昨日、私は待機場所で発車の順番を待っていた。先発のバスが2番乗り場と3番乗り場から23分に同時発車となっていた。私は2番乗り場から25分の発車だったので、2台のバスが出て行った後に動き出そうと思っていた。
先発のバスが一緒に出て行った… が、3番乗り場には、そこまで走って来たけれど乗れなかった男性がいた。私は「まぁ、今のタイミングでは乗れなくても仕方がないだろうなぁ~ 何処へ行くのか分からないけれど… 他のバスでも行ける所ならば、そんなに待たなくてもいいかもね」と思っていた。
すぐに私はバスを2番乗り場へ着けて、待っていた数名を乗せ、発車時刻まで1分ほど… と、その時! 見覚えのある人が前扉の外へやって来て、いきなり「外から呼んでも(運転士に)聞こえないもんかねぇ~!」と言った。そう、3番乗り場で乗り遅れた男性である。
その元気そうなお爺さんは少しムッとしていたけれど、だからと言って私に噛み付こうという雰囲気でもなかったので、私は「う~ん… そうですねぇ…」と言いながら左右の手を広げて両腕を軽く前方へ突き出して「意識がどっちに行っているかにもよりますので… 何とも言えませんねぇ…」と答えた。
お爺さんは納得できたようなできないような複雑な表情のまま、私のバスに乗って背後席に座った。私は「えっ!? 私のバスに乗るの? さっきのバスとは行く方向がまったく違うんだけど…」と思いながらバスを発車させた。3番乗り場のバスは真っ直ぐ南へ、私のバスは真っ直ぐ西へ行くのである。
その後、お爺さんは「そうかぁ…」「そんな…」「違うわな…」みたいなことを小声で呟き続けていた。私は「方向は違うけれど、駅ならば何処でもいいのかな? ならばA停かB停かC停か…」と思っていたのだが、A停もB停もC停も過ぎ… あるバス停で降りて行った…
私は「3番乗り場のバスの行き先を、私が勘違いしているのか?」と思ったので、夜遅く乗務終了してから3番乗り場のバス停を見てみた。が、勘違いではなく、やはり南の方へ行くバスだった。お爺さんが降りたバス停は、始発地点から西へ約4kmのところで近くに駅はない。う~む… 何を考えて… 否、何も考えていなかったのか!? ハハハ…