テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 京から、はるばる東国へ ~

2023-02-18 22:10:18 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 しゃんしゃんちゃんッ、さみしィよう~!」

「がるる!ぐるるぅるがるる……ぐるる」(←訳:虎です!永明ちゃんたちも……ぐすん)

 

 こんにちは、ネーさです。

 上野動物園の香香ちゃん、

 アドベンチャーワールドの永明ちゃん、桜浜ちゃん、桃浜ちゃん……

 間もなく日本を旅立つパンダたちに感謝の拍手と、

 ずっと元気で!のエールを送りながら、

 さあ、本日は読書をサボり、

 ↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― 特別展 東福寺 ――

 

 

 東京・上野の東京国立博物館 平成館にて、

 会期は2023年3月7日~5月7日

 (月曜休館、ただし3/27と5/1は開館)、

 『TOFUKU-JI MONUMENTAL ZEN TEMPLE OF KYOTO』

 と英語題名が付されています。

 

 毎年、春休み期からGWにかけて

 チカラの入った企画展を打ち出してくる

 トーハクこと東京国立博物館……

 2023年の大看板に選出されたのは、

 京都の名刹・東福寺(とうふくじ)さん、ですよ。

 

「はるばるゥ~とうきょうゥへッ!」

「ぐるるる!」(←訳:ようこそ!)

  

 京都を代表する禅寺の一つであり、

 近年は新緑と紅葉の名所として大人気の東福寺さんは、

 鎌倉時代前期の政治家・九条道家さんの発願(ほつがん)により、

 円爾(聖一国師)(えんに(しょういちこくし))を

 開山として招き、建立されました。

  

 円爾師さまを描いた『無準師範像』(国宝)をはじめ、

 東福寺の寺宝がまとめて紹介されるのは、

 この展覧会が初めて、だそうですよ。

  

 さらに、

 ”伝説の絵仏師”と呼ばれる

 吉山明兆(きっさん・みんちょう)さんの作品も、

 東京にやって来ます!

 

「ちゅういィてんッ、ありまスゥ!」

「がるるるるぐるる~!」(←訳:展示内容が変わる~!)

 

 作品によっては、

 3月7日~3月27日、

 3月7日~4月2日、

 4月4日~5月7日、

 4月18日~5月7日、

 という具合に展示期間が異なりますので、

 博物館HPで詳細を確認してから

 お出掛けしてくださいね。

 

 また、この展覧会は

 京都国立博物館へも巡回予定です

 (2023年10月7日~12月3日)。

 

 西日本エリアにお住まいのアート好きさんは、

 京都展へ、ぜひ~♪

 

 

 

   ではここで、美味しいオマケ画像も、ドン!と。

   

   『リンツ』さんの

   《プラリネ スペシャリティーズ》には、

   ミルクチョコレート系の可愛いチョコたちが

   ころろ~んと詰まっています。

   「あまァ~いィかおりィ!」

   「ぐるるるがる!」(←訳:欧州の味だね!)

   バレンタインのイベントは終わってしまいましたが、

   雛祭りのディスプレイがもうあちこちに……!

   桃のお花を愛でつつ、

   皆さま、どうか穏やかな休日を♪

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ 声援と涙が彩る《青》の歴史 ~

2023-02-17 22:03:01 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 みとまァさァ~んッ!」

「がるる!ぐるがるるる~!」(←訳:虎です!応援してるよ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 もうすぐWBCが開催されるせいでしょうか、

 スポーツ系メディアは盛り上がっていますね。

 いやでもサッカーだって負けていないぞ!ということで、

 本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

 ―― サッカー日本代表ユニフォーム100年史 1921ー2022 ――

 

 

 編者はサッカーマガジン編集部の皆さん、

 2023年1月に発行されました。

 『JAPAN NATIONAL TEAM 100 Years of Uniforms 1921-2022』

 と英語題名が付されています。

 

「わおッ! ひゃくねんッ!!」

「ぐるるるるがるる!」(←訳:積み重ねた1世紀!)

 

 それは1917年のこと。

 日本東京芝浦埋立地にて

 日本・中華民国・フィリピンの三ヵ国による

 総合スポーツ大会『極東選手権』第3回大会が開幕、

 蹴球競技の日本代表チームとして参加したのは、

 東京師範学校の学生チームさんでした。

 

 この時のユニフォームは、海老茶色だったそうですが、

 大会後、本格的な《日本代表チーム》結成に向けて、

 《代表ユニ》も始動してゆきます。

 

「もッとォ、つよくゥ!」

「がっるぐるぅるる!」(←訳:もっとオシャレに!)

 

 1921年の極東選手権では、白地に海老茶。

 1925年の第7回極東選手権では、白と黒のボーダー。

 

 そして、1930年……

 第9回大会のユニフォームはようやくライトブルーに。

 八咫烏(やたがらす)のエンブレムも誕生して、

 現在の《青ユニ》の原型が整いました。

 

 このMOOK本には、

 1936年のベルリンオリンピック以降の

 ”青い日本代表ユニフォーム”が紹介されていて、

 サッカーファンさんの涙を誘います。

 

 当時は最先端の生地やデザインだったと思われる、

 シンプルなブルーのユニ……

 欧州へ遠征した選手さんたちは、

 このユニを汗に染めながら

 実力の差を痛感したことでしょう。

 

「いつかァ、かならずゥ!」

「ぐっるがるるぅ!」(←訳:勝ってみせるぅ!)

 

 私たちが、

 がんばれJAPAN!と声を上げ始めたのは、

 おそらく1990年代あたり……?

 

 W杯への出場が、

 夢ではなく現実のものになり、

 サッカーの試合を観戦することが

 ぐっと身近になった時代、ですね。

 

「とッぱしようゥ!」

「がるるぐるる!」(←訳:予選の難関も!)

 

 Jリーグの創設、

 ワルドカップ、オリンピック。

 日本のサッカーに多大な影響を与えた

 海外の監督さんたち。

 素材も、デザインも、

 選手さんの底力も変容していった果ての、

 現在の日本代表ユニ。

 

 カタールW杯の印象もまだ鮮烈で、

 英国やドイツから選手さんたちの躍動が

 ニュースとなっている今、

 日本サッカーの歴史を

 あらためて振り返ることが出来る一冊は、

 フットボール愛好家さんにおすすめですよ。

 

 また、ユニの写真はもちろん、

 選手さんへのインタビュー、

 日本男子代表・女子代表の歴代全招集選手リストも

 巻末に掲載されていますので、

 日本代表について知りたい!とお考えのファン初心者の方々も、

 ぜひ、覗いてみてくださいね~♪

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ 日々の和菓子、季節の和菓子 ~

2023-02-16 22:10:40 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 いまからでもォ~ふくはァうちィ~ッ!」

「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!厄払い~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 節分は過ぎてしまいましたが、

 もうすぐ卒業式!のシーズンでもありますね。

 そこで本日の読書タイムは、

 すっきりした心持ちで新生活を始めたい方々のために、

 ↓こちらの御本を、さあ、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― 千 宗屋の和菓子十二か月 ――

 

 

 著者は千 宗屋(せん・そうおく)さん、

 2022年12月に発行されました。

 武者小路千家第十五代家元後嗣・千宗屋さんによる

 《お菓子の本》ですよ。

 

「おちゃとォ、いッしょにィ~」

「ぐるるるる!」(←訳:召し上がれ!)

 

 茶の湯とは切っても切り離せない、お菓子。

 

 御本冒頭の『和菓子の履歴書』で、

 著者・宗屋さんはこう述べています。

 

   私の人生は和菓子とともにある、

   といって過言ではない。

 

 お正月の初釜、節句や、

 季節ごとの行事、日々のお稽古に、

 人生の節目となるような茶事、

 とにかく欠かせぬのが和菓子、なのだそうです。

 

「もはやァ、まえすとろッ!」

「がるるるる!」(←訳:和菓子の匠!)

 

 この御本では、

 まだ寒~いお正月、

 春めいてゆく節分、

 そして桃の節句……と、

 冬、春、夏、秋、年の瀬の冬、の順番で

 宗屋さんお見立ての和菓子が取り上げられ、

 そのお菓子が生まれた経緯、歴史、思い出、

 といったエピソードも語られてゆきます。

 

 登場する和菓子を製作販売しているのは、

 京都のお菓子屋さんがあれば、

 東京のお菓子屋さんもあり、

 名店の銘菓も、

 カジュアルな餅菓子もあって、

 ”和菓子とともにある“とはこういうものかと

 宗屋さんの博識ぶりに驚かされます。

 

「どれもォ、おいしそうゥでスゥ!」

「ぐるるるがるる!」(←訳:見た目も可愛い!)

 

 愛らしい和菓子たちの中で、

 私ネーさが気になってしようがないのは、

 本文22ページの、

 

  『厄払い』(京都鶴屋 鶴壽庵)。

 

 節分にいただくというこのお菓子を紹介しながら、

 宗屋さんは武者小路千家に伝わる

 しきたりを綴っています。

 

 節分になると、

 毎年長男か年男が枡を持って豆をまく。

 家の東西南北、玄関や鬼門に豆をまき、

 枡に残った豆を年の数だけいただく。

 その後、

 年の数だけ豆を紙で包み、

 その包みで自分の身体の悪いところをなでてから、

 恵方の反対の方角を向いて包みを後ろに投げる。

 

 こうして豆に自分の厄をはらってもらった後、

 豆は神棚の神様にお預けする――

 

「わわわッ! しらなかッたでス!」

「がるるるぐるがるる!」(←訳:豆まきは神事なんだ!)

 

 厳かな中にも、

 どことなくユーモラスで、あたたかな空気が漂う行事と、

 厄を落とした後の、清々しさ。

 

 来年の豆まきは本気で臨まないと!

 と決意させられる快作は、

 お茶好きな方々に、

 歴史好きな活字マニアさんにもおすすめですよ。

 招福&厄払いに活躍しそうな

 和菓子ガイド帖としても、ぜひ、御活用を~♪

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ その門は、黄泉の世界へ ~

2023-02-15 22:06:39 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わおおゥ! あとむくんにィ~あえるゥ!」

「がるる!ぐるるるるがるっる!」(←訳:虎です!地上最大のロボット!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 手塚治虫さん原作×浦沢直樹さん作画の漫画

 『PLUTO』がアニメ化!と報道がありましたね。

 新たな《アトム ワールド》誕生に拍手を送りつつ、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

       ―― 黄泉のツガイ 3 ――

 

 

 著者は荒川弘(あらかわ・ひろむ)さん、

 2023年2月に発行されました。

 シリーズ第3作となるこの御本で、

 ようやく《黄泉のツガイ》世界の構造というか、

 根幹が明らかになってまいりましたね。

 

 或る日、

 謎の武装集団に生まれ育った村を襲われ、

 生まれて初めて村の外の世界へ

 歩み出さざるを得なくなった少年ユルくんの、

 驚き、戸惑い、怒りと、闘い。

 

 1巻&2巻の導入部では

 うっすらとしか描かれていなかった壮大な物語の《鍵》は、

 ユルくんの出生の秘密にありました。

 

「ふるゥ~いィいいつたえェ、なのでスゥ!」

「ぐるがる!」(←訳:村の伝説!)

 

   東の村で

   夜と昼とが等しい日に

   日の出を境に生まれた男女の双子は

   ツガイを統べる者になる――

 

 そして、

 400年ぶりにうまれた《運命の双子》ちゃんがいて、

 その双子の片方が、

 我らが主人公である

 ユルくんだと。

 

「きちょうなァ、じんざいィ!」

「がるるぐるるるるるる~!」(←訳:だから狙われるんだね~!)

 

 貴重な宝物をめぐる争奪戦。

 

 そう、宝物とは、

 ユルくんたち《運命の双子》。

 

 宝物=ユルくんたち《運命の双子》を

 誰が手に入れるのか?

 双子の所有権をめぐっての、

 大冒険物語……のように見えるストーリーは、

 しかし、茫洋として複雑怪奇です。

 

 《運命の双子》のもう片方、

 ユルくんの妹のアサさんは、

 敵対勢力の側にいる?

 

 いや、そもそも敵対勢力っていうのが、

 ひとつ? ふたつ? 三つか四つってことも?

 

「ややこしィ~!」

「ぐるがっるるる??」(←訳:どうなってるの??)

 

 さらに言うなら、

 強大な権力を望む者たちは、

 なぜ《運命の双子》を手に入れようとするのか……?

 それに、

 《運命の双子》を手に入れたら、

 そのとき何が起きるのか……?

 

 う~ん、結局まだまだ謎だらけ、ですねw

 

「……ほしいィなァ~」

「がるるるぐるるるがるる!」(←訳:ボクらもツガイが欲しい!)

 

 超常的なチカラを持ち、

 主(あるじ)に仕える

 大小さまざまなツガイたち。

 

 彼らが暴走を始めたら

 いったいどうなるのか……などとも想像させられる

 現世と黄泉の境界線上の伝奇ロマンは、

 『遠野物語』好きな活字マニアさんに

 おすすめですよ。

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ 金銀の、熟成の音色 ~

2023-02-14 22:03:29 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 はぴィ~ばれんたいんッ!」

「がるる!ぐるがるるるるる!」(←訳:虎です!皆でバレンタイン!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日は聖なるバレンタインデー……

 世界中のあっちにもこっちにも

 平和な時間が贈られますように~!と願いつつ、

 さあ、読書タイムですよ。

 チョコレート片手に、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

   ―― ヴィンテージ・ピアニストの魅力 ――

 

 

 著者は青柳いづみこ(あおやぎ・いづみこ)さん、

 2022年9月に発行されました。

 《ヴィンテージ・ピアニスト》――

 意訳するなら《銀齢の演奏家》さん、でしょうか。

 

「ねんれいィ~なんてッ!」

「ぐるがるるるぐるるる!」(←訳:気にしなくていいのさ!)

 

 御本冒頭の文章

 『ひびのはいっていない骨董品』の中で、

 著者・青柳さんは↓こう記しています。

 

   亡き吉田秀和氏が

   ホロヴィッツを

   『ひびのはいった骨董品』

   と評したのは有名な話だが、

   ひびがはいるどころか

   バリバリの新品の完成度に

   『骨董品』の味わいを加えた弾き手が

   たくさんいることに驚かされる。

 

 そう、つまりは。

 年を重ねたから引退しなくちゃ、

 なんてことは、ない!

 還暦? まだ序の口!

 八十代後半、いや、九十代にさしかかっても

 かくしゃくたる演奏を続けるピアニストさんは、

 大勢いる、んです。

 

「たいりょくゥ、よりもォ~」

「がるる!」(←訳:表現力!)

 

 青柳さんはこの御本で

 《ヴィンテージ・ピアニスト》さんたちを称賛し、

 また一方で、

 なぜ彼らは演奏をつづけるのか?

 なぜ至高であり続けられるのか?

 と問いかけます。

 

 リストさんは

 36歳で演奏活動から引退していて、

 それはちょうど

 スポーツ選手が引退を考える年齢に近い訳で、

 ということは、

 筋肉や瞬発力が衰えてくるから?

 暗譜ができなくなるから?

 

「それがァ、ぜェ~んぜんッ!」

「ぐるがるるるる~!」(←訳:当て嵌まらない~!)

 

 《ヴィンテージ・ピアニスト》さんたちは答えます。

 現在がもっとも調子が良いと感じている、と。

 そして、

 若くしてデビューしたピアニストが

 60年、70年を超えて活動していけるかどうか、

 その決め手は何かというなら。

 

 音――

 単に美音というのではなく、

 その人の信条、美学、思想、人間性などが

 自ずから滲み出てくるような音。

 

 たったひとつの音でも

 人を泣かせることが出来る。

 そこまでの背景を持った音。

 

「うむむゥ~むゥ!」

「音かあ~…」

 

 各々唯一無二の《音》を持つ、

 海外の、

 日本国内の、

 《ヴィンテージ・ピアニスト》40人。

 

 著者・青柳さん御自身も登場する、

 隅々までピアノの音色に満ちた一冊は

 音楽好きな活字マニアさんにおすすめですよ。

 ピアニストさんによっては

 You Tubeに公式チャンネルをお持ちの方もいますから、

 演奏の動画を観賞しながら

 この御本を読んでみるのも楽しそうです。

 皆さま、お好みの方法で

 ぜひ、一読&一聴を♪

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ 頬っぺも落ちる《トトロごはん》 ~

2023-02-13 21:51:39 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あさごはんにィ~ぱくりッ!」

「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!お昼にパクリ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 映画の名シーンをいっそう輝かせるのは、

 俳優さんたちの笑顔や涙……だけじゃなく、

 観客さんの食欲を刺激する美味しいもの?

 という訳で、

 本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

    ―― ジブリの食卓 となりのトトロ ――

 

 

 監修はスタジオジブリの皆さん、

 編著は主婦の友社編集部の皆さん、

 2022年10月に発行されました。

 《子どもりょうり絵本》とシリーズ名が付されています。

 

「めいィちゃァ~んッ!」

「ぐるるがぅる!」(←訳:サツキちゃん!)

 

 1988年に公開された

 長編アニメーション『となりのトトロ』には、

 いえ、『トトロ』に限らず、

 《スタジオジブリ》作品の中には

 ”見ているだけでお腹が空いてきちゃう”お料理が

 たくさん登場します。

 

 『天空の城ラピュタ』の

 パズーくんが作った目玉焼き載せトースト……

 『魔女の宅急便』の焼き立てパン……

 『千と千尋の神隠し』の塩むすび……

 

「どれもォ~わんだふるゥ!」

「がるるる~!」(←訳:食べたい~!)

 

 この御本では、

 『となりのトトロ』で重要な役割を果たした

 美味しいモノが、

 名場面の画像とともに紹介されています。

 

   引っ越しの日、

   トラックの荷台で頬張った『キャラメル』。

 

   おばあちゃんが差し入れてくれた『おはぎ』。

 

   朝ごはんの『おみそしる』。

 

   サツキちゃんが作った『おべんとう』。

 

 レシピが載っているので、

 親子で、みんなで、作ってみましょう!

 とのことですが、

 いや~これはタイヘンですよ、本当に。 

 

 キャラメルを煮詰めるのも、

 つぶあんを手作りするのも、

 そう簡単にが行きません。

 とりわけ、私ネーさが愕然としたのは

 『おべんとう』を可愛く彩った『さくらでんぶ』……!

 

   鯛の切り身を茹でて、

   骨と皮を除いたら、

   丁寧にほぐして、味を調えて、煎って、

   仕上げに食紅で色をつける……

 

 手間も時間もかかるこの『さくらでんぶ』を作ったのは、

 サツキちゃんでしょうか、

 お父さんでしょうか。

 

 草壁家の近くに『さくらでんぶ』を売っていそうな

 ”村のよろず屋さん”はなかった……

 忙しいお父さんの仕事が終わる時刻には

 大学近辺のお店は閉まっている……

 とすれば、サツキちゃん、

 やはりあなたが『さくらでんぶ』を作ったのか……

 ああ、映画の終盤で

 お母さんがこぼした言葉の意味が解ります。

 

 頑張り屋さんのサツキちゃんが

 かわいそうだ、と。

 

「がんばりィすぎないでッ!」

「ぐるっるがるるる~!」(←訳:サボっていいんだ~!)

 

 おっといけない、

 つい感傷的になってしまいましたが、

 つまりはそれほど、

 サツキちゃんたちが作るお料理に

 私たち読み手を感情移入させるチカラがある、

 ということなのでしょう。

 

 薪でお風呂を焚く時代、

 TVや冷蔵庫が普及する前の時代、

 エアコンなどない時代、

 そして、

 森にはトトロと

 マックロクロスケがいる時代の、

 美味しいモノ。

 

「ほッぺたァ、おちちゃうゥ?」

「がるるるぐる!」(←訳:落ちるよ絶対!)

 

 ジャンル的には絵本、ではありますけれど、

 『トトロ』好きな小さな方々はもちろん、

 《ジブリ》好きな大人さんたちも、

 ぜひ、一読してみてくださいね。

 巻末の《子どもりょうり絵本》オリジナルレシピページには、

 メイちゃんが大喜びしそうな

 お菓子のレシピも載ってますよ~♪

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ 春の夕べも……幽霊譚を! ~

2023-02-12 21:50:13 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 くんくんッ! かおりィ~まスゥ!」

「がるる!ぐるがるぐる!」(←訳:虎です!梅の花の香り!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ロウバイに続いて、

 紅白の梅のお花も咲き始めましたね。

 次は桃の花かなぁ、菜の花かなぁ、と

 春の散歩を楽しんだあとは、

 さあ、こちらの御本で読書タイムを、どうぞ~♪

  

 

 

    ―― 英国クリスマス幽霊譚傑作集 ――

 

 

 著者はチャールズ・ディケンズさん他、

 編訳は夏来健次(なつき・けんじ)さん、

 2022年11月に発行されました。

 『A CHRISTMAS TREE : and Other Twelve Victorian Ghost Candles』

 と英語題名が付されています。

 

「あわわッ! ゆうれいィ~!」

「ぐるるがるぅ!」(←訳:怖いの来たぁ!)

 

 はい、ちょっと季節はズレちゃいましたが、

 久々に怪談モノがやってまいりましたよ。

 

 著者名にもある、

 英国の文豪ディケンズさんの代表作といえば、

 現代の日本でもよ~く知られている

 『クリスマスキャロル』。

 

 聖なる季節を背景にした、

 愛と寛容、許しと再生の

 ハートウォーミングな物語ですよね♫

 

 ……なぁんて思っているのは、

 ふふふ、日本人だけかもしれません。

 

 『クリスマスキャロル』、

 いえ、原題『スクルージ』の本質は、

 幽霊譚!

 日本的に言うなら、怪談なんです。

 

「とびかうゥおばけッ!」

「がるるぐるる?」(←訳:幻視や幻聴も?)

 

 怖いお話を、クリスマスシーズンに。

 というのが、実は英国の伝統芸、否、伝統文化ですので、

 『スクルージ』以外にも

 クリスマスの家庭を舞台にした幽霊譚は

 少なくありません。

 

 この御本に収録されている短編12作品も、

 折り紙つきの”聖なる季節の幽霊譚”です。

 

 巻頭を飾っているのは、

 大御所であるディケンズさんの

 『クリスマス・ツリー』。

 

 『スクルージ』とは異なるタイプの、

 幻想的な幽霊譚、でしょうか。

 

「ほかにもォ~ぞろぞろッ!」

「ぐるる~!」(←訳:幽霊が~!)

 

 恐怖が堂々と、或いはジワリと背筋に忍びくる12の作品は

 ヴィクトリア朝の英国の雰囲気を

 鮮やかに蘇らせてくれます。

 

 その中で、これちょっと異色じゃない?

 と驚かせてくれるのは、

 J・H・リデル夫人著

 『胡桃邸(くるみやしき)の幽霊』……

 

 ロンドンから少し北の某所に

 赤煉瓦造りの大きな邸宅が建っていました。

 7年間、空き家であったその邸宅を

 新しい所有者が訪問すると。

 

 そこには、幽霊が。

 

「ひいいいィ~ッ!」

「がるるるぅ!」(←訳:怖いいいぃ!)

 

 そうよね、それが普通の反応よね。

 なんて恐ろしい!助けて!

 騙された!こんな家もうゴメンだ!

 って怒ったりするわよね。

 

 ところが、

 邸宅の新所有者・エドガーさんは、

 無闇に怒ったり不安がったりはしない、んです。

 

 家の中で子どもの幽霊に会えば、

 

   ひどい格好だけど、

   お腹が空いているのかい?

   可哀想に、何か食べる?

 

 という反応をする人物で。

 

「……うむむゥ?」

「ぐるるるがるぐる!」(←訳:不思議なお人です!)

 

 エドガーさんが来たことで、

 近隣から怖れられていた邸宅は、

 人びとを震え上がらせていた幽霊は……?

 

 ネタバレ回避のため、

 これ以上は書けませんが、

 幽霊譚とは何だろう?

 と考えさせられる『胡桃邸の幽霊』

 『クリスマス・ツリー』をはじめ、

 快作奇作名作が詰まった怪談集は、

 英国文学好きな方々におすすめですよ。

 

 春の宵の暗がりに

 ふと”なにか”の気配を感じつつ、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ それは、100年の旅 ~

2023-02-11 21:52:20 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ゆきィ、のこッてまァ~スゥ!」

「がるる!ぐるがるぐるる~!」(←訳虎です!もう限界だよう~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 昨日の雪かき疲れで、全身ぐったり……

 なので本日は無理せず、

 読書をサボって、↓こちらの展覧会情報を、

 さあ、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― 佐伯祐三 ――

 

 

 東京・千代田区の東京ステーションギャラリーにて、

 会期は2023年1月21日~4月2日

 (月曜休館、ただし3/27は開館)、

 『Saeki Yuzo : Emerging from the Urban Landscape』と英語題名が、

 『自画像としての風景』と日本語副題が付されています。

 

「とうきょうゥえきィでェ~」

「ふるるがる!」(←訳:パリの香り!)

  

 大阪に生まれ、

 東京の東京美術学校で学び、

 パリへ旅立った

 佐伯祐三(さえき・ゆうぞう)さん(1898~1928)。

 

 東京では18年ぶりとなるこの回顧展では、

 佐伯さんの代表作約100点が

 一挙展示されますよ。

 

「かつてのォ~ぱりィ!」

「がるるるぐるがる!」(←訳:100年昔のパリ!)

  

 東京美術学校を卒業したのは25歳のとき。

 待ちきれぬ思いだったのでしょうか、

 佐伯さんはその年の内に

 パリへ向かいました。

 

 異国の地の、初めて目にする風物。

 芸術の都の、伝統と新たな潮流が同居する町並み。

 ユトリロさんやゴッホさんの作品から

 受けた影響……

 しかし、

 佐伯さんが“思うまま”に描けた時間は、

 長くはありませんでした。

 

 一時帰国して後、

 再び渡欧……するも、

 結核が悪化し、

 パリ郊外の病院に入院、

 結果は……。

 

「はやすぎるゥ!」

「ぐるるるるぅ!」(←訳:惜しまれるぅ!)

 

 フランスの空の下に燃え尽きた、

 30年の短い人生。

 

 佐伯さんのファンの方々に、

 エコール・ド・パリの頃のアートが好きな御方に、

 おすすめの企画展ですよ。

 東京駅が生まれた時代(1914年開業)に生きた

 稀有な画家さんの作品を、

 駅直結のミュージアムで、

 皆さま、ぜひ~♪

 

 

 

   では、ここで春のオマケ画像も~!

   

   『カルディコーヒーファーム』さんで見つけたのは、

   ↑《豆乳ビスケット さくら》と――

   

   ↑『柿の種 さくらチョコ』です。

   「かきのォ、たねェにィ~??」

   「がるるぐるるがぅる??」(←訳:さくら風味のチョコ??)

   今回はバレンタインをちょいっと飛び越して、

   お花見シーズンむけのお菓子を選んでみました。

   春色っぽいお菓子で、

   皆さま、どうか穏やかな祝日&休日を♪

 

 

  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ 《舞台》にイノチを。 ~

2023-02-10 21:44:09 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ここッ、こごえちゃうゥ~けどォ~!」

「がるる!ぐるるるぅ!」(←訳:虎です!雪かきだぁ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 雪の日は各TV局がこぞって中継をする八王子駅前……

 我が家の周辺も昼間は見事に積雪しました。

 夕方からは雨に変わったので、

 さあ、温暖な室内で読書タイムと参りましょう♪

 本日は、こちらのエッセイ作品を、どうぞ~!

  

 

 

       ―― 未曾有の出来事 ――

 

 

 著者は三谷幸喜(みたに・こうき)さん、

 2022年12月に発行されました。

 《三谷幸喜のありふれた生活 17》

 とシリーズ題名が付されています。

 

「まだまだァ、ろすゥでスよゥ!」

「ぐるるが~る!」(←訳:小四郎く~ん!)

 

 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』公式HPとSNSが

 2月7日で終了……ということで、

 武衛(ぶえい)と呼ばれるファンの方々の嘆きが

 ネット上を飛び交いましたね。

 

 その『鎌倉殿の13人』の作者さんである

 劇作家・三谷幸喜さんが、

 2019年2月28日から2020年9月24日にかけて

 新聞に連載したエッセイを単行本化した

 『未曾有の出来事』の背景にあるのは……

 

 コロナ禍がもたらした

 数々の衝撃。

 

 エンターテイメントの世界、

 とりわけ演劇をベースとする方々にとって、

 劇場が閉ざされてしまうとは、

 いったいどれほどの衝撃だったでしょうか。

 

「かなしいィでスゥ!」

「がるるぐる!」(←訳:存亡の危機!)

 

 観客の側にいる私たち以上に、

 

   何とかしたい!

   何とかせねば!

 

 と、胸を焦がしていたのが

 舞台の上の”送り手”さんたち。

 

 作家・脚本家であり、

 演出を担当することも、

 時には俳優として出演することもある三谷さんは、

 緊急事態宣言解除の後、

 さっそく行動を開始しました……!

 

「げきじょうゥをォ、あけようッ!」

「ぐるるがるる!」(←訳:稽古をするぞ!)

 

 リモート演劇で朗読劇

 『12人の優しい日本人』を配信した――

 こういうカタチの演劇もあり得る、と思う。

 思うけれど、

 しかし。

 

 幕を開けよう。

 本物の幕を。

 

「ひびけッ、かいまくゥべるゥ!」

「がるっるるぐる!」(←訳:チケットは完売!)

 

 2020年7月、

 生まれ変わったPARCO劇場で上演された

 『大地(Social Distancing Version)』、

 その舞台裏や上演前の覚悟を綴った文章は、

 演劇好きな御方でなくとも

 ハッとさせられることでしょう。

 

 座席は、一つおきにしか売れない。

 大声を出して笑うなんて、到底ムリ。

 もちろん、マスクは必須。

 

 それでも……それでも……規制だらけでも……

 《舞台》がいい!

 

 役者さんが動き、

 お客さんの熱い拍手が鳴りやまぬ、

 この《舞台》が。

 

「こころのそこからァ、はくしゅゥ~!」

「ぐるるーる!」(←訳:アンコール!)

 

 演劇の話から、

 ミステリの話、

 映画の話、

 大河ドラマ準備の話、

 そして巻末の

 特別小説『一瞬の過ち』まで。

 

 三谷さんのファンの方々、

 エンタ好きな方々に激おすすめのエッセイ集です。

 つい一昨日(2月8日)に開幕した

 PARCO劇場『笑の大学』の情景を想像しながら、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ 《紙》を識る。 ~

2023-02-09 21:51:39 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あうゥッ! おおゆきはァ、だめでスよゥ~!」

「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!せめて雨で!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 明日2月10日の天気予報は、雪……!

 受験予定の高校生さんたちのためにも、

 どうか雨で手を打ってもらえないものかしら?

 と空を見上げながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― デザインのひきだし 48 ――

 

 

 編者はグラフィック社編集部の皆さん、

 2023年2月に発行されました。

 2022年秋に刊行された前号の

 《BOX&PACKAGE&CAN&MOLD》特集から打って変わり、

 今号のテーマは《紙》。

 

 表紙には、

 『○○に使うとぴったり!用途別に紙を徹底大紹介』

 と、ありますね。

 

「もくてきィ、さまざまッ!」

「ぐっるがるる!」(←訳:紙って便利だ!)

 

 この御本で紹介されているのは、

 『書くことにピッタリ!』な紙や、

 『モノクロ本文にピッタリ!』、

 『カラー印刷する本文にピッタリ!』、

 といった紙、紙、紙……。

 

 書き心地追求のために進化した紙もあれば、

 発色の良さを求めて工夫した紙、

 緩衝材・梱包材のための紙もあります。

 透け透けの紙や、

 キラキラさせたいときの紙も。

 

「あッ、これェしッてまスゥ!」

「がるるぐる!」(←訳:手帳の紙だ!)

 

 私たちが普段から愛用している文具の紙、

 書籍の表紙や本文に使われている紙、

 食品を包む紙、

 脱プラ・減プラのための紙、

 サスティナブルな紙など、

 どれもみな

 私たちの身近で日々活躍してくれるものばかり。

 

 ページを捲る度、

 紙というものが

 どれほど必要とされているのか、

 痛感させられる特集です。

 

「そしてェ、おまけッ!」

「ぐるるがるるーる!」(←訳:今回も超ユニーク!)

 

 はい、『デザインのひきだし』愛読者の方々は

 よく御存知のオマケ……じゃなくて

 《特典》は、↓こちらですよ。

  

 ↑『書くことにピッタリ!な24種入り紙見本ノート』

  

 ↑『○○に使うとピッタリ!な紙サンプルBOOK』

  

 ↑『竹尾・紙プライススケール』(左)と

 『最新版・紙厚比較早見表』(右)。

 

 上記の4つの特典は、

 “実物を自分の手と眼で確認できる”点からも

 とても嬉しいものですから、

 紙マニアさん&コレクターさんは、

 『デザインのひきだし』最新号を

 探してみてくださいね。

 

 ネット書店さんでは

 早くも売り切れになっているところも多いようですが、

 デザインやアート本に強い実店舗の書店さんには

 まだ在庫がありますので、

 ぜひ、本屋さんへ~♪

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする