「自分で考えること」と「脳活ゲーム」

「ユニクロ」でお馴染みのファーストリテーリング社の入社式が、今日あったようだ。
その入社式では「自分で考えること」が、訓示として話されたと掲載記事中にある。
この「自分で考えること」というのが、なかなか難しい。
特にこれまで「学力優先」でやってきた学生にとっては、「回答が用意されている」と思い込んでいる傾向がある。
ところが社会は、「回答など用意されてはいない」のだ。
では「用意されていない回答」をどのように見つけるのか？と言えば、現場に出て、人から話を伺い、人を思い、想像し、一生懸命考えることしかないのだ。
そしてその判断をするのは、上司ではなく生活者と言うユーザーだ。
ところが、企業の都合や上司の意向が「回答」だと、思いがちになってしまう。

「自分で考える」というわけではないが、昨今の「脳活ゲーム」に疑問が起きはじめているようだ。
その背景にあるのは「脳活ゲーム」の過熱人気があるらしい。
確かに、ニンテンドーＤＳの「脳トレ」は相当ヒットした。
そして、これまでの若年層向けと言われていた「ゲーム市場」に、中高年層までを取り込むことに成功した。
他にも書店に行けば「脳を活性化する大人のドリル」などが、平積みされている。
加齢とともに、肉体だけではなく脳も衰えてくるのは、悲しいかな事実だろう。
だからこそ「アンチエイジング市場」が、注目されもてはやされているのだ。

今年のはじめにあった「納豆ダイエット・データ捏造」など、「良い」といわれるモノを見聞きするとすぐに飛びつくと言うのは、ある意味し方のないことなのかも知れない。
ただ「自分で考えるために、疑う」ということも必要なのではと言うことなのだ。

新人たちだけではなく、年齢に関係なく今「自分で考える」という当たり前のことが、重要なことなのではないだろうか？