現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

赤福 対 御福

2007-10-24 07:33:53 | 虚無僧って?
「御福」は「赤福」のコピー商品と書いたら、コメントで
「コピーではありません」との教示をいただいた。このブログは
「何が本物で何が偽物か」を問うのがテーマなので、言葉足らず
であった。
たしかに、お菓子の世界では、「どら焼き」「今川焼き」「長崎
カステラ」と、類似品を何社も出している。みんな「元祖」「本家」
を名乗っていたりして、本物・偽物論争は無いようだ。

ブログを見ていると、「赤福・御福対決」というのが二つある。
2000年のものは、包装紙もそっくりだ。共に宇治橋の欄干が
描かれ、“福”の字も似ている。“御”の文字も“赤”に似せて
書いてある。これでは、駅や空港で急いで買えば赤福と誤解して
買う人もいるであろう。私もそうだった。自分のそそっかしさか。

実は私は「御福」の方が好きだ。本物より、アンチ本物の方に
判官贔屓(びいき)したい性格もあるが、「赤福」より品がいい
甘さのように思う。ブログでそういう意見もあった。「御福」の
方が、数々の「お菓子」コンクールで金賞をとっているのだ。

「御福」は伊勢二見浦にある。赤福と似た木造の大きな建物が
本店で、創業は明治16年(1883)。赤福は宝永4年(1707)。もっと
も赤福の『赤福餅』が今の形になったのは明治44年(1911)という
ので、商品としては、どちらが先かはわからない。

従業員わずか47名で、名古屋と大阪にしか営業所がない「御福」が、
「札幌空港でも買えた」「餅は『御福』の方が柔らかい」という
ブログ記事もあった。ということは??。「御福」の公式サイトに、
きちんと「防腐剤ソルビン酸入り」と明記してあった。

してみると、「赤福」は、表示記載を偽っただけで「無期営業停止」
になったのか?「当日製造」が偽りだったのは「赤心慶福」の心に
反したわけだが、「食の安全」に問題が無く、商品が他と同じならば、
心の問題が、法律で裁かれるのだろうか。

本物の偽物

2007-10-24 06:27:19 | 虚無僧って?
このブログは、「平成の虚無僧 一路」の独り言です。
「虚無僧はいかがわしい」という声に応えるため、
「本物とは何か」をテーマに、あれこれ事例を挙げて
書いています。

ある方のコメントに「虚無僧は本物も偽者もない」と
ありました。その通りです。もともと仏教界には普化宗
など存在しませんし、虚無僧は出家得度を受けた僧では
ありませんので、本物の僧侶ではありません。

では偽者かというと、“僧侶”と勘違いされている方に
とっては偽者でしょう。ところが、仏教に限らず、古今
東西、「乞食(こつじき)をする人に施しをすることは、
慈善、善根を積む、徳積みをすること」という考えがあり、
日本では、四国八十八ヶ寺の巡礼や、山伏、琵琶法師、
高野聖のように、旅をする人も仏に仕える仏徒としてみなし、
施しをする慣わしがありました。虚無僧もそのひとつで
すので、本物の僧侶ではないと弁(わきま)えている人に
とっては、僧侶でないことが本物なのです。

偽ブランド品を本物と騙されて買えば、怒れるでしょうが、
偽物と知って、ブランド品に見える物を安く買えたと思えば、
満足でしょう。“本物の偽物”という表現もありました。
正真正銘の偽物のことだそうです。本物か偽者か、これも
心の持ちよう一つですかな。

平成の虚無僧一路のホームページも見てください。

御福餅が売れ行き好調

2007-10-24 06:26:53 | 虚無僧って?
赤福似?で「御福餅」好調 名古屋駅地下街、売り切れも(朝日新聞) - goo ニュース

昔、名古屋で「赤福」と思って買って帰ったら「御福」だった。
「『赤福』は当日製造品のみを売るので、伊勢でしか販売して
いない。名古屋で売っているのは『御福』だ」と、聞かされた。

「御福」は、どうみても、「赤福」を意識したコピー商品だ。
今日の記事では、「赤福」が姿を消し、「御福」が売れ行き好調
とのこと。ライバルがこけた隙に、抜け駆けしているようだが、
「製造日」は印字されておらず、賞味期限のみという。え!?
それでいいの??である。
土産物店にうず高く積まれている和菓子は皆大丈夫なのか。
当然防腐剤やら、堅くならないための薬品処理がされているはずだ。
ならば、赤福はその表示をしなかっただけの問題だったのか。
売れ残りを冷凍もせず、再販していたことは「当日製造」の信頼を
裏切ったことになるが、他では皆やっていることという。「赤福」
だけ、なぜ問題視されているのか。大手だから槍玉に挙げられた
感がある。これを他山の石とせず、中小も襟を正すことだろう。