2011年 マレーシアのジャングルで
60代の夫が虎に襲われました。
夫の叫び声を聞いた55歳の妻が駆け付けて
大型の木製スプーンで虎に立ち向かい追い払いました。
虎退治と聞いてパッと思い浮かぶのが
豊臣政権の主な武将の一人であった『加藤清正』。
加藤清正が朝鮮半島に渡り戦っていた時に
虎を鉄砲で仕留めたとか、
清正公愛用の片鎌槍で仕留めたとか言われていますが、
マレーシアの奥様は、木製のおたま一つで
虎を撃退したというのですから
加藤清正公の虎退治の武勇伝も霞んでしまいます。
事件当日、夫(60歳)は
リスを捕獲するためにジャングルの中へ、
奥さんは、村に残っていたのですが
夫が向かった方向から虎の吠える声が聞こえたので
これは大変だと手近にあった木製のおたまを
咄嗟に手に取り、夫が向かった方向のジャングルへと。
夫の危機を察して即座に駆け付けたのは凄いですが、
手に持ったのは刃物や棍棒や猟銃じゃなくて
木製のおたま………なんでやれると思った?
子供が小さい頃に悪さをしたら
お尻をぶっ叩いていた木製のおたまで
虎のお尻もぶっ叩いてやろうと思った?
ジャングルに分け入った妻は、
虎に襲われている夫を発見し、
「お前はなんてことを、お尻を出しなさい!」
と言ったとか言っていないとか、
とにかく妻は、大きな声をだしながら
手に持ったおたまを振り回し虎に挑みかかりました。
普通に考えると冷静さを失い木製のおたまを武器に
虎に挑みかかった妻と共に夫も犠牲になるというのが
普通の展開ですが、これがまた奇跡なのか幸運なのか
木製のおたまが役に立ったんですよね。
「ガルルルルじゃなくて、ごめんなさいでしょう!」バシ!バシ!
「なにその反抗的な顔は!」バシ!バシ!
「今日と言う今日は、許さないよ!」バシ!バシ!
眼を大きく見開いて
自分に挑みかかって来たママさんの迫力に
虎は野生の本能で本能的に最強じゃないとしても
最恐の生物だと感じ取ったのか逃げ出しました。
虎の襲撃から救出された夫は、
顔と足に爪を立てられ大きな傷を負いましたが
病院で手術をして身体に大きな傷跡が残りましたが
無事に回復したそうです。
話が出来る位にまで回復をした夫は、
「妻がおたまを携えて来てくれなかったら
私は虎の爪に引き裂かれていました。」と感謝を述べ、
地元の人達は、虎の眼には
木製のおたまを振り回して突然目の前に現れた妻の姿が
翼のはえた勝利の女神ニケが
舞い降りて来たように見えたのじゃろう。
と言ったとか言わないとか。