△怪獣島の決戦 ゴジラの息子(1967年 日本 86分)
英題 Son of Godzilla
staff 監督/福田純 特技監修/円谷英二
特技監督/有川貞昌 脚本/関沢新一、斯波一絵
撮影/山田一夫 美術/北猛夫 音楽/佐藤勝
cast 高島忠夫 久保明 前田美波里 平田昭彦 土屋嘉男 佐原健二 黒部進 深沢政雄
△特撮とボク、その40
小学生の頃、月刊の漫画雑誌があった。
少年、少年画報、ぼくら、少年ブック…。
ぼくは『少年』は毎月とっていたし、ほかの月刊誌もかなりの頻度で買ってた。
そんな昭和43年12月、東宝チャンピオンまつりが始まる直前、
『少年』の1月号別冊付録に、この作品が漫画化されて冊子になってた。
脚本をほとんどそのまま漫画にしたもので、画は中沢啓治だった。
映画の予習のようにして、ぼくは一所懸命に読んだ、とおもう。
特にゴジラがクモンガの脚をもって、
ぐおっと振り回す絵は真似して描いたような気もする。
まあ、そんなこともあったりして、かなり映画を楽しみにしてたんだけど、
うん、つまりは、小学生でも落胆するほどの出来栄えだったんだよね。
「ちがうな~、これは」
なにがどう、どこがどうちがうのかはわからなかった。
たしかに、
カマキリやクモがただ大きくなっただけのカマキラスやクモンガはよく動いてた。
人力による操演は今となっては芸術的なものにもおもえるけど、
でも、あきらかに昔のゴジラじゃなかった。
『南海の大決闘』のそれにちかかった。
この頃になってぼくが『1967年の悲劇』としきりにいってるのは、
こういう体験もあったからなんだよな~。