現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

5/3 名古屋駅前にて

2010-05-03 19:58:29 | 虚無僧日記
連休3日目。今日も名古屋駅前で虚無僧する。3時間
吹いて全く反応なし。(ここであきらめてはいけない)と
さらに吹き続けていると・・・・。

まず、年配の男性が 1,000円札を握り締めて近づいて
こられた。(えっ!まさか まさか)と思いきや、にこにこ顔で、
偈箱に入れてくださった。それほど裕福そうにはみえない
方なのに、感謝感激。これで3日間の赤字が解消できた。

続いて、チャリンと横から偈箱に入れてくださった方が。
見るとNさん。私のファンの一人。しかし、彼もリストラに
遭い、妻子を抱えて大変な中、虚無僧に布施する余裕
なんか無いはずだ。申し訳ない。(いいことありますように)
と、Nさんの幸せを祈らざるをえない。

続いて、若い女の子が、目の前に立ち、びっくり眼で
こちらを見つめている。あの驚きの顔は尋常ではない。
近づいて来、「私も明暗教会の会員です」と。耳を疑った。
聞けば、江南市で明暗尺八を習っているそうな。まさか
まさか、若い女の子が尺八。それも虚無僧の尺八専門とは。
今はたしかに、尺八も女性の時代となった。

彼女と話している間に、車椅子の男性が近づいて来られた。
一日に何人もの車椅子の方を見かける。でもよもや車椅子の
方から布施をいただくとはびっくり仰天。思わず「幸せに
なってください」などと口走ってしまった。すると、彼は
「私は幸せです。幸せか不幸かは、心の持ちようです。
起こってしまったことは、誰のせいでもない。誰が悪いと
責めてはいけないのです」と。こんこんと諭されてしまった。

しまったしまったである。いつも「明も暗も心のうち」と
人には説いている私なのに、とっさの失言に、多いに恥じる。
あの一言は「もっとお金が欲しい。金持ちになって幸せに
なりたい」という欲丸出しの自分の心が言わせたものだった
と反省。

布施してくださる方は、私にとっては、みな“仏さま”だ。

今日の教訓。今まで、壮年男性、若い女性、障害者は
“絶対” 布施してくれない との思い込みがあったが、
“絶対”はない。「思い込みほど邪魔なものはない」と。


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5/2 虚無僧 6時間

2010-05-03 07:38:51 | 虚無僧日記
5/2 昼から3時間、名古屋城の正門前に立つ。
チケット売り場から 100m も 列ができるほどの
すごい人。観光バスは少ないので、どうやら
ゴールデンウィークも「安近短」で過ごそうという
名古屋近辺の方々のようだ。

3時間吹いて全く反応無し。もうカメラを向ける人も稀。
たまにカメラを向けてくれる人はアジア系の外国人。

ようやく、大学生の2人連れが近づいてきて「これって、
お金入れる系?」と。若者言葉には「はてな?」である。
短い会話から、どうやら東京の大学に進学して、友人を
連れて名古屋に里帰りし、名古屋城を案内してきたようだ。
友達を私の横に立たせて写真をとり、小銭を入れてくれた。
若者が虚無僧に関心を寄せてくれる。うれしいことだ。

子供連れの母親が「ほら『ぜんまい侍』」と。聞けば
NHKで放映されていたアニメに登場していたそうだ。

和服姿の美しいおねぇさん。白と黒の大胆な模様に、
帯も黒。私も白の着物に黒の帯と袈裟。気が合いそう。
思わず「ステキですね」と声をかけたが、「ふん」と
ソッポを向かれてしまった。

虚無僧の私は天蓋で顔を隠していても、人と人との
触れ合いを求めているのに、着物姿で人々の注目を
集めながらも、人とのコミュニケーションを拒絶する
若い娘さん。人との交わりがますます 稀薄になって
きた。


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