南禅寺 本坊 庫裡
南禅寺 大方丈庭園には、
昭和26年(1951)に国の名勝に指定された
通称「虎の児渡しの庭」があります。
前回来た時に、何故ゆえにスルーしたのか、
その記憶をあさり返しながら
建物の中へ。。。
靴を脱いでスリッパを拝借して
建物内にお邪魔させてもらうと
すぐ右手に抹茶を頂ける抹茶室がありました。
抹茶室
正面の庭の中央に滝が流れていて、あたりに漂う空気に瑞々しさと
水音のBGMが室内を心地よい空間にしています。
「あ~~~この空間でお茶を飲みたい。」
と、思ったもののスケジュールの都合上でスルー。
少し廊下を進むと
国宝の大方丈とその前に広がる枯山水の庭園がバーーーンと出現。
方丈庭園「虎の子渡しの庭」
この庭には、トリックと言うか、ある技法が施されていて
白壁の高さが奥に行くほど僅かずつ低くなっていて
白壁に見られる横線の幅も狭くなっています。
つまり、遠近法を用いて庭を広く見せているようです。
十分に広くて立派な庭だと思うけれども
遊び心でなのか、細部まで作り込むという作庭者の職人気質なのか。
白砂の模様は水の流れ、左奥の大きな石が親虎、小さな石が子虎、
親虎が子虎を順次、川を渡すイメージだそうです。
鶴亀の庭よりはイメージしやすいかな。
う~ん。長方形の枯山水庭園を囲む壁。遠近法。
どこかに同じような庭がありましたよね。
そうです。竜安寺の石庭なんですよね。
ちょっと気になったので
帰宅してからの私調べによると、
何と、何と、竜安寺の石庭も通称「虎の子渡しの庭」と言うそうです。
いや~驚きました。
小方丈庭園 別名「如心庭」
南禅寺 六道庭
うひょ~~~。またまた出ました。出くわしました。
私の大好きなこの形の廻廊です。
こんな廻廊がある家に住みたいと願っていますが、
土地取得費用、建築費用、メンテナンス費用を考えると
実現は不可能と考える方が自然です。
が、が、その不可能を可能にする方法が一つあって
その方法は、出家をして廻廊がある寺の僧侶となることなのですが、
これは、ちょっと私の心がOKを出しません。
ほぼ不可能に近い選択と「オラ、そんなの嫌だ―!」の選択。
こんな場合は、笑い飛ばすに限ります。
南禅寺垣のある中庭
茶室「不識庵」
小さなプールもありました。
いや、小さなお風呂が、いや、井戸。釣り堀?
南禅寺だけに豆腐を入れる所?
う~ん。。。とにかく何かがありました。
同じ俗名「虎の子渡しの庭」を持つ
世界文化遺産に指定されている龍安寺の石庭と
ここ南禅寺の大方丈庭園。
竜安寺の石庭と言うか、寺全体が質素、簡素で
イメージとしては白と黒。
ここ南禅寺の方は、白と黒に少し鮮やかな色が加わり雅感があります。
どちらの庭の方が美しいのか、完成されているのか、
答えは簡単。甲乙付け難し!
南禅寺方丈庭園は、これで終わりにして
南禅寺塔頭の一つ、天授庵に向かうことにします。
もう一つ南禅寺には、
水路閣の奥の階段を登ったところに南禅院があり、
その南禅院には世界遺産の西芳寺(苔寺)、天竜寺と並んで
「京都三名勝庭園」の一つに数えられている
南禅寺庭園と呼ばれる美しい庭園があります。
友人は、そこに向かいましたが、
私は、前回の南禅寺訪問の時にそこは拝観をしているので
私はスルーして天授庵に向かうことにしました。
天授庵の庭園を拝観すると
南禅寺の庭園フルコンボとなります。