27日㈬、朝8時前に家を出て京都へ。10時からの定例監査委員会議に出席した。
午後は宇治市の府立洛南病院(吉岡隆一院長)に実地監査に行った。府立では唯一の病院で、主に精神科の外来診療と入院治療を行っている。
昭和50年代後半から60年代前半にかけて建設された建物は老朽化しており、現在、建替え工事がスタートしているが、入院病床も含めた全体の完成時期は未定だそうだ。
吉岡院長から「洛南病院には地域医療連携室が存在しない」と説明を受けて驚いた。ここ10年程ほど、その設置費を毎年予算要望しているが認められないそうだ。
「地域医療連携室」は綾部市立病院にもあるし、一定規模の病院で存在しないところは聞いたことがない。「それではどうやって患者が紹介されてくるのか?」と質問すると、「病棟の当番の看護師が電話を受けて調整するが、本来は常勤のケースワーカーがいるのが望ましいと考えている」とのこと。当たり前のことだ。
ケースワーカーが他の病院や診療機関、施設等と連携することは、病院の経営にとって必須で、患者さんやそのご家族の安心にもつながることだ。
身体障害、知的障害、精神障害は障害者基本法で定める三障害であるが、精神障害は一番遅く定められたため、交通費や一般医療費の補助などの社会制度が整えられていない。
京都府立の唯一の病院であり、府南部の精神疾患等をお持ちの方々の拠り所となっている病院であり、ハード・ソフトの整備をもっと急ぐべきであり、特に「地域医療連携室」の設置にはすぐに取り組むべきだと指摘した。
また、これは以前の定例監査委員会議で病院特別会計に対して指摘したことがある。
それは洛南病院は病院経営の黒字化が難しいため、年度末に赤字を京都府が補填しているが、「年度末ではなく年度当初に補填する額を決めて、その範囲内で病院側が経営努力をすれば新たな事業に取り組む費用を自らが捻出できる仕組みにした方が良いのではないか?」ということ。
今日、実地監査をしたことで、それが正しかったと感じた。改めて、今後そういう意見を言っていきたいと思う。