今朝の「正平調」の後半。
井上靖の「人生」という詩が引かれている。
わたしは遠い昔、この詩に大いに感動した。まだ詩に興味を持つ前だから独身時代のこと。
米屋を専門に回ってきておられた「武田食品」の営業マンに西本紘二さんという人がおられた。
優れた営業マンだったが、お人柄も素晴らしく、わたしは親しくお付き合いさせて頂いていた。今も年賀状交換をさせて頂いている。
ある時、この人がわたしに本をプレゼントして下さった。薄い文庫本のそれは、井上靖の『北国』という詩集だった。
その巻頭にこの「人生」という散文詩が置かれていてわたしは衝撃を受けた。
それからである、わたしが多少、詩に興味を持ったのは。しかし自分が詩を書き出したのはもっとあと、子どもが出来て言葉を発し出してからのことだった。けど、この「人生」という詩が大きく影響していることは間違いない。今も折りに触れて読むことがある。
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