日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「駅」という場所

2015-08-16 18:59:53 | ビジネス

今日、実家のある米子から名古屋へ帰ってきた。
今年のお盆は、例年よりも涼しく過ごしやすいお盆休みだった。
とはいっても、御精霊さまをお迎えするお宅(我が家もだが)は、お迎えの準備、三食の支度、送り…その間には親戚への挨拶などがあり、のんびりお盆休みというわけにはいかなかったのでは?

お盆に合わせて、帰省だけではなくどこかへ行楽へ出かけられた方も多かったと思う。
そして出かけたときに頭痛の種?となるのが、お土産ではないだろうか?
今はどうか知らないが、会社員時代いつも悩むのが「お土産」だった。
職場で配るお土産は、それなりの数が必要で、だからと言って出かけた場所がさりげなくわかるだけではなく、美味しいお土産が必要となるからだ。
しかも、実家に帰省=毎年変わらないとなると、毎年同じものというわけにもいかず、ますます頭を悩ませる結果となる。

そのようなときは、百貨店の地下(いわゆる「デパ地下」)で購入するか、前年と同じ老舗菓子店で購入する、という事になってしまっていた(あくまでも、私の場合です)。
そして今年は地元にある百貨店のデパ地下で、購入することにしたのだが・・・地元の菓子店がほとんどなく、東京や大阪、名古屋の百貨店に入っている有名店ばかりになっていた。
常日頃、デパ地下でお使い物を買うのであれば、それもよいと思うのだが、せっかく帰省客がお土産を買い求めに来ているのだから、「地元の銘菓のお土産」と銘打った販売コーナーがあっても良いのでは?と、思ってしまった。

結局悩んだ上で、数少ない地元菓子店のお菓子を買い求めたのだが、今日駅のお土産屋さんを覗いてみても、「これは!」という感じではなく、残念に思いながら帰ってきた。
もちろん、私が利用したJR米子駅は、建物そのものが古いため物販だけではなく、飲食店などもあまりない、という点が大きな理由かもしれない。
ただ、「駅」という場所そのものが、以前の様に「電車に乗る」という目的だけではなくなっているのでは?という気がしている。
実際、都市部の大きな駅には百貨店が隣接している。
そのため、百貨店で買い物をする、という目的の人も集まり駅周辺が終日賑わっている。
地方で、まったく同じことをすることは難しいと思うのだが、それでも「駅に来る目的」を「電車に乗る」という限定的なモノにする必要はない、という気がしたのだ。

逆に地方だからこそ、「駅」を中心とした街の賑わいを創りだす、という方法もあるのでは?
実際、在来線に乗っていて気づくことがある。
それは、駅周辺の建物の多くは「人が集まる」という事を想定して造られている、という点だ。
時代の変化により、高速道路などができ、駅そのものの利用者が減ったことで、駅周辺がさびれてしまっているように感じる。
駅周辺がさびれるだけではなく、その街全体がさびれてしまっているような印象を与えているのだ。

「駅」という場所を、「電車に乗る」という目的以外の目的を創りだしていくこともまた、その街の活性化の一歩となるような気がした、今回の帰省だった。