「こんにちわッ、テディちゃでス!
しんにゅうがくゥ、おめでとうゥございまスゥ!」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!良い新生活を!)
こんにちは、ネーさです。
今日4月10日は初登校日!な一年生さんたちに
心からのエールを送りつつ、
なんとも寂しいのはbunkamuraザ・ミュージアムの閉館です……
展覧会や洋書ブックバザール、カフェのお庭を
懐かしく思い出しながら、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 乙女の東京案内 ――
著者は甲斐みのり(かい・みのり)さん、
2022年11月に発行されました。
《歩いて、食べる おいしい名建築さんぽ》東京編&京都編、
『お菓子の包み紙』『田辺のたのしみ』など、
都市や文化を案内する書籍で人気の甲斐さんによる
“東京ガイド“本です。
「のすたるじッくゥ~!」
「ぐるるがるるるる!」(←訳:レトロ可愛いんだ!)
この御本で紹介されているのは、
オープンしたばかりの高級ブランドのホテルや、
ギミックだらけの最新商業施設……ではありません。
大声厳禁の、名曲喫茶。
古書店街に程近い、老舗の洋菓子店。
遊具がガタピシと音を立てそうな、小さな遊園地。
平成や昭和を超え、
大正や明治の空気をいまも色濃く宿す
ノスタルジックな“場所”です。
「それがァ、なぜかァ~ほッこりィ♫」
「がるるるるるぐる!」(←訳:落ち着くんだよね!)
渋谷区の『名曲喫茶ライオン』さん、
神田の『近江屋洋菓子店』さん、
台東区の『浅草花やしき』さん、
代々木の『プーク人形劇場』さん、
神楽坂の『カナルカフェ』さん
といった
令和も絶賛営業中!のお店・施設があり、
対照的に、既にクローズしてしまった“場所”も、
著者・甲斐さんは拾い上げています。
平成19年まで、東京大学で営業していたという
学士会館分館ビア・ガーデン。
吉祥寺の喫茶店『ボア』さんは
平成19年に閉店。
東大本郷キャンパス裏に建っていた
『立原道造記念館』は平成23年に閉館。
サンリオのグッズを販売する
『いちごのお家ギフトゲート』は平成23年に、
下町の温泉浴場『浅草観音温泉』は平成30年に、
その姿を消してゆきました……。
「しかたないィ、んだけどォ~…」
「ぐるるるるがるる~…」(←訳:惜しまれるのです~…)
都市・東京に、
確かに在ったモノと、
今この瞬間も鼓動を続けているモノ。
Bunkamuraは、大規模な改修工事の後
2027年度にリオープンする予定で、それまでは、
オーチャードホールは営業継続、
シアターコクーンは移転して営業継続、
ザ・ミュージアムも移転して営業を行うそうですが、
ギャラリーやカフェ、本屋さんが
ぎゅっと一つにまとまっていた
あの特別な空間が、ひたすらになつかしい――
ならばせめて、
いま、出会える“場所”を、“ヒト“を、大切に。
「じッくりィ、ながめてェ、あるいてェ~」
「がるるぐるるる~!」(←訳:東京を楽しもう~!)
東京に生まれ育った方々に、
この4月に東京人となった方々にもおすすめの、
優しい視線の『東京案内』を、
皆さま、ぜひ♪