終点のB駅に到着したところで母子がやってきて、「すいません、間違えて乗っちゃって… ○○へ行きたかったんですけどぉ…」と言った。私は「○○ですかぁ!?」と少し困惑した。始発のA駅からならば、○○を通るバスが出ているのだが… 他営業所の“縄張り”であるB駅から行くにはどうすればいいのか分からなかったからである。
唯一、私が分かっていたのは“自分も走ることがある路線へ乗り換える”ルートである。だから「他の営業所のバス路線について分からないのですが… これでA駅へ戻る途中の△△で乗り換えるしかない… でしょう… ねぇ…」と答えるのが精一杯だった。
折り返しの発車時刻まで数分あったので、私はバスを待機場所に止めて携帯電話を取り出した。そして、こっそり“乗り換え”を検索して調べたところ… 私が言ったルートが最短で表示されたので、私はホッとした。が、その母子は△△で降りずに、その次の××で降りたのである。予定を変更したのか、そこから歩いたのか… まぁ、言っていたバス停と降りたバス停が違うことは多々あるので、特に心配はしていないけれど…