バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

ほろ酔いお爺さん

2010年12月03日 22時54分47秒 | バス運転士

あるバス停から十数名の乗車があった。そんな中、二人のお爺さんが楽しそうにお喋りしながら乗ってきた。昔からの知り合いというよりも、まだ知り合って間もない感じで… 「ついさっき飲み屋で知り合ったのかな?」と思わせる雰囲気だった。

バスが走り出してしばらくすると、「あんたは何処で降りるの?」「バスが曲がって… ○○病院だ」という会話が聞こえてきた。私のバスはある交差点を左折して××停を通過… 「次は○○病院~」とアナウンスが流れた。すると「あ、次じゃないの?」「お、そうか!?」「(降車ボタンを)押さなきゃ!」という会話が聞こえ、降車ブザーが「ピィー!」と鳴った。

私が「ご乗車ありがとう~」と○○病院停で止まって扉を開けたけれど、誰も降りようとしなかった。すると「ここで降りるんでしょ?」「お!? いや… 曲がって… 次だ!」「次!? そうなのか… すいませぇ~ん! 次で降ります」という声が聞こえたので、私は「実際に降りるバス停の前後の停留所名を言ってしまった… というよくあるパターンだな」と思いながら「はい、いいですよ」と答えた。確かに、その先の交差点を右へ曲がったところに次の△△停があるのだ。

バスが△△停に到着… すると、「あれ? やっぱりさっきのバス停だ」「はっ!?」「いつの間に曲がったんだろうなぁ… 早かったなぁ…」という会話が聞こえてきた。どうやら「曲がった」というのは、××停の前に左折したことを言っていたようだ。きっと、お喋りに夢中で気付かなかったに違いない。まぁ、バス停一区間だけだから、酔い醒ましにはちょうど良かったかも…