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海底軍艦

2014年08月03日 02時02分56秒 | 邦画1961~1970年

 ◎海底軍艦(1962年 日本 94分)

 英題 Atoragon(Atoragon-Flying Supersub)

 staff 監督/本多猪四郎 特技監督/円谷英二

    原作/押川春浪『海底軍艦』 脚本/関沢新一

    撮影/小泉一 美術監督/北猛夫

    コンセプト・デザイン/小松崎茂 音楽/伊福部昭

 cast 高島忠夫 藤山陽子 藤木悠 佐原健二 上原謙 小泉博 藤田進 平田昭彦 天本英世

 

 ◎特撮とボク、その15

 神宮司八郎登場!

 なんといっても田崎潤演ずるところの神宮司の迫力は見事だ。

 伊四〇三で帝国海軍を離脱して南洋の某所で轟天を建造していたという設定もまたいい。

 もうひとり、ムウ帝国の皇帝を演じた小林哲子の美しさはどうだろう。

 いや、まじ、美しい。

 実は、この作品は僕の大のお気に入りで、小学校のときに初めて観て以来、虜だ。

 まあ、東宝特撮作品の中でも白眉といっていいこの作品について、

 いまさらどうとかいうことはないし、

 のちの『惑星大戦争』で『轟天』が出てきたときの落胆についても、ここでは書かない。

 子供心にも興奮した海底軍艦の試運転の場面は、実に興奮する。

 もちろん、伊福部昭のおかげであることはいうまでもない。

 この作品の音楽は数ある伊福部作品でも上位中の上位に属するんじゃないかってくらいだ。

 つまりは、手放しの褒めようなんだけど、

 ひとつだけ残念なのは海上と海中、さらには帝国への進撃についてだ。

 海上の石棺型潜水艦がいとも簡単に冷線砲で叩かれる。

 やっぱり潜水艦との戦いは主砲をぶっ放してほしかった。

 海中の戦いもそうで、マンダが弱すぎるんだよね。

 せっかくしめつけてきたのに電流で引き離すのはいいとしても、

 ここでも冷線砲で、いとも簡単に決着がつけられる。

 たしかに、ムウ帝国は寒さに弱いっていう設定ではあるけど、

 やっぱ、深海は寒いで。

 それと、帝国内に突入した際、

 腰蓑に槍で迎え撃ってくる帝国人たちに対して、重装備での冷線砲はあかんでしょ。

 なんだか、ムウ帝国の方が侵略されてるみたいで、

 白い防火耐熱服っていうか、戦闘服はちょいとカサンドラクロスばりに怖い。

 ま、そんなことはさておき、やっぱ、おもしろかったです。

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