バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

最近“敬老の日”が多いような…

2012年11月28日 22時14分41秒 | バス運転士

営業所前のバスターミナルで数名の乗車があり、2分ほどの発車時刻待ち… あと30秒… 「そろそろ車内案内を始めるか」と思った時、けたたましい携帯の着信音が響き渡った。

すると1人のお婆さんが「あ、きっと▲▲さんからだよ」と、携帯の持ち主である仲間のお婆さんに言った。数秒後、携帯の主は電話に出たのだが、これがまた甲高くて大きな声で… それでも私は、いつものように“様子を見る”ことにした。

が、会話が終わりそうで終わらない… 「じゃあね」とか言っておきながら、「そうそう」と言って会話が続くという展開… 結局、注意するタイミングを逃したまま時は過ぎ… そのお婆さんが電話を切った時には、発車時刻を30秒ほど過ぎていたのだが…

実は、昼間のその路線は“いつも時間が余る”ので、もっと発車を遅らせたかったくらいで… その後もゆっくりと走ってちょうど良いくらいだった。うむ、結果オーライ… と思ったのも束の間、終点の某駅到着から折り返しの発車まで“3分しかない”ことに気が付いたのである。

ほぼ定時に終点の1つ手前のバス停を通過して、終点の某駅直前の交差点で信号待ち… 私の前には2台の軽自動車がいた。信号が青に変わり、先頭の軽自動車が右ウインカーを出したのはいいけれど… まったく右(センターライン沿い)に寄らず、片側一車線の真ん中で堂々と止まっていた。

2台目の軽自動車は、先頭の軽自動車の左側をギリギリ通り抜けられたが、バスはどうあがいても無理である。このような場合… すぐ後ろにピッタリつけて「この軽自動車が行ったら、何が何でも行くぞ!」という態勢をとることが多いのだが…

始発地点からずっと“ゆっくり運転モード”だった私は「横断歩道の上で止まるな(立ち往生するな)って言われてるしぃ~ もしも対向車が赤信号でも突っ込んで来たら… この軽自動車は動かないかも!? こんな止まり方をする車の動きは予測不可能だからなぁ~」と思って、交差点内へ進入せずに待っていた。

すると案の定… いつもは少ない対向車が、なぜかパラパラと来てしまい、前の軽自動車は信号が赤になってからゆっくりと右折して行った… 私はそのまま動けず、また信号待ちすることになってしまった。すると、乗客のお爺さんが「待っとらんで、行きゃ~えぇんだわ!」と大きな声で独り言のように言った… やっぱり… ごめんなさいね、変な考えが頭をよぎってしまったもんで…