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宇宙怪獣ガメラ

2014年08月20日 16時56分24秒 | 邦画1971~1980年

 ▽宇宙怪獣ガメラ(1980年 日本 109分)

 英題 Gamera, Super Monster

 staff 監督/湯浅憲明 脚本/高橋二三

    撮影/喜多崎晃 美術/横島恒雄 音楽/菊池俊輔

    主題歌/マッハ文朱『愛は未来へ…』作詩:やまひさし、作曲:菊池俊輔

 cast マッハ文朱 小島八重子 小松蓉子 工藤啓子 高田敏江 桂小益 斉藤安弘

 

 ▽特撮とボク、その31

 あまりにも痛ましくて、観ていられない。

 大映の倒産から9年、ようやく徳間大映として復活したものの、

 あきれ果てるよりも涙が出てくるほどの出来で、

 いったいこの映画は作る意味があったんだろうか?

 宇宙海賊船ザノン号だけが(誰のデザイン?)新たに登場するほかは、

 宇宙戦艦ヤマトや銀河鉄道999まで登場させて、

 東映もモーションピクチャーカメラまで貸し出して、

 なんの得があったんだろう?

 あまりにも悲しい。

 いったいどれだけの観客動員だったんだろう?

 あまりにも辛すぎる。

 でも、

 考えようによっては、

 ぼくらのガメラと大映の怪獣たちが晒しものになったわけではない。

 おそらく、たぶん、もしかしたら、

 過去の大映のガメラとその戦いぶりをもう一度、

 封切館で観られる喜びがあったのかもしれない。

 そうでなければ、

 往年のガメラの雄姿を大銀幕で観ることは叶わなかったろうし、

 過去の作品を繋ぎ合わせてる分、

 ガメラの出てこない物語部分を観なくて済んだという結果にもなった。

 が、しかし、単なる繋ぎ合わせではなく、

 新しい物語、それもいろんなタイアップによって、

 どうにもこうにもせるせない物語が作られているため、

 なにが悲しくてこの映画に出たのだろうという役者さんたちの、

 あまりにももの悲しい演技を観なくてはならないというのは、

 往年の特撮を知るぼくたちには、涙をもってしか応えられない。

 ガメラのフアンや関係者たちを悲しみのどん底に叩き落としたこの作品を、

 この先、観直す機会は来るんだろうか?

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