すっかり暗くなった夕方の営業所前ターミナルで、一組の老夫婦が乗ってきた。その時、お婆さんがお爺さんに「これ35分だから…」と言っていたので、私は「いや、34分発なんだけど… まぁ、単なる勘違いだろうし、細かいこと言わんでも…」と思った。
が、すぐに「まさか… この乗り場から35分発のバスがあるのか!? 乗り間違えだったりして!?」と不安になったので、「あのぉ… このバスは34分なんですけど… ○○行きでよろしいんですかねぇ?」と聞いてみた。
すると、お婆さんが「えっ!? △△は通りますよね? でも35分じゃないの? ちゃんと調べてきたんだけど… (と言いながら時刻表を印刷したと思われる紙を取り出して)あら、この次の… そこが35分なのね。あぁ~良かった。今度からは気を付けなきゃ!」と言った。
発車時刻になり… 私は「発車します」と言ってから、すぐ後ろで待ってくれているバスを気にしながらハンドルを右へ切りつつブ~ンと… その時! お爺さんが席を立って移動… 私は「おいおい!」と思いながらアクセルペダルを踏んでいる足の力を緩めた。
お爺さんが無事に座席移動を完了するのを見届けてから、再びアクセルペダルを踏んでブ~ンと加速… そこでお婆さんがお爺さんに「変な時に立つと怒られるわよ!」と注意してくれた。
私は「この老夫婦は△△で降りるのだろう」と思っていたのだが、△△で時間調整停車している間も、お婆さんがず~っと喋り続けていて降りなかったので、「もっと先の某大手ショッピングモールへ食事にでも行くのかな?」と思った。
次のバス停で一人乗り、その次のバス停を「通過します」と言って通過して… すぐに赤信号待ちの車列の最後尾で止まった。すると、喋り続けていたお婆さんが急に席を立って「あっ… ◆◆停!? えっ!? ※▼×☆◎…」と言い始めたのである。
私が「ひょっとしてココですか?」と尋ねながら中扉を開けると、お婆さんは「すいません、ココで降ります。ご迷惑お掛けしました」と言いながら、お爺さんと一緒に降りて行った… しかしまぁ… 二度も三度も私の心を乱してくれて… お陰様でブログのネタになりましたよ。ありがとうございましたぁ~!