日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「育」ブームか?

2007-03-20 21:47:35 | アラカルト
今日の産経新聞のWEBサイトを見ていたら、「広がり見せる『服育』衣服を通じ生きる力」 と言う記事が掲載されていた。
「食育」という言葉が、普通に使われるようになってだいぶ経つ。
今度は、「服育」である。

記事の内容は、「繊維と環境」のようなカリキュラムも含まれているようだが、全体的な印象は、30年位前に行われていた「中学家庭科」の授業に良く似ている感じだ。
すなわち私が、中学生だった頃の「家庭科のカリキュラム」と、(洋裁の授業を除き)よく似ている印象だ。
今にして思えば、当時は詰め込み教育の真っ只中だったこともあり、受験科目とは関係の無い授業であっても、結構イロイロとやらされた。
ブラウスやパジャマといった洋裁をするに当たっては、「繊維の種類とその特性、洗濯やアイロンかけの仕方」を習い、調理実習では「栄養素と調理法」ということを学ばされたように記憶している。
おかげで、多少の洋裁の心得はあるし、毎日の食事を作ることには事欠かない。
コンビニエンスストアーのお弁当などとは、無縁の生活を送っている。
まぁ、1日30品目は無理でも一応「赤・黄色・緑」の食材は、必ず食べる様に努力しているし、「ばっかり食べ」という偏った食べ方もしない。
いわゆる「食育」的なことは、小中学校の「家庭科」で習ってきたことばかりなのだ。
おそらく「服育」も、同じだろう。

ところで、いつの頃からか「ハレとケ」という、「場所で服装を変える」ということが減ってきたような気がする。
反面、リクルートファッションというと、男性も女性もダークグレーか黒のスーツばかりになってしまった。
普段は「ファッションは個性の表現」と言ってそうな若者たちが、就職活動となると一斉に「右へならへ」のファッションとなってしまう。
私が就職活動をしたいた20年以上前は、濃紺が主流ではあったが、グレーや茶系のスーツを、上手に着こなしていた友人たちが何人もいた。
もちろん、シャツやブラウスなども白一色ではない。
ベビーピンクやストライプなど、自分が目指す企業のイメージにあわせ、自分をPRできるようなコーディネートを一生懸命考えていた。

「食育」にしても「服育」にしても、二昔前位までは家庭や学校で当たり前に学んできたことばかりなのではないだろうか?
「最近の子供は忙しい」というが、昔の子供も忙しかった。
それは学習塾やお稽古事に通う忙しさではなく、「イロイロなことに興味を持って『遊び』、『家事を手伝う』こと」に忙しかったような気がする。
「ゆとり教育の見直し」がされる今、「左脳ばかりが発達する教育」ではなく「右脳もバランス良く発達する教育」が、必要なのではないだろうか?
最近の「育」ブームを見ると、そんな気がしてならない。