写真上:イルカパーク手前にある「壱岐の土台石」
板を重ねたような地層からは植物化石や貝殻化石が見つかる
今回は壱岐島の自然や景観についてです。
「断崖や奇岩が見られそう!」と最も期待していたのは、島の北部にある「辰ノ島クルーズと上陸」でした。がっ、1日目は風雨で中止、翌日に「開始します」の電話があったのは時間的にぎりぎりでやむなく断念です。この旅のお天気がいまいちだったこともあり、「また来てね」と言われている気分です。
そこで近くのイルカパークへ向かいます。すると手前で珍しい地層を発見!一気に夢中になってしまいました。薄い皮が重なった地層が階段状になり水が流れています!表示には「壱岐の土台石」とあり、「頁岩(けつがん)と砂岩が交互に堆積した層で大変もろくて割れやすい。別名:勝本層と呼ばれ玄武岩の下もこの地層になっている」らしいです。「天ヶ原海岸」でも見られることを後で知りました。
頁は「本の頁(ページ)」なので、大変薄い層ということだし、英語のシェールはシェールガスとも関係しているのかな? ※検索してみるとやはり、シェールガスは地下2~3kmあたりのシェール層(頁岩層)から採取される天然ガス、とのこと。シェールオイルはこの層に埋まっている石油のことです。薄くてもろい層なので技術的に困難なのですね。
さて目的の「イルカパーク」は串山半島にあり、海洋とつながった入江で現在ハンドウイルカ4頭が飼育されています。とても自然に近い環境でのびのびと育っているイルカたちとは、トレーニング風景を見学し、エサやり体験を通じて触れあうことができます。それにしてもイルカさんって頭が良くて仲間同士はもちろん、人間とのコミュニケーション能力が高いし、口を開けると笑顔になって「愛されキャラ」だな~。
島の周囲は玄界灘の激しい風雨や海流で侵蝕された場所が多く、最も有名な「猿岩」は、高さ45mの巨大なおさるさん。ユーモラスな横顔は壱岐のシンボルです。
また近年人気の「鬼の足跡」は、断崖に開いた直径約110mの海蝕洞門で、噴き出してくる潮の流れが美しい文様を描きます。見ている場所もスリル満点で足がすくむよ!だけどいつまでも見飽きることがありません。
さらに島の東側にある「左京鼻」では海蝕断崖が1kmほど続き、玄武岩の柱状節理や奇岩があります。そのなかで八幡半島先端部の海中から突き出た柱状節理は壱岐島誕生神話「8本柱」のひとつ「折柱」とされています。
あいよっこの想像では、対馬も壱岐も日本列島改造とかバブル時代の激しくておかしな?影響を受けないで、かえって良い自然や文化が残っているという印象を受けます。島民のなかには「日本遺産ではなく世界遺産になりたかった」という声もあるようですが、できればそのままで守ってほしい、というのは旅人のエゴかな?
*** 「対馬・壱岐 防人の島・聖地の島」を終わります ***
階段状になったところに水が流れています。珍しい!
写真上下:「イルカパーク」ではイルカさんと触れあえる
「鬼の足跡」 周囲は断崖で足が震える~~
写真上下:「左京鼻」玄武岩の柱状節理が見られる。
海中には壱岐島誕生神話「折柱」が。
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