◎ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル(2011年 アメリカ 132分)
原題 Mission:Impossible-Ghost Protocol
監督 ブラッド・バード
◎ジェレミー・レナーは敵役じゃなかったのか
なんでもトム・クルーズは「この映画の見どころはチームワークだ」とかインタビューで答えたらしい。なるほど、そういうところかすれば、ジェレミー・レナーは敵役にはなりにくい。まあ、複雑な筋立てを追うよりも活劇を愉しんだ方がいいわけで、そのいかにもハリウッド的な醍醐味をトム・クルーズはちゃんとわかっているらしい。
にしても、いつものことながらトム・クルーズが走るときの指先は、ぴしっと延びてて、なんだか運動神経抜群かつ生真面目すぎるほどに几帳面なちょっと背の低いおじさんが必死になって運動会で走っているような感じがして、たとえば、最初のあたりでクレムリンの地下に仕掛けられた爆弾が爆発してクレムリンが崩壊していくところとか、おもわず、がんばれっとか声をかけたくなってしまうのはぼくだけだろうか。
ただ、かれらの所属するIMFなるちょっと得体の知れない秘密諜報組織は前にもぶっ壊れてしまったような印象があるんだけど、いつのまにか復活して、ジェレミー・レナーのような情報分析官まで雇われているにもかかわらず、いとも簡単に長官が殺され、またもや瓦解して、生き残ったトム・クルーズとそのチームだけが、核兵器で世界を亡ぼしちゃえっていうようなブラックゴースト団みたいな連中と戦う羽目になるわけだけど、いったい、アメリカという国はどのようにしてIMFを管理しているんだろう。