現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

いとしき日々

2010-09-22 04:00:20 | 会津藩のこと
「愛しき日々」は 1986年(昭和61年)の年末、
時代劇スペシャル「白虎隊」の主題歌として歌われた。
「愚か者、不器用もの」と言われても、それを
誇りにする会津人の心情を代弁してくれている。
泣ける歌だ。


風の流れの 激しさに
告げる思いも ゆれ惑う
かたくなまでの 一筋の道
愚か者と 笑いますか
もう少し 時が ゆるやかであったなら…

雲の切れ間に 輝いて
空しき願い また浮かぶ
ひたすら夜を 飛ぶ流れ星
急ぐ命を 笑いますか
もう少し 時が やさしさを投げたなら…

愛しき日々の はかなさは
消え残る夢 青春の影
きまじめすぎた まっすぐな愛
不器用者と 笑いますか
もう少し 時が たおやかに過ぎたなら…

愛しき日々は ほろ苦く
一人夕日に 浮かべる涙 


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泣血氈

2010-09-22 02:26:42 | 会津藩のこと
9月22日は会津が降服した日。その日甲賀町口の
路上に設けられた「降服」の調印式場には、緋の
毛氈が敷かれていた。これは、会津藩の御用商人
足立仁十郎が用意したものという。ネットで足立
仁十郎のことを知る。長崎の商人で、会津産の朝鮮
人参を中国に輸出することで、会津藩の財政を支え、
700石の士分に取り立てられている。京都守護職
時代に10万両、現在の金に換算して100億円もの
金を会津藩のために融通しているのだ。

さて、松平容保と喜徳(実は徳川慶喜の弟で、容保の
養子となり、会津戦争中は名目上の会津藩主)父子が、
居並ぶ西軍の前にひざまずく。

西軍側の代表は、軍監中村半次郎。(後の 桐野利秋)。
会津側の小説では、「板垣退助ら参謀クラスが出て
くるかと思ったが、相手は“人斬り半次郎”の異名を
もつ農民上がりの無学文盲の徒。『謝罪状』を差し出し
ても、中村は読みもせず、付き人に廻してしまった。
その横柄な態度に怒る心を抑え、この屈辱を忘れまいと、
降服式に参列した家老たちが、緋毛氈を裂いて各々持ち
帰り、『泣血氈』として後世に伝えられた」などと、
悲劇的に書かれる場面だ。

ところが、ネットで見ると、中村半次郎は「降服式の
時、差し出された文書が読めないので、冷や汗もん
だった」という記述もあれば、「子供の頃は、貧しく
学問を受けられなかったので、自ら“文盲”だと公言
しているが、自学して日記なども書き遺している。
中村は、堂々と大役を果たしたが、そのことを誉められ
ると『子供の頃、忠臣蔵の赤穂城明け渡しの場面を
見ていたので、あの通りにやったのだ』と答えた」とか、
憎めない一面が書かれている。

あるいは「敗軍の将に同情して、涙を禁じえなかった」
とも語っている。明治になって「桐野利秋」と改名して
からは、結構ダンデイで 香水なども使っていたようだ。
その中村も明治10年、西南戦争で西郷とともに、城山の
露と消える。

会津では今日から3日間「会津祭り」が開かれる。
昨年はNHK大河ドラマ「直江兼続」で、会津も
伊達政宗の後は上杉景勝の領地だったのだから、
景勝を演じた俳優の北村一輝も招いて、多いに盛り
上がったようだ。今年はどうかな?。


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落日の賦 

2010-09-22 00:42:50 | 会津藩のこと
慶応4年改め明治元年の 9月21日。会津藩の
抵抗が止まった。もはや戦死者 3,000名。
城内に籠もる兵士は 2,000。それに女子供を
加えれば5,000名。兵糧も尽きた。

正月3日に始まった鳥羽伏見の戦いから9カ月。
白虎隊が自刃した8月23日から1ヶ月の籠城の
末、ついに降服となった。その晩、山本八重子は、
天守閣の壁に一首を書き遺した。

「あすよりは 何処(いずく)の誰か 眺むらむ
        なれし大(お)城に 残る月影」

山本八重子は砲術家の山本覚馬の妹で、女だてらに
銃を握り、砲兵を指揮して戦った。城近くまで攻め
込んできた薩摩藩大山巌を狙撃し、傷を負わせている。

その山本八重子は後に新島襄夫人となる。大山巌は、
会津藩家老 山川大蔵の妹「捨松」を娶る。

9月21日は 新暦では 11月5日。北国会津では、
もう冷たい雨が降っていた。会津藩士とその家族は
夏の衣のまま、雪雲を迎えることとなる。

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