バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

続・車内チェックについて

2013年12月21日 14時13分39秒 | バス運転士

今、話題の“終点の降車停での車内点検”について… それが文書で掲示板に出されるキッカケとなった出来事は【ある終点の降車停で「誰もいないだろう」との思い込みで車内確認をまったくせず、転回場に移動してから寝ているお客様に気付き、そこでお客様を責めるような発言があった】ということらしい。

それを聞いた私は、降車停どうこうよりも“お客様を責める発言”が問題であり、そこを重点的に注意しなければならないと思った。私が現場にいたわけではないので“いきなり運転士がお客様を責めたのか、お客様に何か言われて反射的に反論してしまったのか”詳しいことは分からないけれど…

仮に、お客様から「ここはどこだ!」「どうして起こしてくれなかったんだ!」「降車停まで乗せて行け!」などと怒鳴られたとしても、とにかく「申し訳ございません」を連発するしかない。それで収まらなかったら、営業所へ電話をして「降車停まで乗せて行っていいですか?」と言ってみる。「ダメだ!」と言われるのは百も承知で… 後はなるようになる!

そこまで発展するのは、あまり考えられないことで… 普通は、お客様が「えっ!? ここどこ?」となった時に、運転士が「申し訳ございません。気が付きませんで…」と謝罪すれば、お客様も「あ、すいません。寝てしまって…」とか言いながら降りて行き、運転士も重ねて「申し訳ございませんでした」と言いながら見送るという… 「私が悪かった」「いえいえ私の方こそ悪かった」という日本的風景でハッピーエンドになると思う。

車内確認についても、運転席からグイッと身を乗り出すだけで、とりあえず人が寝ているかどうかは確認できる。小柄な人が後方の座席で横になって、椅子の上に足まで上げているとか… 運転士を驚かそうとして隠れているとか… そんな稀な状況やお客様にでも遭遇しない限り、発見できないことはない。その確認方法で十分である。その後、待機場所へ移動してから“ゆっくりと”忘れ物をチェックすれば良い。

何事も慌ててやるのは事故の元だから… この前も書いたかもしれないけれど、「すぐに発車しなければ!」と接触事故を起こしたり… 「早くチェックしなければ!」と自分が転んで怪我したり… 下手すれば、そこで骨折ですよ。また、そこで寝ている人がいたりしたら… 逆に、運転席を離れて焦っている分、つい「早く降りて!」というような“お客様を責めるような発言”をしてしまうかもしれない。

すると、上の方の人間は「慌てなくていい」と簡単に言うだろうけど… 私は“自分のことだけ考えていればいい”とは思えない性格なので… 「多くの人が賛成するだろう」と思えることしかできない。とはいえ、基本的にボケなので、そのことに気付かない場合もあり… そんな時、他のバスに迷惑を掛けているんだろうなぁ… すいません…