紀まで』
 CHAPTER2『19世紀前期』
 CHAPTER3『19世紀後期』
 CHAPTER4『20世紀前期』
 CHAPTER5『20世紀後期』
 CHAPTER6『現代』

 と、6つの章で構成されています。

 『18世紀まで』の章は、
 13世紀のイタリアの
 詩聖ダンテ・アリギエーリさんを筆頭に、
 14世紀のジョヴァンニ・ボカッチョさんや
 ジェフリー・チョーサーさん、
 16世紀のミゲル・デ・セルバンテスさんと
 ウィリアム・シェイクスピアさん、
 16~17世紀のジョン・ダンさん……

 と、世界文学史上の巨匠さんが紹介されていますが、
 この第1章では時代的にまだ
 《写真》というものが発明されていませんので
 油彩や銅版画の肖像画が掲載されています。

「しゃしんがァ、とうじょうゥするのはァ~」
「がるるるるぐる!」(←訳:19世紀の中頃!)

 えーと、この御本の中で
 最も古い肖像写真は、
 本文84ページの、
 エドガー・アラン・ポーさん、でしょうか。

 ポーさんのお写真は1848年撮影のもので、
 そのポーさんのお写真のひとつ前、
 本文82ページには、
 ハンス・クリスチャン・アンデルセンさんの
 お写真がありますが、
 これは1860年撮影のもの……

 ということは、
 “カメラの前に座った文豪”さんの先駆けは、
 ポーさんだったのかもしれませんね。

「しゃしんッなのかァ、かいがァなのかァ~…」
「ぐるがるる!」(←訳:迷うところ!)

 自分の肖像画を残すとしたら、
 油彩画にしようか、
 それとも写真機とかいう最新の機械を使ってみようか?

 19世紀の文学者さんたちは
 けっこう迷ったとみえ、
 アレクサンドル・デュマさんは写真、
 バルザツクさんやヴィクトル・ユーゴーさんは油彩、
 チャールズ・ディケンズさんも油彩派?

 それが19世紀も後半に近付くと、
 写真派さんが断然多数派になってゆきます。

 『白鯨』のハーマン・メルヴィルさん、
 『悪の華』のボードレールさん、
 『人形の家』のイプセンさんも
 写真の中からじっとこちらを見詰めている……

「つぎのォじだいィはァ、いうまでもォなくゥ!」
「がるるぐるる~!」(←訳:写真がずらり~!)

 20世紀に入ると、
 文学者さんたちはカメラの前に立つことを
 躊躇しなくなりました。

 カフカさんも
 T・S・エリオットさんも、
 アルベール・カミュさんも。

「んッ? あれれッ?」
「ぐるがぅる?」(←訳:これなぁに?)

 カメラに向かって
 鋭い目線を向けているのは、
 フワフワした黒い塊。

 本文203ページの、
 1ページまるごとを占めるそのお写真の、
 主役は、はたして黒いフワフワ塊なのか、
 フワフワ塊を腕に抱く紳士さんの方なのか。

「それはァもうゥ!」
「がるぐるるるるがるぐる!」(←訳:黒いフワフワの方が主役!)

 えへん、違います。

 黒いフワフワな塊は、
 猫のタキちゃん。

 タキちゃんを抱いている紳士さんの名は、
 レイモンド・チャンドラーさん。

 この御本の中で
 動物を腕に抱いて登場しているのは、
 どうやらチャンドラーさんただひとり?

 あの『高い窓』や『長いお別れ』を著した
 気難しそうな作家さんが。
 ドーベルマン犬やジャーマンシェパード犬が似合いそうな、
 ハードボイルド作家さんが。

 実は、愛猫家さんだったとは……!

「びッくりィ、でしたでスねッ!」
「ぐるるっ♪」(←訳:ぷふふっ♪)

 私の、ボクの、
 大好きな文学者さんは、詩人さんは、
 こんな眼差し、
 こんな容貌をしていたのか――

 予想外の驚きと発見が詰まっているこの御本には、
 もちろん英米圏だけではなく、
 南米やアフリカ、
 中国や日本の文学者さんも
 取り上げられています。

 文学好きな方々にも、
 写真好きな御方や
 肖像画マニアさんにもおすすめの一冊です。
 本屋さんで、図書館で、
 見かけたなら、
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♫

 
 

  
 
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― 色彩の魔術師と、絹の美 ―

2019-09-18 23:10:07 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ♪るるるゥ~♪おんがくゥのォ~あきィ~♪」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!秋は読書だよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 音楽も読書も、
 アートもスポーツもどんと来~い!なのは、
 やはり秋ですよね♫
 週の半ばの本日は、読書をサボり、
 音楽と絵画、そしてファッションが融合する
 こちらの展覧会情報を、
 さあ、どうぞ~!
 
  


 
       ―― ラウル・デュフィ 展 ――



 東京・港区のパナソニック汐留美術館にて、
 会期は2019年10月5日~12月15日(水曜休館)、
 『RAOUL DUFY PAINTINGS AND TEXTILE DESIGNS』と英語題名が、
 『絵画とテキスタイル・デザイン』と日本語副題が付されています。

「わァ~おッ! はなやかァでスゥ!」
「ぐーるるるるる!」(←訳:ヨーロピアンだ!)

  

 《色彩の魔術師》とも呼ばれる、
 画家ラウル・デュフィさん(1877~1953)。

 まぶしい南仏の陽光を連想させる
 華麗な色使いからすると
 ちょっと意外なことに、
 デュフィさんの出身地は北フランス、
 ノルマンディー地方の港町ル・アーブルなのでした。

 生家は裕福ではなかったけれども、
 お父さんは会社勤めをしながら
 教会の指揮者兼オルガン奏者を務める音楽家さん、
 お母さんはヴァイオリン奏者、
 弟たちの中にはのちにプロの音楽家になった者もいて、
 つまりデュフィ家では――

「いつもォ~おんがくゥ!」
「がるぐる!」(←訳:音楽一家!)

 なので、
 デュフィさんの作品にも
 音楽をテーマにしたものが少なくありませんし、
 バレエなどの舞台美術のお仕事もしたり、と
 生涯、音楽と縁が途切れることは
 なかったのですが、
 もうひとつ、
 デュフィさんの生活を支えたものがありました。

 それが、テキスタイル・デザインです。

  

 デュフィさんは、1912年から28年まで、
 リヨンの絹織物製造業ビアンキーニ=フェリエ社に
 テキスタイルのデザインを提供しました。

 また、それ以前にも
 有名なファッション・デザイナーのポール・ポワレさんのために
 テキスタイル・デザインを行ってもいます。

 この展覧会では、
 デュフィさんの油彩画作品とともに、
 ビアンキーニ=フェリエ社で用いられたデザインの原画や下絵、
 オリジナルテキスタイル、
 プリント生地のための試し刷り、
 復刻生産されたテキスタイルによる
 衣装作品などが展示されます。

「いべんとォもォ、ありまスゥ!」
「ぐるるるるる!」(←訳:語呂合わせの!)

 ええ、記念講演会、
 学芸員さんによるギャラリートークの他に、
 こ~んなスペシャルなイベントも予定されています。

 シルクとかけて、
 会期中の、4(シ)、6(ル)、9(ク)のつく
 10月6日、10月29日、
 11月14日、11月19日には、
 各日先着200名様に
 デュフィさんの絵画のポストカードを
 プレゼント!

「うふふッ♪」
「がるるる~♪」(←訳:楽しそう~♪)

 アート好きさん&音楽好きさん、
 ファッション好きな御方にもおすすめの企画展へ、
 ぜひ、お出掛けを。
 
 

 

    では、ここで美味しいオマケ画像も。
   
    『森永製菓』さんの
    《DARS沖縄 期間限定シークワーサー味》は、
    「むゥ!すッぱいィ!」
    「ぐるるがるる!」(←訳:柑橘系だよう!)
    もう9月なんだもん、
    夏っぽいお菓子は終わりでしょ?
    と言いたいところですが、
    熱中症警戒情報が各地でまだ出ているようです。
    皆さま、どうか御自愛くださいね。
    
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~ 迷宮に響くは、キノコの足音 ~

2019-09-17 23:03:39 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 さッそくゥ、つーるろすゥ、なのでスゥ!」
「がるる!ぐるるるるる~…」(←訳:虎です!寂しいなあ~…)

 こんにちは、ネーさです。
 ジロ・ディ・イタリアもツール・ド・フランスも
 ブエルタ・ア・エスパーニャも終わってしまって、
 すっかり《グランツール・ロス》状態ですが……
 そんな日の読書タイムは、
 ガッツ&ファイトあふれるこちらのコミック作品を、
 さあ、どうぞ~♪

  


 
        ―― ダンジョン飯 8 ――



 著者は九井諒子(くい・りょうこ)さん、
 2019年9月に発行されました。
 はい、食欲の秋にはこの一冊!
 地下迷宮をウロつく魔物どもを
 軽快に捌いて、炙って、塩と胡椒をひと振りして――

「いただきまスッ!」
「ぐるる!」(←訳:パクリ!)

 妹を救い出すべく、
 “狂乱の魔術師”が支配する迷宮の深層世界へ、
 一歩また一歩と踏み込んでゆく
 ライオスさんと仲間たち。

 この第8巻では……
 いやあ、私ネーさ、感嘆いたしましたよ。

 よもや、
 《チェンジリング》に
 このような解釈が有り得るとは!

「むッ? ちぇんじりんぐゥ??」
「がるるるるるぐる?」(←訳:取り替え子のこと?)

 妖精や魔物のいたずらによって、
 子どもが取り換えられてしまう、
 というような出来事を
 《チェンジリング》と呼んだりしますね。

 古くは、吟遊詩人さんがバラッドに歌い、
 童話や小説、映画でも
 描かれてきた《チェンジリング》。

 日本では、泉鏡花さんの『龍澤譚』が
 一種の《チェンジリング》ストーリーであろうと
 私には思われるのですが。

 この『ダンジョン飯』第8巻を“支配”するのも
 まさにその、
 《チェンジリング》現象です。

「いつのォまにかッ?」
「ぐるるがるる!」(←訳:自分が他人に!)

 第7巻の終盤で登場した
 魔性のキノコ“チェンジリング”のチカラで、
 ライオスさんたち一行は
 《チェンジリング》を実体験する羽目になりました。

 困ったライオスさんたちは、
 いろいろ足掻いた挙句、
 どうにか元の姿へと戻って、
 めでたしめでたし、じゃあ冒険を再開しよう――
 と、普通ならそんなオチになるのでしょうけれど。

 普通じゃないのが、
 この『ダンジョン飯』です。

   《チェンジリング》とは何なのか。
   どういう仕組みで
   こんな現象が起きるのか。

 そういった究明と考察に留まらず、
 ライオスさんたちは
 さらに“その先”を見据えます。

   《チェンジリング》現象を制御し、
   利用することはできないだろうか……?

「わほッ、なァるほどッ!」
「がるるぐる!」(←訳:新機軸だね!)

 小さな子どもたちが
 《チェンジリング》な目に遭って
 ただ泣いているだけの時代はもう終わった、
 と誇らしくに宣言するかのような
 迷宮の探検と冒険は、
 しかし……まだまだ前途多難な雲行きです。

 迷宮の魔力に取り込まれつつある妹さんは、どうなる?
 エルフたちの介入と、
 “狂乱の魔術師”の反撃は?
 
 ミスタリアスな物語や
 ファンタジー好きな御方におすすめの
 異色コミックを、
 皆さま、ぜひ~♪
 
 
 
 
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~ 赤く小さな、金魚は語る ~

2019-09-16 22:30:24 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
  ゆうしょうゥ、おめでとうゥございまス!」
「がるる!ぐるるるがる~!」(←訳:虎です!やんやの喝采~!)

 こんにちは、ネーさです。
 《ブエルタ・ア・エスパーニャ2019》総合優勝者は、
 プリモシュ・ログリッチェさん!!
 (国籍はスロベニア、所属チームはユンボ・ヴィズマ)
 3週間の長い闘いを乗り越えた選手さんスタッフさんに
 盛大な拍手を送りながら、
 さあ、読書タイムもスタートラインにつきましょう♫
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  


 
        ―― 金魚と日本人 ――



 著者は鈴木克美(すずき・かつみ)さん、
 2019年8月に発行されました。
 表紙を飾るのは“金魚絵師”深堀隆介さんの作品
 《美渦》――
 深堀さんが描くと、小っちゃな赤い和金たちが
 まあなんと映えること!

「おまつりのォ、めいぶつゥ!」
「ぐるがるるるる!」(←訳:夏の風物詩だよ!)

 そうね、夏の縁日で何が名物かといったら、
 綿アメでもヨーヨー釣りでもなく、
 やはり《金魚すくい》が第一位でしょう。

 今年の夏祭りでも、
 多くのチビっ子ちゃんたちが金魚をすくい、
 お家へ連れ帰ったのは確実ですが……

 その金魚ちゃんたちの、
 歴史は?
 原産地は?

「えッとォ~?」
「が~る??」(←訳:う~ん??)

 著者・鈴木さんは御本冒頭の『プロローグ』で
 明快に《金魚ヒストリー》を記しています。

 16世紀初頭の、室町時代のこと。
 中国から日本へと、
 金魚たちは渡ってきたのでした。

 《当時の一般の日本人には、
  黄金色の差かながこの世にあったなどと、
  きっと、見ても信じられない思いだったに違いない》

 と、鈴木さんは推測しています。

「そりゃァもうゥ!」
「ぐるるがる!」(←訳:驚いたよね!)

 金魚たちは、
 ヨーロッパやアメリカにも送り出されたといいますが、
 なぜか、人気者にはなれなかったようです。

 ていうか、
 日本での人気が異常だったのかしら?

 江戸時代の初期は
 高価で取引され、
 大名やお金持ちの邸内の池で飼われていた金魚たち。

 それが元禄時代以降は、
 庶民のペットとして
 大人気&大流行!になっちゃうとは。

「ふつうゥのォ、おうちでもォ~」
「がるるぐるるる♫」(←訳:金魚がひらひら♫)

 この御本では、
 前半部分の

 第一章『金魚のルーツを訪ねて』
 第二章『金魚の誕生と日本渡来』
 
 では、金魚が日本に定着するまでの歴史が、

 そして後半部分の

 第三章『江戸の町を金魚が行く』
 第四章『駆け足で透江戸の町と江戸時代』
 第五章『江戸時代の金魚ブーム』
 第六章『日本人と金魚』

 では、日本の水にすっかり馴染んだ金魚たちの歴史が
 丁寧に綴られています。

 とりわけ、
 ニヤリ♪とさせられたのは、
 21世紀の現在でも
 現役で活躍中の――

「きんぎょばちィ!」
「ぐるるがっるるる!」(←訳:昔からあったんだ!)

 江戸の昔、
 『びいどろ』『ぎやまん』
 などと呼ばれた硝子(ガラス)。

 日本でガラスの製作が始まったのは、
 『びどろ』が初渡来してから160年後の
 正徳3年(1712年)のころ。

 そして明和5年(1768年)には
 温度計や金魚玉(金魚鉢)も
 江戸の町で作られていた、と。

 当時はまだ
 縁(へり)に青や緑色のフリルをつけた
 現代風の金魚鉢は製作されていませんでしたが、
 金魚の人気と
 びいどろ金魚玉の普及は
 切っても切り離せない関係にあったと
 申せましょうか。

「きんぎょのォ、れきしィはァ~」
「がるるるるぐる!」(←訳:江戸文化の歴史!)

 金魚の名産地にひそむ歴史、
 明治になって日本にやってきた『出目金』の歴史、
 金魚を描いたアートや
 金魚をテーマにした俳句など、
 どのページをひらいても、
 金魚、金魚、また金魚。

 金魚づくしの金魚の歴史本は、
 金魚好きな御方はもちろん、
 動物大好き♪博物学大好き♪な方々にも
 おすすめですよ。
 ぜひ、一読してみてくださいね。





 
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続・世田谷文学館で…《原田治 展》!

2019-09-15 23:20:37 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふぁいなるゥ、なのでスよゥ~!」
「がるる!ぐるるがーる!」(←訳:虎です!ついにゴール!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日9月15日、《ブエルタ・ア・エスパーニャ2019》は
 最終ステージを迎えようとしています。
 王都マドリッドで表彰台の中央に登るのは、
 はたして……?
 結果をワクワクと待ちわびながら、
 さあ、本日の読書タイムは、
 こちらの御本を、どうぞ~♪
 
  


 
         ―― OSAMU'S A to Z ――



 著者は原田治(はらだ・おさむ)さん、
 2019年8月に発行されました。
 『原田治の仕事』と副題が付されたこの御本は、
 前回記事でご紹介しました
 『原田治 展 《かわいい》の発見』公式図録です。

「ここにもォ、いィ~ッぱいィ!でスねッ」
「ぐっるがるるぐるる!」(←訳:グッズあれやこれや!)

 展覧会場では壁面一面に
 原田治さんがデザインしたオサムグッズ――
 ノートや色鉛筆といった文具、
 マグカップやグラスなどの食器、
 ハンカチやセーター、Tシャツなど衣類、
 トートバッグやお財布やクッション、と
 数えきれないほどの
 キャラクターグッズが展示されていました。

 この御本にも、
 しっかり収録されていますよ、
 オサムグッズの名作名品たちが♪

「やぱりィ、みればァみるほどォ~」
「がるる!」(←訳:可愛い!)

 シロクマくんや
 泣き虫ベティちゃん、
 ゆきだるまくんに、月を跳び越えるウシくん、
 ドーナツすきなチビっ子たち。

 そんな可愛らしいキャラクターたちに圧され、
 あまり目立たなかったのですけれど、
 会場にはコラージュ作品の展示もありました。

 実は原田さん、
 抽象画家になりたかったのだそうです。

 画家になる夢を断念して、
 イラストレーターになりましたが、
 多忙な日々の中でも
 抽象的な絵画作品、コラージュ作品、
 立体作品の制作を続けていたのでした。

 そして39歳のとき、
 東京から船で通える距離にある離島に
 原田さんは自身で設計したアトリエを建築!

 還暦を過ぎて以降は、
 1年の半分をそのアトリエで過ごしていた、
 といいます。

「ひゃわわゥ! これはァ……みなみィふらんすゥ??」
「ぐるるるがる!」(←訳:フロリダかも!)

 日本ではないような明るい陽光の射しこむ
 美しい建物とアトリエ内部のお写真が
 会場には展示されていましたが、
 もしかしたらいつか、
 この“島のアトリエ”で描かれた抽象画作品が
 本格的に公開され、
 私たちの目にも触れる日が来るのでしょうか。

「くるとォ、いいなァ~」
「がるるぐるる!」(←訳:来ますように!)

 御本の巻末には
 中野翠さん著『アメリカ風味と江戸趣味と』、
 土井章史さん著『コレクターと私』、
 及川賢治さん著『ぼくの憧れた原田治』、と
 3つの解説文も収録されています。
 オサムグッズファンの方々は
 こちらも読み逃さないでくださいね。
 
 では、ここで追加画像も、はいっ!

  

  ↑上の画像は、
  展覧会のチラシ(フライヤー)の表面で、
  ↓こちらは裏面になります。

  私ネーさ、
  このハンプティダンプティちゃんが
  大好きなんですよ~♪♫

「ころころッでスねッ!」
「ぐるがる!」(←訳:転倒注意!)

  

 そして、1階のミュージアムショップには
 グッズがいっぱい、
 人もいっぱいで。

「れじィにィ、ぎょうれつゥ!」
「がるるる!」(←訳:長いよう!)

 大混雑の中、
 スマホケースか、
 マスキングテープか、
 ポストカードかタオル……?と悩みまくり、
 これだ!と選びましたのは。

  

 ↑こちらの、トランプでした♪

「うむッ! かわいい!」
「ぐぅるるるる!」(←訳:シャレてるう!)

 世田谷文学館での
 『原田治 展 《かわいい》の発見』は
 9月23日(月・祝)まで。
 オサムグッズファンの方々も
 マニアなコレクターさんも、
 お出掛けしてみてくださいね。

 なお、公式図録『OSAMU'S A to Z』は
 一般の書店さんやネットの書店さんでも
 取り扱われています。
 展覧会に行きたいけどムリだわ……という御方は、
 本屋さんで、ぜひ♫


 
 
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世田谷文学館で…《原田治 展》!

2019-09-14 23:12:17 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 れんきゅうゥ~でスよゥ!」
「がるる!ぐるがるぐるるる!」(←訳:虎です!書物よりおでかけ!)

 こんにちは、ネーさです。
 少ーし涼しめな気温の今日は、
 熱中症になる心配もなさそうだし♫というわけで、
 読書をサボり、
 ↓こちらの展覧会へお出掛けしてみましたよ~♪
 
  


 
      ―― 原田治 展 《かわいい》の発見 ――



 東京・世田谷区の世田谷文学館にて、
 会期は2019年7月13日~9月23日
 (月曜休館、ただし月曜が祝日の場合は開館し翌平日休館)、
 『Osamu Harada : Finding“KAWAII”』
 と英語題名が付されています。

「ひゃッほうゥ! だいすきィ~なのでス!」
「ぐるるるがるるぐっる!」(←訳:みんなのオサムグッズ!)

  

 ころんと丸こく太い線で
 可愛らしく描き出されるマザー・グースの
 キャラクターたち。

 ええ、皆さんよく御存知のことでしょう、
 原田治さん(1946~2016)が生み出した
 イラストレーション作品を。

「みすたァどォーなつゥ!」

  

「がるるるぐぅるるる!」(←訳:ポテチのキャラもね!)

  

「はんぷてィだんぷてィもォ!」

  

 アメリカのコミックやポップアートなどから
 影響を受けたというイラストレーションの他にも、
 雑誌『an・an』をはじめとする
 挿絵や装画、絵本といった書籍関連のデザインのお仕事も
 手掛けておられた原田さんは、
 日本の“かわいい”文化発展の功労者さんであると
 申せましょう。

 この展覧会では、
 広告・出版・各種グッズなど
 私たちも見知っている原田さんの作品の数々が
 会場いっぱいに展示され、
 あちこちから、

「かわいいィ~♪」
「ぐるがるる~!」(←訳:これ欲しい~!)

 の声が上がっています。

 そうそう、会場内は写真撮影OK!ですので、
 お出掛けの際は
 カメラやスマホをお忘れなく。

「もうすぐウ、おわッちゃうゥ!」
「がるる~!」(←訳:急いで~!)

 ミュージアムショップも大賑わいの
 楽しい企画展へ、ぜひ♪

 
 
 
    さて、ここでオマケ画像もちょこっと?
   
    いつものように
    世田谷文学館の錦鯉ちゃんたちをパチリ!と。
    「よくゥみえないィ~でスゥ!」
    「ぐる~??」(←訳:どこ~??)
    えーと、
    次回記事では追補情報をお送りしますので、
    それまでに画像データも整理しておきます。
    では皆さま、
    どうか穏やかな休日を。
 
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王座と、素顔。

2019-09-13 23:11:38 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ♪るるゥ~♪じゅうごやァおつきィさァ~んッ♪」
「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!今夜はお月見!)

 こんにちは、ネーさです。
 満月は明日14日、
 でも2019年の《十五夜》は今日9月13日~♪
 ということで、
 雲間のお月さまを仰ぎ見ながらの本日読書タイムは、
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  


 
        ―― 王家の遺伝子 ――



 著者は石浦章一(いしうら・しょういち)さん、
 2019年6月に発行されました。
 『DNAが解き明かした世界史の謎』と副題が付されています。

「うゥッ? それはァ、つまりィ?」
「ぐるがる~…」(←訳:理系だあ~…)

 DNAとは、核酸の一種である
 デキオシリボ核酸のこと、ですね。
 地球上の多くの生物において
 遺伝情報と継承と発現を担う高分子生体物質である、と
 Wikipediaには記載されています。
 
 正直に申しまして、
 文系の私ネーさといたしましては、
 え~? DNA? 理系ノンフィクション?
 これはもうシッポを巻いて逃げ出しちゃおうか……と
 思いかけました。

 が、ご安心ください、
 著者・石浦さんは理系要素を適度に抑え、
 文系読者さんにも分かりやすく
 《DNAが解き明かす謎》
 を描き出しておられますよ。

「むむッ! これッてェ、にゅーすにィなりましたでス!」
「がるるぐるる!」(←訳:発掘の大成果!)

 2012年、世界を駆けめぐったのは、
 英国のレスター市で行われた発掘結果の一報でした。

   シェイクスピアさんの戯曲で知られる
   英国王リチャード三世の遺骨発見!

 もちろん、掘り出された骨に
 名前が刻まれていたわけではありません。
 これは王さまの遺骨だと、
 認定される決め手となったのは
 DNA鑑定でした。

 その決定に到る複雑な経緯を、
 著者・石浦さんは解説してゆきます。

 遺骨に見られた特徴的な外傷、
 女系親族を辿り、
 直径の子孫を発見して、
 提供されたDNAからミトコンドリアDNAを分析、
 すると……

「いッちィ、したのでス!」
「ぐるるがるる!」(←訳:遺骨は王さま!)

 このニュースは、
 シェイクスピアさんという偉人さんも関係しているだけに
 たいそうな話題となりましたが、
 実は、この一件だけではないんです。

 古代エジプトの、ツタンカーメン王。

 18世紀の英国王、ジョージ3世。

 米国の第3代大統領トーマス・ジェファーソンの一族。

 彼らのDNAも研究の対象となりました。
 
「ほわわッ! いがいィでス!」
「がるるぐるがるるる!」(←訳:こんなことあるんだ!)

 古代エジプトの王さまたち、
 米国大統領の血筋の問題は
 さておいて。

 私ネーさが驚愕したのは、
 ジョージ3世の章でした。

 ジージ3世(1738~1820)は
 “Mad King”と呼ばれ、
 精神疾患を患い、
 たびたび発作を起こしていたことは
 記録に残されており、
 それをもとに小説や映画まで
 制作されていますが。

 毛髪の分析を行ったところ、
 予想外の物質が見つかったというのです。

 それはすなわち……
 精神疾患説の否定?

「そんなァことまでッ!」
「ぐるがるるる!」(←訳:判明するんだ!)

 ネタバレ回避のため、
 これ以上はお話しできませんが、
 先入観や概念を覆す分析結果の数々は、
 文系の活字マニアさんの頭脳も
 きっと活性化させることでしょう。

 王さまたちの、
 偉人さんたちの、
 本当の姿を、
 ぜひ、この御本を通じて
 覗き見してみてくださいね。
 
 
 
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― 恐竜クロニクル ―

2019-09-12 23:23:43 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 しゅうばんせんッ、なのでスゥ~!」
「がるる!ぐるるがーる!」(←訳:虎です!疲労もピーク!)

 こんにちは、ネーさです。
 《ブエルタ・ア・エスパーニャ2019》も
 そろそろゴール地マドリッドに近付いてきました。
 が、総合首位と2位の選手さんのタイム差は2分24秒……
 決して逆転不可能な数字ではありません。
 ドラマチックな展開を期待しながら、
 本日の読書タイムは
 ドラマな要素を全部盛り付けたようなこちらの御本を、
 さあ、どうぞ~♪

  


 
         ―― 恐竜の世界史 ――



 著者はスティーブ・ブルサッテさん、
 原著は2018年に、日本語版は2019年8月に発行されました。
 英語原題は『THE RISE AND FALL OF THE DINOSAURS』、
 『負け犬が覇者となり、絶滅するまで』
 と日本語副題が付されています。

「あたらしくゥ、にんていィ!」
「ぐるるがる~!」(←訳:カムイくん~!)
 
 《恐竜博2019》で注目の『むかわ竜』が
 新属新種と認定!
 学名は『カムイサウルス・ジャポニクス』!
 というニュースが先日話題になりましたね。

 カッコいいお名前だわぁとウットリさせられますが、
 本日ご紹介するこの御本は
 いわば、
 “カムイくんたち恐竜の生きた時代”
 を探る歴史ノンフィクション作品です。

「ふしぎィ、でスよねェ~…」
「がるぐるるるるるる?」(←訳:なぜ滅びたんだろう?)

 著者・ブルサッテさんは
 世界各地で化石の発掘調査を行い、
 15種もの新種を記載してきた恐竜学者さんです。

 古脊椎動物の解剖学・系統学・進化を専門とし、
 コロンビア大学で博士号を取得、
 現在はエジンバラ大学で教鞭を執っているブルサッテさん、
 もちっろん、恐竜大好き♪な少年でした。

 大好きな恐竜が、
 いつごろ地球の歴史に登場したのか、
 どのようにしてのし上がっていったのか、
 さまざまな種が生まれ、
 栄華を極め、
 進化を遂げ、
 いくつもの謎を残しながら
 絶滅していったのか――

 この御本では、
 まさに少年そのものの好奇心と熱意で
 新生代・中生代・古生代の生命の歴史が語られます。

「きょうりゅうゥだけじゃァないのでス!」
「ぐるがる!」(←訳:人間もね!)

 恐竜の歴史を俯瞰しつつ、
 ブルサッテさんは
 “恐竜を発掘してきた人びと”についても
 大いに筆を振るいます。

 現役の学者さん、
 化石発掘史上のレジェンドさんなど、
 偉人さんから変人さんまで、
 東西の恐竜マニアさんが登場する中で、
 別格といえるのは、

 フランツ・ノプシャ・フォン・フェルシェーシルヴァーシュ男爵
 (1877~1933)。

「ふァ? だんしゃくゥ??」
「がるるるぐる?」(←訳:貴族さんなの?)

 トランシルバニア地方の貴族の家に生まれたノプシャさんは、
 旅行家であり、
 実はオーストリア=ハンガリー帝国に雇われて
 オスマン帝国の内情を収集するスパイであり、
 そして恐竜研究家でした。

 古生物学を専門的に学んだ経験はないものの、
 自分の領地で古い粉々の頭骨を見つけたことを機に、
 独自に研究と考察を重ね、
 古代の生命の姿、在り方に肉迫してゆくノプシャさん。

 しかし、時代が、戦争が、
 ノプシャさんから機会を奪いました。
 
 第一次大戦後、
 彼は爵位と領地を失います。
 数奇としか言い表しようのない、
 その遍歴の人生の最期は……。

「……なんだかァ、もうゥ……」
「ぐるるぅるる……」(←訳:泣いちゃうよ……)

 もうひとり、
 御本の後半部分で突出した存在感を発揮するのは、
 地質学者のウォルター・アルバレス教授。

 アルバレス教授の研究をもとに
 ブルサッテさんが描き出す
 《地球史上最悪の日》は
 本当に冷や汗が流れるほど、怖い……!

 隕石、なんてもんじゃありません。

 直径10キロほどの、
 おそらくは小惑星が
 現在のメキシコ・ユカタン半島に落下。
 
 ジェット旅客機の100倍以上の速さ、
 TNT火薬に換算して100兆トン超、
 地殻を40キロほどえぐって
 その下のマントル層にまで食い込み、
 直径160キロ以上のクレーターを残した衝撃は、
 《恐竜の時代》を一瞬で終わらせてしまった……。

「……まッ、またしてもォ~」
「がるるる!」(←訳:泣きそう!)

 繁栄と絶滅から、
 恐竜後の時代へ。

 生命の長大な流れを綴るこの御本は、
 前半部分はややとっつきにくく感じるかもしれませんが、
 後半にさしかかるにつれ
 面白さが倍増してゆきます。
 6600万年前、
 地球に何が起きたのか――?

 歴史好きさん、
 科学系ノンフィクション好きな方々に激おすすめの一冊ですよ。
 ぜひ、手に取ってみてくださいね♪
 
 
 
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~ チェコとつながる、ジャポニスム ~

2019-09-11 22:10:47 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はやくゥ~もとにィもどりまスようにィ!」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!心配してます!)

 こんにちは、ネーさです。
 千葉県と神奈川県で今日も続いている停電や断水……
 実は、我が家の祖父方のルーツは千葉、
 母方の親族は殆ど神奈川在住なので、
 他人事ではないのです。
 一刻も早く穏やかな日常が戻ってきますように、
 との願いをこめて、
 本日は読書をサボり、
 こちらの展覧会情報を、さあ、どうぞ~!
 
  


 
     ―― ミュシャと日本、日本とオルリク ――



 千葉県千葉市の千葉市美術館にて、
 会期は2019年9月7日~10月20日
 (休館日は9/30、10/7)、
 『MUCHA AND JAPAN JAPAN AND ORLIC』と
 英語題名が付されています。

「みゅしゃァおじさんッ!」
「ぐるるがるるぐる!」(←訳:いつも大人気だね!)

 ええ、日本では書籍も展覧会も常に大好評の
 アルフォンス・ミュシャさん(1860~1939)。

 現在、渋谷bunkamuraミュージアムでは
 『みんなのミュシャ』展が開催中ですが(9月29日まで)、
 千葉市美術館のこの企画展では、
 ミュシャさんと同郷の
 或るアーティストさんにも
 スポットライトが当てられています。
 
  

 エミール・オルリクさん(1870~1932)。

 プラハに生まれ、
 ベルリンやウィーンでジャポニスムの潮流にふれたという
 オルリクさんは、
 なんと、1900年に来日!

「えッ? はるばるゥ~きちゃッたのでスかッ!」
「がるるぐるるる!」(←訳:行動力あるなあ!)

 オルリクさんは日本滞在中に
 浮世絵版画の彫りや摺りを学び、
 チェコに帰国後は木版画の制作と
 後進の育成に取り組みました。

 また、オルリクさんが滞日期に手がけた石版画作品は
 白馬会展に出品され、
 多くの作家さんに影響を与えた、
 とも伝えられています。

  

 この展覧会では、
 ミュシャさんとオルリクさんの作品と、
 当時のチェコのジャポニスム作品、
 ウィーン分離派の作品や、
 雑誌『明星』や『方寸』周辺の作品等が
 展示されます。

 会期中には、
 講演会やワークショップといったイベントも
 予定されていますので、
 詳細を美術館HPで確認してから――

「いざッ、ちばけんへッ!」
「ぐるるがるるる~!」(←訳:お出掛けしてね~!)

 停電や断水、渋滞などの
 トラブルが治まったら、
 アート好きな皆さま、
 ぜひ、千葉へ!
 




    では、ここでオマケ画像も、はいっ!
   
    ラグビーワールドカップ開幕は、
    もう間もなく!ですね。
    ↑上の画像は
    東京都スポーツ文化事業団さん発行の
    スポーツ情報マガジン『Smile Sports』です。
    ラグビー以外のスポーツ&施設の情報も
    掲載されていますから、
    スポーツ好きな御方は探してみてくださいな。
    都庁・区役所・市役所で配布されている筈ですよ。
    「めざせェ、よせんとッぱッ!」
    「がるぐるーる!」(←訳:応援しまーす!)




    
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