
「私の問題は解決出来るのでしょうか。」
「私の問題が解決できたら良いのですが。」
悩みや問題を長期間、解消出来ないままでいると、
自分は、もう解決することが出来ないのではと、
思うようになることがあります。
実際に、悩みや問題を解決しようと
相談に訪れた方の中にも
そのような思いを持ってしまっている人もいます。
カウンセリングの中で、
そのような思いをちらっと話してくれることが
あるのですが、
そのことは、今までその方が悩みや問題と
必死に向き合ってきたからこそであり、
そして、その苦悩を察することが出来ます。
そのような気持ちは、
さらに悩みや問題を重く感じさせ、
将来を悲観するまでになってしまうかもしれません。
そして、心理療法を行うにおいても、
本人が持つ解決のための推進力を
十分に発揮出来なくなる可能性もあります。
最近は脳機能に原因を求め、
脳内で何々の物質が放たれているからと、
その放出を何とか抑えようとする
研究をしている機関もあるようですが、
このような取り組みは、
私的には、骨折をして痛みを感じさせている
脳内の物質を抑えれば良いと考える。
正に、痛み止めの発想と同じに思えてしまいます。
そこで、次のことを考えてもらいたいのです。
心が関係している悩みや問題の原因は、
宇宙のどこからか光線を浴びせられていることが
原因なのでしょうか。
自分の知らないところで誰かに
魔法をかけられていることが原因なのでしょうか。
あるいは、細菌やウイルスが原因なのでしょうか。
それらはあり得ない事です。
その原因は、当たり前のことですが、
他でもない自分の心が引き起こしているのです。
自分の精神エネルギー、
または心理構造がそれを起こしているのです。
この考えを言うと、
優しくない、厳し過ぎる、何も分かっていないと、
言う方もいるかもしれませんが、
あえて言います。
その感情は、自分がそれを感じることを選んでいるのです。
私達は、自分の考え、行動だけではなく、
不安や恐れにしても、
気分の落ち込みや、
怒りや悲しみにしても、
個人に責任があると言うことです。
他人に責任があるのなら、
カウンセリングの場には、
悩みや問題を感じている当人ではなく、
その誰かに受けてもらわなければ
解決しない事になります。
宇宙からの光線は、宇宙基地を撃破、
魔法は、王子様のキス、
ウイルスや細菌は新薬の抗生物質であって、
問題解決のためには、
心理療法は意味をなしません。
こう言うと、突然不安になる、
怒りたくないのに怒ってしまう、
好き好んで、そんな気持ちになっている訳ではない。
全然、分かっていないと思う方もいると思います。
確かに感情が完全に独立したものであるかのように、
自分の中で反応しますが、
これは、過去に学び取ったことを
同じような場面で素早く対処するための、
自動化能力によるものです。
必ずその感情の基には、
「それは何々を意味する」
といった個人独自の捉え方(心の規則)が必ず存在します。
その怒り、悲しみ、苦しさ、不安、恐れを、
同じような場面で繰り返し感じ続けているのは、
そのように感じることを、自分が選び、
その感情のスイッチを自らが入れているのです。
だから、それを何とか止めたいと思っているのも本気、
それを止めたくないと言う気持ちも本気。
今は、止めたくないという理由の方が
優位であるだけなのです。
悩みや問題を解消することは、
出来る、出来ないのテーブルにあるのではなく、
止めることを選ぶのか、
続けることを選ぶのかのテーブルにあります。
そして、悩みや問題を解消するには、
今までの感情を押し続けるための理由を
無くすための条件を
整えるまでの必要な時間はかかります。
しかし、心が変わるために必要な時間は一瞬です。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計