１９９７年 フィリピンで挙式した夫婦が
式場に届いたウエディングケーキの
色味が悪く、傾いていたために
ストレス障害を患ったとして告訴したのですが
一審、二審共に原告の夫婦が敗訴しました。
この夫婦が訴えたのがケーキ店だったのか、
結婚式場だったのか分かりませんが
何にを求めていたのだろうか。
自分達の披露宴に招待した人達に
振舞えない出来の悪いウエディングケーキが
届けられたことに対して納得が出来ずに
損害賠償を求めたとする方が、
その要求が認められる確率は高いと思うんですよね。
ストレス障害を患ったとして告訴しているので、
ストレス障害を患っていることを証明した後に
ストレス障害とケーキとの因果関係を
証明する必要があると思うので
ケーキの損害賠償請求だけを求める裁判よりも
勝訴するハードルが結構高くなるような。
夫婦共なのか、夫婦のどちらかなのか分かりませんが
ケーキの損害賠償だけでは気持ちが治まらないほど
腹を立てていたのでしょうけど
話を物凄く大きな話にしてしまったことで
一審、二審とも敗訴。
あるお店の店員の態度が気に食わない。
提供された食事のお皿に髪の毛が入っていた。
食事が提供されるのが随分と遅かった。
約束を当日になってキャンセルされた。
相手が約束の時間に随分と遅れてきた。
馬鹿にする言葉遣いをされた。
知らされていない余計な費用を請求された等々、
世の中の全てが自分が思うように気持ち良く
動くわけではないので
イラッとすることもあるかも知れませんが
だからといって殊更に話を大きくしたり、
乱暴な言葉遣いで恫喝したりすると
被害者の立場であった自分が加害者にへんし～ん。
大抵テレビで変身するのは正義の味方のヒーローですが
程度が酷いと被害者であったはずの自分が
地域の平和と秩序を破壊する魔物となります。
自分を気持ち良く迎えてくれる
お店の数がどんどんと減ったり、
時にやって来た警察官に警察署で話を聞きたいと
加害者扱いで連れられて行かれるはめになり
余計な時間を費やすことになりかねません。
その場所で２時間ほど言いたいことを言っても
時は金なり、時給１０００円換算では２千円の損。
あるいは自分の大切な人生の時間を２時間も
無駄にするかもしれないと考えて
それはそれこれはこれ、
目には目を歯には歯をで抗議をしないと
結局のところ損するのは自分になるかも知れません。
自分の感情と行動を制御することが
どうしても難しいと感じる人、
別の言い方をすればキレやすい人は、
年齢と共にエネルギーが弱くなり落ち着く人もいますが
それに委ねていると
それまでに損失する対人関係や信頼の大きさを考えると
無意識の自己肯定感について
見つめ直す必要があるかも知れません。
