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一体何を競わせたかったのだろう?AKBのペナントレース

2014-09-24 06:58:17 | トレンド

Yahoo!のトピックスに、AKB48のペナントレースを運営会社が中止した、と言うニュースがピックアップされていた。
Yahoo!トピックス(オリコン):AKB、ペナントレース中止で謝罪「解決の見通し立たず」

AKBとその姉妹グループで、この様なイベント?を開催していたのは知らなかったが、このニュースの記事を読んだとき「一体誰を競わせているのだろう?」と、疑問に思ったのだった。

普通「ペナントレース」というと、プロ野球などのスポーツの開催シーズンの勝敗順位を思い浮かべる。
AKB48とその姉妹グループのファン以外の方の多くは、おそらく同じなのではないだろうか?
「ペナントレース」そのものは、勝敗順位を決める=各チームを競わせ、話題を作り盛り上げる、と言うのが目的だと思う。
そこには、参加している(?)スポーツチームを競わせるだけで、チームのファンはその結果に「一喜一憂」するだけだ。
チームを競わせるだけではなく、チーム内の選手同士を競わせると言うこともあるかも知れない。
だが、チームのファンはやはり参加している訳ではない。

ところが、予定されていたAKBのペナントレースは一見グループごとに、(何を競わせるのかはわからないが)ファンを巻き込んで競わせると言う趣旨のようだ(と言っても、イベントが中止になったので、過去の話だが)。
考えて見れば、AKB48とその姉妹グループのイベントというのは、グループのメンバー同士を競わせている様に見えて、その実ファンを巻き込み、ファンを競わせているのではないだろうか?
「ファンとしてAKBとその姉妹グループに、『応援」というカタチでお金と労力と時間を使い、競わせている」というのでは?と言う気がしたのだ。

考えて見れば、「AKB商法」はこれまでとは違う方法で、AKBとその姉妹グループを育てていた。
元々は「おにゃんこクラブ」が基だと思うのだが、AKBとその姉妹グループの場合ファンを競わせるコトで、話題を作ってきたのではないだろうか?
同様の方法で、アイドルグループが全国各地に誕生したが、AKBはデビューした時NTTのコマーシャルなどに登場し、話題作りを積極的に行っている。
もちろん、秋葉にあるAKB劇場(だったと思う)があり、そこで地味に活動をしていたコトも知っている。
だが、全国的にメジャーになった切っ掛けは、秋元さんとNTTが一緒になってコマーシャルというカタチで、メディアに登場したコトで、認知度が上がったはずだ。
その意味で、AKBを真似た「アイドルグループ作り」とは、全く違うように思う。

何となくだが、今回中止になった「ペナントレース」のイベントのニュースを読んで、「ペナントレース」と言ってもAKBのペナントレースは、メンバーやチームを競わせるのが目的のように装った、ファンを競わせるイベントの様な気がし、それがAKBとその姉妹グループの話題作りの基本の様な気がする。
「アイドルをファンが応援する」と言うのは、以前からあった。
そしてファン同士が、競い合う様なコトもあったと思う。
ただ大きく違うのは、以前は自然発生的な競い合いだったのに対して、AKBとその姉妹グループは「仕掛け」である、といことだ。
個人的な感覚として、「AKB商法」の「仕掛けのずるさ」というものを感じたのだった。