◇清須会議(2013年 日本 138分)
原作・監督・脚本 三谷幸喜
◇なるほど、更科六兵衛も出てるんだ
なんで西田敏行がちょい役で、しかも記憶にある雰囲気なんだろとおもってたら、そういうことか。
けど、それくらいのおかしさだけで、あとはいかにも三谷幸喜の世界で、それはそれでいつもどおりの印象だ。こういう世界の好きな人にはくすくす笑えて、なんだかビリー・ワイルダーみたいだよねとかっていいながら楽しめるんだろうし、そうじゃない人はふ~んこんなものかとおもうだけの話だ。
だから、正史ではどうだったかとか、柴田勝家とお市の結婚するくだりは実は秀吉が暗躍したんじゃなかったの?とか松姫と信忠は許嫁ではあったけど婚姻はしてなくない?とかいった指摘はする必要もないし、そんなことをいいだしたら海辺で旗取りとかなしだしって話にもなって収拾がつかなくなっちゃう。だから、これでいいのだ。ま、もうちょっと毒気があってもいいような気もしないでもないけどね。
ひとつだけ、ちょっとな~とおもったのは、剛力彩芽の陰謀という裏話がもうすこし濃厚だとよかったかな。なんだか最後になって取って付けたような感じでちょろっと出てくるのはおしゃれといえばおしゃれなんだけど、観客にはちょっとわかりにくかったんじゃないかしら。
そういえば、この『清須会議』の撮影で使われた清洲城のミニチュアが調布映画祭のエントランスホールに復元展示されてたけど、雰囲気は悪くなかった。ただ、城だけがとんっと置かれた感じだったから、周辺の野山もちょっとくらいジオラマのように作り込んでくれてたらもっとよかったのにっておもうんだけどな~。