現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

10/16 大須大道町人祭で琵琶

2010-10-17 08:52:59 | 虚無僧日記
10/16 「大須大道町人祭」に、神戸在住で、筑前琵琶界の
ホープ「川村旭芳」さんが出演されるというので、観に行った。

「琵琶が大道芸?!」と、眉をひそめる方もおられるだろうが、
川村さん曰く、「その昔、琵琶法師は寺の境内などで演じて
いたのだから」と。その勇気ある心意気に、まず感動した。

「華やかなパフォーマンスの大道芸が続く中、琵琶で、道行く
人の足を止められるだろうか。どれだけの人が立ち止まって
聞いてくれるだろうか」という関心もあった。

まずは、大須の中心「万松寺」前での演奏。にぎやかな騒音の
中で、ご本人は演奏しずらかったようだが、100人以上の人が
立ち止まって聞いていた。とにかく美しい。お顔も、琵琶の
音色も、そして声も高く澄み切って美しいのだ。声に「引き」が
あるから、観客も引き込まれる。

第2ステージは浅間神社の前。こちらは ちょっと静か。夕闇せまり、
照明に照らし出された顔は、ますます美しい。やはり100人以上
の人が、“琵琶”に集まってきた。『孝子 平知章』の話は、私も
知らなかったが、父平知盛の代わりに討ち死にするという場面は
聞いていて判りやすく、みな目頭を押さえて聞いていた。

今や小さなホールで、身内だけで発表会をやっている琵琶界だが、
一般の人にも聞いてもらえる場で 演奏するのは、良いことだ。

最近、琵琶や尺八に、聞いたことのない人でも「聞いてみよう」と
いう関心が芽生えてきているように感じる。


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