昨夜の京都放送TVの「国宝 十一面観音像と一休さんの真実~観音寺・一休寺」は、日頃描くものとは異質なものを感じとることができる番組であった。何度も拝見している観音寺の十一面観音立像は、照明の当てる角度、顔や頭部をまじかで見えるような大写しによる迫力で、何しろ初めて分かった「ふくよかさ」が実に心を癒してくれるものだった。この尊顔を観れば、すべてが救われるようにも思った。一方、有名な一休さんの本当の生き方は、知られているものの、いつもとんちやアニメで隠れてしまう。自分としては、人間一休にすごく関心を持っているが、人間関係や社会を知りえたゆえに、他人からは異常と思える異なる行動を起こす姿が、すこし表れていたように思う。住職の語るそのような語りをもっと聞きたく思っている。地元の文化遺産こそ、地元民はもっと知り、自らの生きる活力にして生きたいものである。