現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

「喪われた道」TVドラマに

2007-10-14 04:59:54 | テレビ・映画・芸能人
内田康夫の推理小説『喪われた道』が、フジTVで
ドラマ化されるとのこと。ヤッター!である。
当ブログで書いて、TVで放映されないかと希って
いたら、早速に実現した。希いが必ず実現すること
に、不思議不思議である。

ストーリーは虚無僧が殺された事件から「虚無僧って
本当に居るの?」という疑問で、虚無僧研究会の会長
小菅大徹氏も登場してくる。伊豆には『瀧落ちの曲』
ゆかりの瀧源寺という虚無僧寺があった。そして青梅
には虚無僧の本寺鈴法寺が。その二つを結ぶ“喪われ
た道”鎌倉街道。そして、もうひとつの“喪われた道”
その二つをからめて、事件は意外な方向に展開していく。
内田康夫の構成は見事だ。

もう一つの推理小説、高梨耕一郎の『京都風の葬送』
もぜひTVドラマ化して欲しいと希っている。こうして
虚無僧がもっと世間に身近に知られるようになると
うれしい。

内田康夫『喪われた道』

2007-10-14 04:59:39 | Weblog
 青梅で虚無僧が殺された。今の世に虚無僧なんかいるのか?。そこで
ルポライターの浅見光彦は、東京新宿の虚無僧研究会を訪ねる。住職は、
ほとんどが尺八の愛好家で、イベントの時に虚無僧の格好をするくらい
だと。すると虚無僧として殺されたのではなく、過去に何かあったと、
浅見光彦は推理する。そして青梅と修善寺を結ぶ鎌倉街道があったこと。
青梅には虚無僧本寺の鈴法寺が。修善寺の南、旭滝の傍らには瀧源寺と
いう虚無僧寺があったこと。瀧源寺の虚無僧が吹いた「瀧落ちの曲」は
一般の人が聞いてもメロディがあって好まれる曲であること、などなど、
我々虚無僧研究会の者しか知らない話が興味深く紹介され、事件は意外
な展開をする。
西伊豆の土肥に在る金鉱に隠された金をめぐっての抗争で被害者は伊豆
で殺され、捜査を撹乱するため、遺体は、鎌倉街道を通って青梅で遺棄
されたという話。
金鉱の中の隠された坑道と、鎌倉街道を結びつけて「喪われた道」が
本の題となっている。

内田康夫の情報収集力と推理小説の構成の巧みさにはいつも感心する。




高梨耕一郎『京都風の葬送』

2007-10-14 04:59:08 | Weblog
「京都の竹林で女が撲殺され、容疑者として虚無僧が逮捕された」
我々虚無僧愛好者にとっては由々しき事件だ。実はこの推理小説、
私が虚無僧についてレクチャーしている。表紙カバーの写真も私だ。

著者の高梨耕一郎氏は本名高橋義則。技術系の会社を経営する傍ら
作曲家でもあった。もう20年以上も前、東京でギターと尺八の曲の
演奏を頼まれたことがあった。以来毎年、年賀状を取り交わすだけ
のお付き合いであった。それが突然電話をいただき、推理小説を書
きたいので、虚無僧について教えてほしいとのこと。1時間余りも
私見を語り、あとは資料を送った。そして半年後にはもう講談社から
出版された。私のしゃべった内容が随所に盛り込まれており、私の
代わりに書いていただいたようなものだ。

フリーライターの神尾一馬が、事件に巻き込まれ、若い女性と共に
事件を解決するというシナリオは、内田康夫の二番煎じだが、講談社、
幻冬舎、光文社、双葉社の4社から、新進作家としてデビューし、
わずか1、2年で8冊もの本を出した。

昭和21年生まれ、団塊の世代の先達として、一流出版社から本が
出せるなんてすごい。幸運の人だ。

ところが、ところがである。昨年、突然癌で亡くなられてしまった。
丁度私は、ロシアに行っている時だったので、葬式に参列できなかった。
そして今年6月10日「追悼コンサート」を開くとのご案内を奥様から
いただいたが、私は彼の死を認めたくなくて、ご無礼している。

ところで、『風の葬送』の結末であるが、「虚無僧が女を殺すのは困る」
と、私が再三申し入れたからか、犯人は虚無僧ではなかったという
大逆転劇になっている。
                             合掌




ジブリ「猫の恩返し」

2007-10-14 04:57:51 | Weblog
私のH.Pの管理人一珍くんの妹、奈々お嬢は、今では
中2に成長したが、この子が2、3才の頃から知って
いる。

まだ言葉もよくしゃべれない頃から、画像認識力に優れ、
絵の間違い探しや、ウォーリーを探せなどは、瞬時に
見つけるので、大人を驚かせた。

小学生の頃、ジブリ(宮崎駿アニメ)の『猫の恩返し』を
見てきて「虚無僧が出てきた」という。半信半疑で、
三鷹のジブリ館に行き、原画を確認してきた。
楽隊が演奏しているシーンで、その中に虚無僧が混じ
って尺八を吹いていた。大勢の中の一人で、ほんの
瞬間の登場であるから、誰も気がつかない。それを
見逃さない能力はすごい。人にはいろいろ持って
生まれた才能があるものだ。

彼女、天真爛漫な性格で誰にでも好かれ、人と争った
ことがない。生まれながらに仏性を持っている。怒って
いる大人も、サラリと諭す彼女のひと言で、吹き出して
しまい、怒っていたことも忘れてしまう。見習いたい。

学校でも“いじめ”とは全く無縁だ。
広い学校内でも、彼女がどこにいるか、誰にでもすぐ
分かるくらい、キャッキャ、笑い声が聞こえてくる。
彼女のように、毎日楽しく、明るく笑って生きていれば、
いじめられることもないだろう。

平成の虚無僧一路のホームページも見てください。