現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

桶狭間 450年

2010-05-21 10:02:22 | 虚無僧日記
今年は、桶狭間の合戦から450年。記念のイベントが
桶狭間の合戦ゆかりの各地で行われました。

鳴海町の「中島砦」跡地では、碑を管理する伊藤氏や
隣地の近藤氏が中心となって、琵琶の『桶狭間』を
聴く会が開催されました。ここは「信長が兵を終結させ、
桶狭間への号令を下した“出世成功の足懸かりの地”」
というわけです。

従来の定説では、「信長は激しい雷雨の中、迂回して、
太子が根の山頂から、窪地で休息していた義元を襲った」
というのですが、近年、この「奇襲説」は否定されつつ
あります。
「信長は敵中深く、中島砦まで兵を進め、雨が上がって
から、桶狭間に向かって正面攻撃で突き進んだ」という
のです。

その異説を唱えたのは藤本正行氏。なんと慶応の史学科で
私と同期でした。彼は「長篠の合戦の鉄砲三千丁」も否定し、
今や“知る人ぞ知る”の歴史学者となっています。

彼は「女武者」のイラストも上手で、私も「武者絵」をよく
描いていましたので、意気投合し、家に遊びに行ったこと
など、昨日のように思い出されます。彼は覚えてないかな?

私も「尺八と虚無僧の歴史」の定説に異論を唱えているの
ですが、どうもマイナーで、“まぁいいなぁ”でござりまするか。
ザンネン。


一週間の活動報告

2010-05-20 12:09:22 | 虚無僧日記
5/13 「そよ風届け隊」の秋野さんの主催で、
「なごや環境大学」の提携講座として「一休と
尺八」の講演をさせていただきました。

先日NHKの『歴史ヒストリア』でも「一休」が
取り上げられたばかりで、タイムリーでした。


5/19 は、織田信長が今川義元を破った「桶狭間」の
合戦があった日。毎年、鳴海の近清商店さんの主催で、
イベントが行われており、今年も、糸井藍水さんの
琵琶と私一路の尺八、鈴花の鳴り物で『桶狭間』他
を演奏してきました。

緑区長、警察署長も来聴され、その模様は、翌朝
5/20の読売新聞でも大きく掲載されました。

一週間のご無沙汰

2010-05-20 11:11:47 | 虚無僧日記
「ブログが更新されてませんが」とのメールやら電話を
いただき、恐縮至極。更新がなくとも毎日170名ほどの
方が開いて見ていただいていることに、誠に申し訳ない
思いで一杯です。

私一路は、来月6/23~28、中国(無錫と敦煌)に行くため、
毎日必死で働いています。というのは・・・。

今までですと、すぐ母親にすがって出してもらっていた私
ですが、母親に電話をしたところ、中国行きの話を切り出す
前に口論となり、言い出せずに終わってしまいました。

すぐ親を頼るという甘い性根に、神仏が鉄槌を食らわせて
くれたのでしょう。

「朝起き会」の春季大会でも、上広会長の講話は「自分の
問題は自分で主体的に解決せよ」と、耳の痛い話でした。

そこでマネージャーの鈴花からは、中国に行くために、二つ
の条件が提示されました。「他人に頼らず、自分の力で稼ぐ
こと」そして「母親と和解し、一緒に父親の墓参りに行くこと」
の二つ。

それには「すべてを“はい”で受け入れ、何事にも感謝の心で
笑顔を絶やさず、ルーズな日々の生活態度を改めること」。

そして、そのように心がけ、毎朝3時起きして「朝起き会」も
“禊(みそぎ)”から参加し、ブログを書いている暇があったら
虚無僧に出ていましたら、不思議なことに、仕事も次々と来、
予想以上の報酬をいただき、中国行きの資金の目処も立って
きました。

また母親の怒りも融けてきたようです。万々歳。ありがたい
ことです。

「チャンスの神様の前髪を掴め」大根田勝美氏

2010-05-08 23:59:05 | 虚無僧日記
NHK 「ラジオ深夜便」で「ベンチャービジネス社長 大根田勝美
氏」の話を聞く。『チャンスの神様の前髪をつかめ』という本を
書いている。先日その広告を見て、大根田氏の名前を知った
ばかり。

大根田 勝美(オオネダカツミ)
1937年東京生まれ。72歳。戦時中長野県に疎開。中学卒業後、
組立工としてオリンパスに入社。独学で英語を猛勉強し、海外
駐在員に抜擢される。ニューヨークで内視鏡のセールスで成功
するが、会社への不満から、対抗会社を設立。さらに医療関連
会社を次々に起こして、軌道に乗せては売却し、巨万の富を築く。

「中卒では一生出世は望めない」という不満から、1年で英語を
マスターした。そしてアメリカに渡っても、医学書を読みあさり、
医者を指導、説得するだけの知識を得た。それも英語でだ。
『チャンスの神様』の到来を待つだけでなく、その為には猛烈に、
徹底した努力をしているのだ。

成功の秘訣は「時間を守る、約束を守る。お客様に喜ばれる
ことをする」。たとえば、「夜に電話が鳴って、『明日手術が
あるのに、内視鏡が壊れた』と云われれば、3時間 車を走ら
せて、その病院に行き、朝までに修理して帰って来た」とも。

「今、不況で低迷している世の中ではどうしたらいいか」という
質問には「周りを見回して、他人のやっていないこと、人と違う
ことを見つけることだ」と。

フムフム、私の尺八と同じだ。他の尺八家と違うことで、どうやら
私は食べていけている。

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大根田氏と○○氏

2010-05-08 23:10:03 | 虚無僧日記
大根田勝美について、ネットで検索すれば、なんと、娘は、
郷ひろみの二度目の妻だった人。大根田氏が、娘を芸能人と
結婚させたかったからだとか。だが本人同士はソリが合わず、
離婚している。

それより、大根田氏が「内視鏡」で成功したということに
関心がある。実は私の知人○○氏は、その「内視鏡」で
一生を棒に振ったのだ。

○○氏もオリンパスで顕微鏡を製作しながら、剣を飲み込む
芸人を見て、「内視鏡」の開発に取り組んだ。そしてライバル
会社に引き抜かれ、子会社の社長にまでなったのは良かったが、
まだ未熟な器械、医療事故が頻発し、その責任をとらされ、
会社を追われた。その後も、何度か事業を起こすが、天災、
人災に見舞われ、負債は増える一方。厄病神にとりつかれて
いるようだ。大根田氏と○○氏の明暗を分けるのはいったい
何だろうと思う。今彼は、何億の負債の返済をしながらも、
家族に支えられての小さな幸せに喜びを見出しているという。
彼の人生もまた感動の話だ。


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訃報 佐藤慶

2010-05-06 20:55:46 | 虚無僧日記
ニヒルな名わき役、俳優・佐藤慶さん死去(読売新聞) - goo ニュース

「あの佐藤慶 死(す)んだか」。
「うんだ、81歳(はつずういっさい)だと」。

会津の出身だった。戦後、市役所に勤務の傍ら
「新劇愛好会」を結成して芝居に打ち込んでいた。
私の伯母も誘われて、劇に加わっていたらしい。
それだけに、デビュー当時から私もファンだった。

白い巨塔(1967年、NET)で 財前五郎を演じる。

『子連れ狼』(1976年)では、 萬屋金之助の
拝一刀を倒す柳生烈堂役。柳生烈堂がなぜか
虚無僧姿で現れる。黒光りする太い尺八が
不気味で強烈な印象だった。

年末時代劇(1981年)「白虎隊」では、会津藩家老の
田中土佐役。丹波哲郎の神保内蔵助と刺し違える。
“ずーずー弁”は地で行けたはずだが、控えめな
会津弁だった。

1989年の『夢の祭り』では、津軽三味線の神様と
云われた名人役。津軽弁はまぁまあだが、三味線は
からっきしダメだった。佐野士郎が実際に見事に
津軽三味線を弾きこなしていただけに残念。

ま、「殿様から悪役までこなす名脇役」として名声を
挙げたのは、会津出身者としてご立派。 合掌

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5/5 大忙し

2010-05-06 13:18:08 | 虚無僧日記
5/5 子供の日

9:00~ 名古屋城内での「古武道大会」に詩吟の伴奏を
    務める。毎年恒例の行事だが、年々参加者も減り
    縮小とのこと。身内も見に来ないし、一般の人も
    立ち止まって見てくれる人は少ない。出演者には
    外国人も数名。そのひとりが親しそうに声をかけ
    てきてくれた。以前大須で声をかけてくれた人だ。
    彼は、尺八と合気道をやっているのだった。


13:00~ アートピアホールでの「日舞の会」にSさんの
    お嬢さんが「藤娘」を踊るので見に行く。上手い。
    瞬きを全くしないのに感心する。“しな”も大きく
    “キメ”も美しい。小学生だが将来を期待されて
    いる存在らしい。地方(じかた)も、唄、三味線に、
    若手が多いのにも驚く。さすが“芸処名古屋”だ。

14:00~ デイサービスKで、ボランティア演奏。
    部屋は広いが、演奏するすぐ横で麻雀をしていたり、
    私の後ろでは職員が作業をしていたり、雑談して
    いたり、集中して聞いてもらえないので、一番やり
    にくい所だ。修練の場だ。それでも、私の尺八に
    涙してくれるお婆さんがいた。「お父さんが吹いて
    ました。なつかしくって涙が・・」と。

16:00~ 名古屋駅前で虚無僧。3時間吹いて、若い人2人。
    20円、これでは帰れない。ここであきらめてはいかんと、
    さらに吹き続けていると「牧原さん」の声。
    なんとNHKのOさんだった。以前、取材してくれた
    方だ。驚き桃の木。なつかしくひとしきりおしゃべりを
    した後、お札をいれてくれた。これでまた元気を取り
    戻して、1時間吹き、揚々帰宅できた。
 
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5/4 名古屋駅前にて

2010-05-04 19:59:42 | 虚無僧日記
5/4 名古屋駅前はすごい人。「駅祭と(エキサイト)名古屋」
とかで、阿波踊りやら消防の音楽隊が出て、ブンチャカ、
ドンチャカ騒々しい。誰も虚無僧なんかには見向きもしない。

1時間ほどして、またまた若い女性が近づいてきてくれた。
“ドキン”。「何年か前にも見かけました。それ以来ずっと
見ませんでしたね。でもブログを見て活躍しているのは知って
いました」と。こういう方もブログを見ていてくださっている
のかと感謝感激雨霰(あられ)。「ジャズをやっているが、
日本的なものにも惹かれる」と、うれしいお言葉。

このところ、通行人の迷惑になってはと、控えめにヒョロ
ヒョロ吹いていたが、元気百倍、初心に返って目一杯吹く。

壮年男性が立ち止まって、脇でしばらく聞いてくれている。
3曲ほど吹いたところで「すばらしい音色ですね」と、
バッグの中をゴソゴソ。「飴などいかがですか」とチェルシィ
一箱を喜捨してくださった。

大柄なアメリカ人が2人。お尻のポケットから無造作に取り
出したのは1万円札。「まさか!?」。はい、入れてくれたのは
100円玉でした。そして写真を一枚バシャリ。外国人が入れ
てくれるのは珍しい。

結局、1時半から6時半まで5時間吹いて5人。足取りも重く
地下鉄に乗って帰る。中村公園駅から、足を引きずって
やっとこ、やっとこ歩いていると、後ろから来たベンツが、私と
平行してノロノロ走り、窓越しに「失礼ですが」と500円玉。

ホントにその日その時その場に居なければ巡り逢わなかった
ご縁だ。疲れも吹き飛んだ。



5/3 名古屋駅前にて

2010-05-03 19:58:29 | 虚無僧日記
連休3日目。今日も名古屋駅前で虚無僧する。3時間
吹いて全く反応なし。(ここであきらめてはいけない)と
さらに吹き続けていると・・・・。

まず、年配の男性が 1,000円札を握り締めて近づいて
こられた。(えっ!まさか まさか)と思いきや、にこにこ顔で、
偈箱に入れてくださった。それほど裕福そうにはみえない
方なのに、感謝感激。これで3日間の赤字が解消できた。

続いて、チャリンと横から偈箱に入れてくださった方が。
見るとNさん。私のファンの一人。しかし、彼もリストラに
遭い、妻子を抱えて大変な中、虚無僧に布施する余裕
なんか無いはずだ。申し訳ない。(いいことありますように)
と、Nさんの幸せを祈らざるをえない。

続いて、若い女の子が、目の前に立ち、びっくり眼で
こちらを見つめている。あの驚きの顔は尋常ではない。
近づいて来、「私も明暗教会の会員です」と。耳を疑った。
聞けば、江南市で明暗尺八を習っているそうな。まさか
まさか、若い女の子が尺八。それも虚無僧の尺八専門とは。
今はたしかに、尺八も女性の時代となった。

彼女と話している間に、車椅子の男性が近づいて来られた。
一日に何人もの車椅子の方を見かける。でもよもや車椅子の
方から布施をいただくとはびっくり仰天。思わず「幸せに
なってください」などと口走ってしまった。すると、彼は
「私は幸せです。幸せか不幸かは、心の持ちようです。
起こってしまったことは、誰のせいでもない。誰が悪いと
責めてはいけないのです」と。こんこんと諭されてしまった。

しまったしまったである。いつも「明も暗も心のうち」と
人には説いている私なのに、とっさの失言に、多いに恥じる。
あの一言は「もっとお金が欲しい。金持ちになって幸せに
なりたい」という欲丸出しの自分の心が言わせたものだった
と反省。

布施してくださる方は、私にとっては、みな“仏さま”だ。

今日の教訓。今まで、壮年男性、若い女性、障害者は
“絶対” 布施してくれない との思い込みがあったが、
“絶対”はない。「思い込みほど邪魔なものはない」と。


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5/2 虚無僧 6時間

2010-05-03 07:38:51 | 虚無僧日記
5/2 昼から3時間、名古屋城の正門前に立つ。
チケット売り場から 100m も 列ができるほどの
すごい人。観光バスは少ないので、どうやら
ゴールデンウィークも「安近短」で過ごそうという
名古屋近辺の方々のようだ。

3時間吹いて全く反応無し。もうカメラを向ける人も稀。
たまにカメラを向けてくれる人はアジア系の外国人。

ようやく、大学生の2人連れが近づいてきて「これって、
お金入れる系?」と。若者言葉には「はてな?」である。
短い会話から、どうやら東京の大学に進学して、友人を
連れて名古屋に里帰りし、名古屋城を案内してきたようだ。
友達を私の横に立たせて写真をとり、小銭を入れてくれた。
若者が虚無僧に関心を寄せてくれる。うれしいことだ。

子供連れの母親が「ほら『ぜんまい侍』」と。聞けば
NHKで放映されていたアニメに登場していたそうだ。

和服姿の美しいおねぇさん。白と黒の大胆な模様に、
帯も黒。私も白の着物に黒の帯と袈裟。気が合いそう。
思わず「ステキですね」と声をかけたが、「ふん」と
ソッポを向かれてしまった。

虚無僧の私は天蓋で顔を隠していても、人と人との
触れ合いを求めているのに、着物姿で人々の注目を
集めながらも、人とのコミュニケーションを拒絶する
若い娘さん。人との交わりがますます 稀薄になって
きた。


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