星野仙一氏が亡くなった。中日で活躍したことが印象的であるが、タイガースファンにとっては、忘れもしない、監督一年目の四位の2002年オフに選手・コーチを総入れ替えし、伝統的な弱体質改革を行った。そして、2003年、セリーグ優勝。ずぶ濡れになりながら声援した雨の御堂筋パレードは、星野監督への感謝の意思表示であった。パレードが終わり、帰宅するまでの2時間は、全身水をぶっ掛けられたように体が冷えたにもかかわらず、全くそう感じなかった。それだけ、このシーズンは、熱き心を呼び起こしてくれた試合の連続であった。引退後、何度も聴きに行った講演会でのストーリー性のある説得ある話術には、人として魅了された。暴れん坊の野球青年が、国民に愛される人物になっていくことが痛快であった。今でも、星野さんと聞くと長島や王さんにはない『人間星野仙一の熱きものが、燃える男が』がよみがえってくる。