写真:千尋(せんひろ)の滝の前には「花崗岩の塊」を示す山が。
伊丹空港⇒屋久島空港の飛行機から見ると、ふたつの島の形状の違いがくっきり。先にある種子島は長細くてほぼ平らですが、次に目に飛び込んでくる屋久島の、雪をいただく高い山々はとても島とは思えない景観です。この海面から突き出たような急峻な山々に「洋上アルプス」という別名があると知り、納得しました。
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たとえお隣の島であっても、まるで違う気候の環境や地域性があり、その島独自の言語、文化、風習などがあります。これこそまさに島めぐりの醍醐味です。だからこそ、どこの島に上陸するときにもわくわくしてくるのでしょう。
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写真左:種子島
写真右:屋久島
さてその他にも屋久島にはたくさんの秘密があります。平地の平均気温は20℃以上で、熱帯性植物・果物が露地栽培できます。一方で最高峰1936mの宮之浦岳を中心とした山岳地域は、平均気温6℃と北海道並の寒さです。気温差と高低差がとても大きいのです。
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周囲の黒潮からは大量の水蒸気が山々を駆け上がり、急激に冷やされて記録的な湿度・雨量となります。そして「月に35日雨が降る」とも「島のどこかで雨が降っている」とも言われます。
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だけど島全体が硬い花崗岩の固まりなので、雨は地中に入ることなく数日間で海に流れ出てしまいます。そのため水質はミネラル分がない超軟水で、雑菌が少ないことも樹木が長生きする秘密です。
写真:雑菌の少ない水が長寿の秘密。
ヤクスギランドで。
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水分が留まらないで栄養分が少ない、こうした環境が(皮肉にも)幸いして、特産の屋久杉が育ちました。成長が遅いために緻密で、樹脂分が多く艶がある銘木は、江戸時代には幕府への献上品とされました。軽くて水を通さないので、古くは屋根瓦として珍重されたとか。
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ところが屋久杉は江戸時代にすべて切り倒されてしまい、現存するものは不恰好、あるいは不良品なので残っているそうです。江戸時代の切り株から次の世代が育ち、さらに次の世代が生まれたスギは「三代スギ」と呼ばれます。
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主な観光コースとして体力的に優しい順に、「ヤクスギランド」「白谷雲水峡(もののけ姫の森)」「縄文杉登山コース」「宮の浦岳登山コース」が有名です。冬季でもあり、(本音は、後で足腰膝が痛まないように考慮して)今回は前者2ヶ所に行きました。
写真右:江戸時代の切り株から新しい木が育っています
ヤクスギランドにて。
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またまた長くなってしまいます。続きは近日公開!<o:p></o:p>
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