琉球小説テンペストに出てくる首里城ですが、平成21年10月現在の復元状況は上の写真の通りです。
国王の執務室の書院、王子の執務室の鎖之間(さすのま)と琉球庭園の復元に続き、淑順(しゅくじゅん)門が復元されています。
東(あがり)のアザナ、寝廟(しんびょう)殿、白銀(はくぎん)門、二階御殿(にーけーうどぅん)もそれぞれ復元されていますが、開園区域になっていません。
http://oki-park.jp/shurijo_park/syuri/b/b217000.html 首里城公園 御内原
http://www.dc.ogb.go.jp/kouen/shurijo/pdf/%E3%80%8Csyurichikuseibikeikaku%E3%80%8D.pdf#search 首里城 整備計画
今後の復元については、根拠資料などをもとに慎重に検討されているようですが、
黄金御殿(くがにうどぅん)、近習詰所(きんじゅうつめしょ)、奥書院、寄満(ゆいんち)、美福(びふく)門が対象となっているようです。
黄金御殿、近習詰所、奥書院が復元されれば、書院から正殿二階へ階段を上下することなく移動でき、琉球王国当時の国王の動線が復元されることになります。
また、男性社会である行政空間と女性社会である御内原の接点が明確になります。
御庭からの景観も、明治時代の古写真のように、復元されます。
テンペストの読者としては、物語のカギを握る暗シン御門(クラシンウジョウ)が、黄金御殿の1階としてどのように復元されるのか気になるところです。げらゑの間や空中庭園も復元されるのでしょうか。
それに、美福門が復元されれば、御内原が開園されることになります。
継世(けいせい)門から美福門を通って、白銀門や東のアザナへ。そして淑順門へと抜けられます。もちろん逆も。
復元後の見学者のルートは、下図に、動線計画として示されています。
こうした計画が実現され、琉球王国往時の様子がさらに再現されるようになると、琉球王国の素晴らしさや文化が伝わり、沖縄への理解が深まると思います。
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