お昼ちょっと前、某駅の待機場所にバスを止めて休憩していた(ただボォ~ッとしていた)。私は長椅子に座り、壁面にもたれて、大きな窓ガラスの外を眺めていた。
すると、歩道を歩いていた若い女性が、真っ直ぐこちらへ向かって来たのである。私は「たまたまロータリーを横切ろうとしているだけなのかな? それともバスについて何か聞きたいことがあるのかな?」と思いながら彼女を見ていた。
彼女はジッとこちらを見つめたまま、何やら嬉しそうな恥ずかしそうな… そんな表情を浮かべながら、とうとう窓ガラスのすぐ外までやって来た。私は「まさかの知り合い? 以前、お見合いパーティーで一緒だったとか!?」などと考えながら軽く会釈をした。
が、が、が、彼女は前髪をチョイチョイッといじっただけで行ってしまった… なんだぁ~! カーテンの代わりにフィルムが貼ってある窓ガラスを、鏡として使いたかっただけなのか… そして、たまたまその視線の先に、よく勘違いするオッサンがいただけということか… なぁ~!